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リリーのアトリエ〜ザールブルグの錬金術士3〜

ガスト SLPS 25045 RPG
一押し:リリー
 マリーのアトリエエリーのアトリエに続くシリーズ第3弾です。今作はプラットフォームをプレイステーション2に移行してクオリティアップとボリュームアップが図られています。

 リリーはケントニスで錬金術を学んでいる17歳の少女。ある時、元老院に先生と共に呼び出され海を越えたはるか東の「シグザール王国」に錬金術を広めるという重大な任務を請け負う。メンバーはリリーとその師であるドルニエ。そして、アカデミーで神童と呼ばれているイングリドとヘルミーナの4人。彼らはシグザール王国で国王に錬金術を広めたい旨を説明するが、やはり「錬金術」という未知の技に理解を得られず地道に努力していくことになる。リリー達は果たして無事に錬金術アカデミーを設立できるのだろうか。

 時代設定はマリーのアトリエよりも昔です。マリーやエリーが学んだ錬金術アカデミーを設立する為の資金を稼ぐ事が目的となります。登場人物は、マリーのアトリエやエリーのアトリエで先生として登場したイングリドやヘルミーナなど前作との繋がりも感じさせてくれます。
 ゲームのプレイ期間は当初には明言されませんが、ゲーム開始から9年間です。ここまでに資金を貯められないとアカデミーの建設が頓挫してしまってバッドエンドになってしまいます。と、言っても狙ってサボらない限りこのエンディングには到達しないと思います。逆にこれだけに注力すると3年〜4年程度で目的を達成できてしまって、拍子抜けするかもしれません。このゲームでは特定の時期にならないと起こらないイベントや登場しない登場人物も設定されていますので、資金が貯まりそうになったら一旦セーブしてからエンディングを見る事をお薦めします。
 また、ゲーム開始時の流れで毎年の王国の展覧会に出場することになります。この展覧会ではテーマが決められていて、これに沿った品質の良い、希少なアイテムを提出する事で優勝することができます。それにより王国からたくさんの援助金を得る事が出来ます。これを繰り返して援助金でアカデミー資金を貯めるのもいいですし、もちろん地道に酒場の依頼でお金を貯めてもいいのです。もちろん、それぞれでエンディングは微妙に異なってきますが。
 ゲーム内容は基本的には前2作と同じです。酒場で依頼を受け、材料を採取して、アイテムを作成し、依頼を達成し、技術や人気を高めてより高度なアイテムを作成したり実入りの大きい依頼を受けたり。

 前作から変わった点は、今までは屋内だけでキャラを操作して移動しましたが、今作ではザールブルグの街自体を歩き回ることができます。これにより面倒な部分も出来たのですがそれほど広くないですし、ショートカット移動というメニューでジャンプする手段も用意されているので特に不満には感じませんでした。また採集場所は、当初は決まった場所にしか行く事ができないのですが、一定のタイミング以降はマップ上の移動ポイントならどこでも選択する事ができるようになります。これで選ばないと起こらないイベントや採集できない(しにくい)採集アイテムなどもあります。ちなみに、前作などでは特定の採集場所として設定されていたエルフィン洞窟は今作ではこの手段でしか採集にいけなくなっています。酒場の依頼は前作の固定依頼、カテゴリ依頼にバッチ依頼というものが追加されました。これは一定の期間毎月指定の個数ずつの指定アイテムを届けるというもので、成功させればかなりの実入りが期待できます。ただ、それによってかなりの時間を拘束されてしまうので、目的のアイテムが原材料などの簡単なものでない限り迂闊に受けられない依頼です。調合は、前作のオリジナル調合のかわりにラフ調合というものが用意されました。これは全く新しいアイテムを作る為の手段なのですが、レシピから元になるアイテムを選択してその一部(もしくは全部)の素材を変更する事で新しいアイテムを創造することになります。オリジナル調合に比べると元が選べる分できるアイテムが予想しやすいですし、変更できるアイテムも制限されているのでよりわかりやすくなったと言えるでしょう。

 今作も前作までの特徴をきっちり受け継いだ上で新しい楽しみを盛り込んだゲームとなっています。最終目標はアカデミーの設立ですが、その目的を達成する為の手段がいくつか用意されているのがいいですね。リリーのその後もそれまでの行動によって変わってくるのは今まで通りですし、異性(この場合当然男性)とのロマンス(?)もあります。
 ただ、ゲームが複雑になってきているのに親切要素はあまり進化していないのがちょっと不満でしょうか。そろそろ依頼を受ける時に必要なアイテムが足りない場合は、さらにそのアイテムを作るのにどのアイテムが足りないのかをさかのぼれるようになってほしい所なんですが。他にも図鑑をめくっている時にカーソルの移動に読み込みがついていかないのか、妙に操作が引っかかる感じがありました。これは対応しているPS2用HDDを使えば解消できるんでしょうが、もうちょっとDVD-ROMでそのまま遊ぶ人をしっかり考慮して欲しかった所です。また、絵は奇麗になっているのですが細かいドット絵がインターレースで表示されるのでちょっとちらつきが気になってしまいました。これはもうPS2のドット絵を使うゲームには必ずついて回る問題だと思いますが。

 ともかく、ゲーム的には前作から全く違和感のないアップグレードとなっています。前作に比べると期間制限がゆるいので、時間いっぱいまで粘ればほとんどのアイテムを作れる(攻略情報を見ればの話ですが)のも、とにかく一気にプレイしたい向きには良いと思います。

 上にちらっと書きましたが先日発売したPS2用HDDに対応しています。EPSONのカラーインクジェットプリンターにも対応していて、おまけメニューからこのゲームのキャラを配置したレターパッドなどを印刷することもできます。また、OPムービーはドルビーサラウンド5.1chに対応しているそうで、ホームシアターを構築している人はより楽しめるようになっています。

 プレイ時間はゲームの進め方でまちまちです。9年目ぎりぎりまで進めれば20時間程度かかりますが、最短で終わらせようと思うと10時間程度で終われると思います。
 シリーズのファンなら確実に楽しめるでしょうし、アイテム集めなどに情熱を燃やせる人にはお薦めできます。


みちのく秘湯恋物語 kai

FOG SLPS 02502 旅行アドベンチャー
一押し:佐藤朱鷺子
 発売当時に話題になっていた今作は、その後の久遠の絆でブレイクしたFOGの作品です。今作は東北を観光しながらヒロインと花札していくゲームとなっています。

 主人公は、花札の家元の跡取り。だが、お仕着せの親の決めた進路に進む事をよしとしなかった主人公は、カメラマンの道を志す。だが、それもあまり成果が上げられないまま幾年かが過ぎ去った。そんなとき、父から次のコンテストで成果が上げられなければ家を継げという内容の手紙を受け取る。主人公は、この最後のチャンスに賭けて東北に撮影旅行に出かける。そして、そこで出会った一人の少女。自分の運命だけでなく彼女の運命にも大きく関る事になるこの旅。この旅が終わった時に主人公はどんな結果を見る事になるのか。

 ゲームはストーリーモードとフリー対戦モードが用意されています。上の導入はもちろんストーリーモードのものです。基本的なシステムは、場所を移動してフラグを立てて特定の場所に行くことでシナリオが進行します。所々で必須の花札対戦が発生し、これの勝ち負けで最終結果が変わってくるのかもしれません。この部分は私は確認できていません。ともかく、ゲームを進行させるだけなら実はほとんど花札をしなくてもいいのです。
 ですが、このゲームでは相当回数の花札をこなさないと充分楽しむ事が出来ません。主人公の目的は導入に書いた通り撮影旅行なのですが、同行しているヒロインを撮影する為には「撮影権」というポイントが必要になります。これは移動中の任意のタイミングでヒロインと花札で対戦し、勝利する事で得ることができます。ヒロインによっては1対1のこいこいではなく、同行しているヒロイン二人と主人公の戦いになる花合わせで戦わないといけない事もあります。これらゲーム種別や細かいルール設定などはヒロインごとに決まっていて、プレイヤーが選ぶ事はできません。ゲームによって諸々の条件がありますが、ともかく撮影権を入手できれば、それを消費して任意の場所でヒロインの写真を撮影することができます。ヒロインの写真は概ねどの場所でも決まった幾枚かの立ちCGが変化するだけなのですが、同じ場所で撮影できる2枚目や3枚目の写真や特定の場所で撮影できる写真は1枚絵となっています。これをゲットする為に頑張って1歩歩くごとに撮影して、撮影権がなくなったら頑張って花札で対戦する事になるのです。
 主人公の目的はそれでどうにかなりますが、同行しているメインヒロインの朱鷺子ちゃんの旅の目的はそれだけではありません。ということで、そちらに沿った物語が展開していきます。それによって主人公と朱鷺子ちゃんの関係が深まっていき、混浴の温泉での撮影まで許可されるようになるのです。この辺がこのゲームの大きなポイントでしょうか。コンシューマゲームとは思えないきわどいシーンや、その後に何があったのかを想像させるようなシーン、台詞などがたくさん含まれています。
 また、上記した通り基本的には「東北を観光」することになります。名所はちゃんと実写で表現されていますし、主人公達の見知った知識などを披露してくれるのでそういう方面の楽しみもあります。

 フリー対戦では、デフォルトのキャラとストーリーモードで対戦したキャラ達を選んで、こいこいと花合わせを楽しむことができます。ここではルールはプレイヤーが任意に変更することができます。

 花札の操作性は必要充分で、役の説明やリーチ状態からあとどの札を取ったら役が完成するかのヘルプなども用意されています。
 難易度自体はそれほど高くないと思うのですが、花札自体がかなり運に左右されるゲームなので、調子が悪いとなかなか撮影権が貯まらずにいらいらさせられることもあります。また、キャラごとの思考ルーチンは変えてあるようですが、一部のキャラは極端過ぎていまいち「考えてるキャラ」と対戦している気になれなかったです。

 写真はたくさん撮れる割に、立ちCGによる水増しが多くてちょっと残念です。それだけにときどきしか撮影できないユニークなものが嬉しいという効果もありましたが。
 音楽はいまいちですかね。曲自体は悪くないのかもしれないんですが、PSの音源を何の工夫もなく鳴らしているだけというような音の使い方だったので、印象が悪かったです。
 音声は……ちょっとしんどいかも。一応主人公以外はフルボイスなんですが、あまり上手じゃない方が幾名かいらっしゃるのがちょっと。

 私の買ったパッケージは廉価再版時に少し機能の付け足されたバージョンです。パッケージ裏の説明によると追加・変更されたのはグラフィックの追加、アルバムモードのシステム変更、フリー対戦の戦績保存などだそうです。

 ちょっと花札の乱数に翻弄されましたが、ストーリー部分は充分楽しめました。気軽に、というにはちょっと時間がかかる内容ですが毎日少しずつプレイするゲームとしてはなかなかいいんじゃないでしょうか。


シスター・プリンセス〜ピュア・ストーリーズ〜

メディアワークス SLPS 03360 ファンディスク
一押し:咲耶
 シスタープリンセスの新エピソードを収録したファンディスクです。

 内容は、前作の12人の妹達のエピソードをそれぞれ妹の視点というか、語りで振り返ることの出来る「バレンタインストーリー」、クリスマスの前からイブの日までの数日間を描いた新規エピソード「クリスマスストーリー」、妹達と対戦できる「神経衰弱」、妹達の応援が楽しめる「16&25パズル」、妹を演じる声優さんたちの「X'masメッセージ」、前作のすべてのCGを高解像度で収録した「CGモード」となっています。

 バレンタインストーリーは、ほとんど一方的に妹が喋るだけの内容になるのですが、途中でいくつかの選択肢が現れ、コレに応じて前作にもあった結末の変化が楽しめます。前作同様、微々たる違いなんですが、わざわざこの内容にこの機能を追加してくれたのは、やはりこの「血縁」「非血縁」の変化がこの作品のツボだからなのでしょうか。
 クリスマスストーリーの方は、前作と同様の構成になっています。夜に妹達からのメールを受け取り、日中は街中を移動するという形ですね。こちらは上に書いたようにほんの数日の物語ですし、その中にすべての妹達の新規エピソードが盛り込まれています。なので、非常に短いです。新規エピソードといっても冒頭のメールと一つの出会いイベントが存在するだけで、締めくくりになるクリスマスパーティは共通ですので、これを期待して購入するとかなり肩透かしを食らうと思います。妹によっては新規エピソードにCGがないですしね。その場合は他の妹のエピソードの新規CGで登場しているのですけど。
 この二つのモードは前作と同様のシステムを利用しているようですが、前作に比べて音声付のメッセージ読み戻しが出来るようになっています。また前作ではプレイ中にBGMのテンポがおかしくなってしまうことが多々あり、気持ち悪かったのでほとんどBGMはオフにしてプレイしていたのですが、それも今作では改善されているようです。どちらにせよ、BGMの質は、PSのライブラリで提供された音源セットを何の工夫もなくMIDIデータをコンバートして鳴らしただけという風な内容なのですけど。
 神経衰弱はトランプではなく、妹達が描かれたカード18枚で行うものです。2本先取で勝利できます。
 パズルゲームは、16分割のスライドパズルと25分割のスライドパズルです。選んだ妹のイラストがまずは16分割になり、これをクリアすると別のイラストが25分割になります。プレイ中はいろいろ妹が応援してくれたりします。25分割パズルをクリアすると終了となります。
 X'masメッセージは読んで字のごとくですね。フリートークというわけじゃないので、皆さん余計なことはあまり喋らずに短く終わってます。
 CGモードはハイレゾをうたっていた前作のCG(多分640×240)を、さらに高解像度(多分640×480)にして見ることが出来ます。別に前作のクリアデータが必要とかそういうことはなくて、なんの制限もなくすべての妹のすべてのCGを見ることが出来ます。私のようにこだわりなくクリアして、そのまま放置してしまった人間にはありがたいですね。

 パズルと神経衰弱にご褒美がなかったり、クリスマスストーリーに数えるくらいしか新規CGがないのを見て「使いまわしここに極まれり」とか思ってしまったのですが、良く考えるとかなり長大なバレンタインストーリーの音声を含めて、すべての音声は新規録音なんですよね。そう考えるとそちらにコストがかかりすぎて絵にまでコストをかけられなかったのかもなどと考えてしまいます。
 ただ、もちろん音声も重要ですがファンは絵も見たいでしょうから、こういうバランスで新作といわれても、人によっては怒ってしまうかもしれません。

 いうまでもありませんが、これはファンディスクですのでファン以外の方には全くお勧めできません。ファンの方は言われなくても買ってると思います(笑)。
 ただ、プレイ時間と値段のバランスを考えるとちょっとコストパフォーマンスは悪いですね。そんなことは些細なことだと割り切れるお兄ちゃん達には問答無用でお勧めです(笑)。


サモンナイト2

バンプレスト SLPS 03237〜8 ファンタジックシミュレーションロールプレイング
一押し:ハサハ
 前作に引き続き起用されている飯塚武史氏のイラストが目を引く本作ですが、もともとは購入予定ではありませんでした。ですが、一部から聞こえてくる一押しにしている召喚獣ハサハへの萌え発言が気になった購入したのでした。

 主人公(名前変更可能)は、青の派閥に所属する見習い召喚師。孤児であった主人公を拾ってくれたラウル師範の元で気ままな生活を送っている。いわゆる落ちこぼれの主人公だが、あるとき卒業試験を受けることになる。その試験を乗り切り、自分の守護獣を得た主人公は、兄弟子のネスティとともにさしたる目的もない旅に出ることを命じらた。名門の出でもないのに召喚師になった主人公に対するやっかみが生み出した、体のいい厄介払いにしか過ぎない命令だが、派閥での生活に窮屈さを感じていた主人公はその任を受け、旅に出るのだった。ところが行く当てもないながら気ままな旅であったはずが、レルムの村に向かったことで彼らは大きな運命に巻き込まれていくのだった。

 ゲームは、アドベンチャーパートとバトルパートに分かれています。お話は十数話に分かれていて、基本的にそれぞれの話にアドベンチャーパートとバトルパートが1回ずつ織り込まれています。
 アドベンチャーパートは、いわゆるマップ移動モードです。ここでは、その話で移動できるマップが表示され、その中を時間の制限などはなく自由に移動することが出来ます。誰かがいる場所やイベントの起こる場所、店やミニゲームのある場所はあらかじめ表示されています。このパートではイベントを進めたり、ショップでアイテムを買って装備を整えたり、ミニゲームでお金を稼いだりすることができます。また、町の外に出ることもできます。町の外のマップにはフリーバトルというシンボルが用意されていて、ここに移動することで任意に戦闘をすることができます。これにより経験値を心行くまで稼ぐことが出来ます。このフリーバトルは話ごとに2種類ずつ用意されており、その内容は何度挑戦しても同じです。ですので、敵が強くても何度かチャレンジして敵の布陣や行動を覚えることで有利に経験値稼ぎを進めることが出来ます。
 バトルパートは、先のフリーバトルと同様ですが、これはアドベンチャーパートで一定のフラグを消化した後に発生します。基本的に、アドベンチャーパートのマップ上に「EVENT」と書かれたシンボルが出現したら、そこに進むことでバトルパートに進みます。ここではイベント内容にあわせた敵と戦い、勝利することで次の話に進むことが出来ます。次の話に進む前に、夜に仲間になったキャラたちの誰と会話することが選べます。ここで、話すことで選択したキャラとの絆が深まっていくことになります。

 バトルパートは、見かけの割に細かいルールのあるタクティカルバトルです。マップには段差があり、攻撃ごとに高い方向に何段、低い方向に何段まで有効かが設定されており、これを越える位置にいる場合は攻撃範囲に居ても攻撃できないということになっています。もちろん、移動にも高さは考慮されます。キャラごとに踏破可能な段差の高さ、低さが設定されていてこれを超えるとその方向へは移動できなくなります。これを受けて、召喚獣の中には踏み台にできるものが用意されていたり、上に乗ることが出来る壊せる障害物などが用意されています。
 また、各キャラには向きがあります。正面より側面、側面より背面から攻撃したほうが大きなダメージを与えることができます。逆にこちらが攻撃される場合もそれは同様なので、敵に背後を取られないように考えなければなりません。このゲームでは、ZOCはキャラの特殊能力として出現します。ですので、多くのキャラはZOCを持ちません。この辺を考慮していないとCOMは簡単に背後に回りこんできます。逆に敵のZOCを無視するような特殊能力も存在しますので、ZOCを持っているからといって安心は出来ません。
 このゲームは「サモン」ナイトということで、召喚師が前面に押し出されています。召喚術はアイテムにサモナイトを掛け合わせることで作成することが出来ます。サモナイトは5属性分存在していて、アイテムに応じて特定の属性で発生する術が決まっています。どんなアイテムでも、どんな属性でも術が作成できるわけではありません。中にははずれ(ダメージを受けてしまいます)もありますし、逆に術は作成できない代わりに体力が回復するものもあったり、店では買えない別のレアなアイテムが作成できる場合もあります。この作成は、基本的にバトルパートで行います。バトルパートで召喚師が仲間が装備しているアイテムのいずれかと自分の扱える属性のサモナイトを掛け合わせて作成します。このとき1ターンを消費します。この作成時にそのまま術を発動させることも出来ますが、基本的に作成した術を装備しておくことで普通に使えるものですから、基本的にはフリーバトルを利用して術を作成して、バトル前に装備させるという形を取ります。召喚術の中には、術として発動させるのではない、ユニット召喚と呼ばれるものと憑依召喚と呼ばれるものがあります。ユニット召喚は、その召喚獣をマップ上にキャラたちと同列のユニットとして呼び出すものです。呼び出した後はキャラと同様に操作して戦わせることが出来ます。憑依召喚はキャラにその召喚獣を憑依させることで特定の能力を得させたり、能力を下げさせたりするものです。これらの術を使うとそれが有効な間はその召喚獣を使う術がすべて使えなくなりますので、装備する召喚獣はうまく調整しないといけません。
 キャラ達はレベルが上がると一定の能力が上昇し、それとは別にボーナスポイントをもらいプレイヤーが任意にキャラを成長させることが出来ます。この成長度合いが、一定のレベル、能力値に達するとクラスチェンジし、より強力な召喚術を使えるようになったり、新たな特殊能力を使えるようになります。

 主人公は開始時に男/女を選択できますが、これによる変化はあまりないみたいです。男の主人公を選んでも男キャラとのエンディングを見ることは出来ますし、逆も可能です。とはいっても、恋愛モノではないので変な期待をしてもしかたがないのですが。シナリオの流れは1本なのですが、プレイの仕方によって途中でバッドエンドルートに分岐するそうです。また終盤に流れが決まったあとはそれぞれのキャラとのエンディングに合わせて少しテキストが調整されるみたいです。
 特定の条件を満たしてクリアすると次回のプレイで、前作のキャラたちがたくさん登場するシナリオがプレイできるというようなおまけもあります。
 それ以外にも、2回目以降のプレイでは前回のプレイで作成した召喚獣をすべて所持している状態で始まるというボーナスが用意されています。とはいえ、キャラは弱い状態から始まるので、強力な召喚術は結局使えないんですけどね。

 いわゆるイベントCGというようなものはありませんが、立ちCGは表情豊かで見ていて楽しいです。召喚術のアニメーションなども結構がんばってますね。ただ、これは戦闘中に何度も使うものなのでスキップできないのが不満でしたが。
 音楽はBGMとしてちゃんと機能していました。
 音声は、豪華声優陣がたくさん喋ってくれててかなり満足度が高いです。ただ名前が変更できるために、キャラたちの主人公の呼びかけが適当に飛ばされているのと、主人公に音声がついていないのがちょっと不満ですね。主人公の絵はかっちり決まっているのですから、いっそ名前も変更不可にして主人公にも音声をつけてくれたほうが楽しめたのではないでしょうか。

 プレイ時間はどれだけフリーバトルなどで粘るかによってずいぶん変わります。私の場合は、カウントされている累計プレイ時間が78時間となっていました。実際は放置して別のことをやっていた時間もありますから、60〜70時間程度だと思うのですが……どちらにせよ、時間がかかりすぎていますね。慣れて急げば、20時間程度でもクリアできるらしいです。
 冒頭に書いた召喚獣ハサハさんの萌えっぷりは確かになかなかのもので、他の部分も合わせてかなり楽しめました。プレイ時間がもっと短縮できるボーナスがあれば数回はプレイしたいゲームなんですが……残念ながら初回クリア後は放置しています。
 絵でもなんでもいいですが、興味を引かれて、ある程度のプレイ時間が捻出できる人にはお勧めできる作品だと思います。


ラ・ピュセル〜光の聖女伝説〜

日本一ソフトウェア SLPS 20167 本格シュミレーションRPG
一押し:エクレール
 マール王国シリーズで固定客を得ることに成功した日本一ソフトウェアの新作です。物語自体はマール王国とは関係ありませんが、世界観はちゃんと継承していますし、絵も同じ方のものなので、マール王国シリーズのファンにも入りやすくなっています。

 主人公、プリエは「光の聖女」を目指す聖女会の悪魔払い(ラ・ピュセル)。弟のキュロットと先輩のアルエットと共に、経験を積む為にいろいろな任務をこなしていく。それらの事件の影に見え隠れする組織、そして最近とみに数が多くなっている闇の地場。彼女たちの冒険は、次第に大きな野望に巻き込まれていくのだった。

 ゲームはいわゆるタクティカルRPG風です。とはいえ、クリア済みのマップを任意に何度もプレイしたりしてキャラの育成に励めるので、どちらかというとRPG風ウォーシミュレーションですかね。
 基本的には、「話」単位で別れていて、その中を細かい面で分割しているという形です。まずワールドマップが示され、その中の街やその他のポイントを指定して移動、そこが敵のいる場所なら戦闘という風に進みます。一つの場所はいくつかのマップからなっていて、基本的に入り口から順番に攻略していかないといけません。一端クリアした面は次に訪れたときはそのままスルーして未クリアの面から始めることができます。各マップにはキャラが調べられるポイントがあり、それをすることでゲーム中のフラグを立てることができます。ただ、このゲームの場合、このフラグがクリアする為のモノではなく、それぞれの面クリア時に判定される「グッドエンド」「ノーマルエンド」「バッドエンド」の分岐に関わってきます。このエンディングの種類に応じてもらえるボーナスアイテムやお金が変わります。前後しますが、その面の謎を解き(解かず)最後のボスキャラを倒すなどの目的を達成することでその話が終了します。このとき、面中のフラグに応じてエンディングが判定され、ボーナスが変化します。このエンディングは後に影響することがあり、場合によってはお得なこともあるという取捨選択の難しい構造となっています。
 各マップ中では味方キャラを8人まで出撃させることができます。そしてそのマップ上に存在する敵キャラを全滅させるとクリアとなります。敵を倒す方法は、通常攻撃、とくしゅ攻撃、不浄点の浄化によるダメージなどが用意されています。通常攻撃の場合、攻撃を指定してすぐに攻撃にはなりません。このゲームでは「戦闘開始」を選ぶか「ターン終了」を選ぶことで指定しておいた戦闘が順番に処理されるという風になっています。これはなぜかというと、戦闘に支援効果というものがある為です。例えば攻撃するキャラの横にさらに目標を攻撃可能なキャラが存在する場合、そのキャラも攻撃に後列として参加してくれます。また、そのキャラもあらかじめ目標を同じにしておくと前列として戦闘に参加してくれます。前列に参加したキャラは攻撃力を100%発揮できる代わりに敵に反撃されることがあります。後列で参加したキャラは攻撃力が減少する代わりに全体攻撃以外の反撃を受けません。この支援効果は行動終了していても、1ターンに何度でも利用可能なので、強いキャラの周りに固まって四方の敵を攻撃するなどすると、強いキャラの能力を存分に活かすことができます。ただしこの支援効果は敵も同様に使ってきます。攻撃しようとした敵の周りに他の敵がいる場合はそれらも戦闘に参加しますので、反撃で大きなダメージを受けてしまいます。とくしゅ攻撃はキャラごとに習得している魔法や技を使います。これは支援効果を得ることはできませんが、基本的に外れないし反撃も受けないという便利な攻撃です。とくしゅ攻撃にはそれぞれレベルが設定されていて、レベルが上がると遠距離攻撃なら範囲と距離と威力が増加し、近距離攻撃の場合は威力が増加します。レベルはそのとくしゅ技を使うことで経験値がたまり、それが一定を超えるごとに上昇します。
 不浄点の浄化による攻撃はこのゲームの特徴の一つです。マップ上には不浄点というものが存在します。これは放っておくと敵が自動発生するものなので、「浄化」することで消滅させなければなりません。この不浄点からは闇の地場というものが流れ出しています。これにキャラが重なるとそのキャラは弱体化してしまいます。そしてこの地場の流れは重なったキャラの向きでコントロールすることが可能なのです。このコントロールは敵モンスターでも可能です。こうやって敵が重なっているときにその流れの元の不浄点を浄化すると、そこに重なっている敵にダメージを与えることができます。これを使って、流れを15マス以上にして1周させた状態で不浄点を浄化すると地場の色に応じた「大奇跡」が起こります。大奇跡を起こすとそのループ内にいる敵すべてに大きなダメージを与えることができます。またその中に不浄点が存在した場合、その不浄点も浄化されます。この流れをも先にコントロールしておいてさらに大奇跡を起こすという様な事も可能です。大奇跡を起こすと、それを起こしたキャラの装備したアイテムが成長します。このアイテムも一定の経験値を得ることでレベルが上昇し、能力値が上がっていきます。
 不浄点の浄化以外で敵を倒した場合は、キャラに経験値が入ります。これももちろん一定レベルに達するとキャラがレベルアップして強くなります。ただ、このゲームの場合はそれだけではあまり強くなれません。装備アイテムに各能力値を示すアイコンが付いているのですが、経験値上昇に合わせてこのアイコンに応じた能力値レベルも上昇します。この能力値レベルが上昇してレベルが上がることで、それぞれの能力値に応じたいろいろなスキルを身につけていくことになります。このスキルの中には、移動力のアップやクリティカル発生率の上昇など、重要なモノが多いのでおろそかにはできません。
 また、モンスターも「浄化」することができます。モンスターの強さによりますが、これを何度か繰り返すと倒したときにモンスターが仲間になることがあります。仲間にしたモンスターはキャラと同様戦闘に出撃させて使うことができます。またこうやって捕まえたモンスターを魔界に送ることでアイテムを合成することができます。これにより売られているアイテムより強力なアイテムを作りだすことが可能になっています。
 と、ずらずら書き出してみましたが、かなり複雑にたくさんの要素が絡み合ったゲームです。どれが重要なのかといわれると、どれも重要なので最初の頃は何をやって良いのか困ることもしばしばあります。ただ、序盤の戦闘難易度は低いので、おいおい慣れていけば良いでしょう。

 物語は上に書いたように、途中の各話の終わり方は変化しますが、最終的に一つの結末しか用意されていないようです。せっかく途中の流れは複数作ったのですから、エンディングも変わると良かったのですが。
 また、このゲーム独特の要素が多くて面倒な部分もありました。こういうタイプのゲームでは大体マップが始まるごとに各キャラクタの状態は回復しますが、このゲームの場合は一端ワールドマップに出ない限り回復しないのです。一部のマップでは制限が付いていましたがほとんどのマップでは特に制限なくクリア後にワールドマップに戻れましたから、できれば何とかして欲しかった所。さもなくば、いちいち道なりに出口までたどらなくても一発でワールドマップに戻れるようにするとか。キャラも仲間にできるモンスターの数が多いので、終盤にはかなりの数が仲間になっているのですが、これをソートする手段が少なかったのも不便でした。任意の順番に並べられると良かったですね。

 そのような細かい不満は多いのですが、そういう不満を感じるほどたくさん楽しんだというのが実際です。天使のプレゼントでもそうでしたが、このゲームも極め要素が高く、ゲームをクリアできるレベルの10倍くらいのレベルにならなければ倒せないような敵が用意されているのですね。そこまでたどり着くには、ゲームクリア上制覇不要なダンジョンを何度もクリアして、アイテムとキャラを育成しなければなりません。でも私はそこまでプレイしました。それほど魅力的な何かが提示されてたというわけではないのですが、短い時間でもどんどんキャラが強くなるので続けられました。
 ただ、やはり「2周目」は欲しかったですね。隠し要素を存分に楽しもうと思うとゲームの最初の最初から無茶な稼ぎを始めないといけないと言うのはさすがに辛いです。

 ドット絵は相変わらず細かく、台詞横の顔ウィンドウを見なくてもドット絵だけで表情が判別できるくらい良く動いてます。音声もシーンによって付いていたり付いていなかったりしますが、付いてるシーンはキャライメージを増幅させてくれて良いです。音楽もシーンに応じて元気な曲から切ない調べのものなど、バリエーション豊かでした。

 クリアまでの時間は忘れました。確かストーリーだけなら30時間程度でしょうか。お勧めできるのは……面倒くさくなさそうで面倒くさいゲームをしたい人でしょうか(笑)。それは冗談としても、見かけの軽さで判断するのは勿体ないくらい作り込まれたキャラ育成ゲームです。
 なお、ジャンルが「本格シュミレーションRPG」となっていますが、これはパッケージに「シュミレーション」とはっきり書かれてるので、そのまま転記しました。

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