メインメニュー

トロンにコブン

カプコン SLPS 02108〜9 アクションバラエティ
一押し:トロン・ボーン
 ロックマンDASH2(以下DASH2)をプレイして気に入ったので早速シリーズの過去作品も買ってきました。このゲームもギャルゲーというには辛いのですが、一応主人公が女の子ですし。

 トロン、ティーゼル、ボンの空賊ボーン一家は新造母艦ゲゼルシャフト号で伝説の秘宝があるというナッカイの砂漠に向かう。妹思いのティーゼルは自分も出撃するというトロンをなだめ、ボンとともに戦闘ロボット・グスタフに乗って出撃した。宝のありかを示した地図に記載された洞窟に向かうグスタフ、そしてその前に立ちはだかるロース一家のグライド。紆余曲折の末、ティーゼルとボンはグライドに連れ去られてしまう。事情が飲み込めないトロンはゲゼルシャフト号の中を調べ、ティーゼルがゲゼルシャフト号建造のためにロース一家に100万ゼニーもの大金を借りていた事を知る。トロンは、兄弟を取り戻すためにその借金を返済すべく、コブン達とともにさまざまなミッションに身を投じるのだった。

 ジャンルが「アクションバラエティ」となっています。これはミッションによってさまざまなゲームが盛り込まれている事を示しています。ミッション1〜3と5、6は、さらにレベル1〜3に細分され、目的を達成するとそのレベルにチャレンジすることはできなくなります。
 ゲームの基本となるのは、グスタフを使ってダンジョンをディグアウトする、アクションシーンとなります。このパターンはミッション1、4、5、最終ミッションが該当します。ここでの操作はロックマンDASHシリーズとほぼ同じです。特殊なのはロックオンしながら移動攻撃ができないことと、コブン達とともに出撃し指揮弾を使ってコブン達を操作する事です。前者は、ロックとグスタフの差なんでしょうか。この為にDASH2程ロックオンが使えなくなっています。後者はこのゲームの特徴の一つです。宝箱や怪しい壁の穴に向かって指揮弾をうつとコブン達がそれを調べます。敵に向かって指揮弾を撃つと、攻撃系の特殊能力のあるコブンはそれぞれの技で攻撃します。能力のないコブン達は、敵に取りついてしばらく敵の動きをとめてくれます。また、グスタフはロックのように特殊武器を装備することはできませんが、左腕の通常攻撃を別の武器に取り替えることができます。コブン達やグスタフの攻撃を駆使して、ボスを倒したりお宝をいただくとミッションクリアになります。
 ミッション2、6は、グスタフタンクを使ったパズルゲームになります。港に置かれた4つのターゲットコンテナと1つのボーナスコンテナを船に積み込むのが目的です。これを3面クリアする事でレベルクリアとなります。このタイプのゲームは「倉庫番」が有名ですが、アレとはルールが違っています。基本的に、グスタフタンクがコンテナを持ち上げられる回数は8回で、ターゲット、ボーナスコンテナを持って歩けるのは10歩まで。木箱は何歩でも持ち歩けます。逆に鉄の箱は持ち上げて回転して置き換えることはできますが、持ち運ぶことはできません。他にベルトコンベアやクレーンなどのギミックも登場します。ここでもコブンを一人連れていくことができます。ここでのコブンの役目は一部のギミックを操作したり、パズルのヒントを教えてくれる事です。このヒントには、コブン自身の知力が反映されます。もちろん指示の方法は指揮弾を撃つ事です。
 ミッション3は、コブンに指示を出す為のフェルケルを操作して、コブン達だけでダンジョンをディグアウトするミッションです。フェルケルにもHPが設定されていて、敵リーバードやトラップにかかるとそれが減少します。これが0になるとミッション失敗になってしまいます。ダンジョン内には他にも幾人かのディグアウターがいますので、彼らから情報を集めつつ、コブン達に的確な指示を与え、リーバードを倒しトラップをクリアして、ダンジョンに隠されている巨大ディフレクターをゲットする事が目的です。
 それぞれのミッションは順番に挑戦しないといけない訳ではなく、任意に挑戦できます。また、クリア条件の借金の返済が出来るようになれば挑戦していないミッションが残っていてもクリアは可能です。
 ミッションの間はゲゼルシャフト号内で、コブン達を鍛えたりコミュニケーションをとったりすることができます。コブン達の特殊能力が目ざめていれば、グスタフの色をコブンに塗り替えさせたり、新たなグスタフの装備を開発させる事が出来ます。コブン達のパラメタを上げるために、ミニゲームにチャレンジしたり、サボっているコブンにお仕置きする事なども出来ます。

 DASH2と違い、デモ部分は画面の上下に吹き出しとそれを話すキャラの顔CGが表示され、掛け合うという形になっています。ここでの顔CGのバリエーションは豊かで見ていて楽しいのですが、DASH2の様なポリゴンデモを期待していたのでちょっと残念に感じました。
 また、ミッション同士の相関がなく、あくまでお金を稼ぐための手段でしかないのもいまいちですね。そのせいで軸となる物語が希薄に感じてしまいます。

 とはいえ、面白くなかったかというとそうではありません。一つ一つのミッションはそれぞれで完結していますし、コブン達とトロンのゲゼルシャフト号での生活も空賊なんていう物騒な職業の割にのんびりした感じで楽しめました。物語的には、やはりトロンとコブンの主従関係がメインになっています。終盤のコブン達の頑張りにはちょっと心打たれるものがありました。

 DASH2のレビューに書きましたが、このゲームには付録としてDASH2の体験版がついてきます。これはDASH2のシステムを使ったオリジナルの物語となっています。DASH2をプレイするのなら、事前にこちらをプレイしておくと、より楽しめると思います。

 総プレイ時間は、12時間程度。ゲームの進行は稼いだお金で決まりますので、時間のかからないミッションを頑張るとか、グスタフのパワーアップにお金をかけないなどの方法で、まだまだ短くすることはできるでしょう。難易度はDASH2よりかなり低いと思います。お金をかければ、グスタフはかなり強力になりますし、回復アイテムもお金のあるかぎり作りまくれますので、ごり押しで最終ボスに勝てます。
 コブンやトロンが気に入った人にお薦め、でしょうか。


ロックマンDASH〜鋼の冒険心〜

カプコン SLPS 91135 フリーランニングRPG
一押し:トロン・ボーン
 ロックマンDASH2(以下DASH2)をプレイして気に入ったので早速シリーズの過去作品も買ってきました。……と、トロンにコブンと全く同じ書き出しですが、順調にシリーズ作品を気に入って、とうとう初回作品に戻ってきてしまいました。

 ゲームシステム自体は、DASH2とほぼ同様です。こちらの方が古い為、右手の特殊武器を装備しない時に物を持ち上げるという行動はできません。また、ロックオンはトロンにコブンと同様、移動攻撃と併用することができません。このため、難易度はDASH2よりかなり高くなっています。

 DASH2同様、ゲーム中のデモシーンは全て実際に操作できるポリゴンモデルを使ったものです。ただ、さすがに古いこともあってか、ポリゴンの荒さを感じますね。影の落ち方などはDASH2同様アニメ的でなかなか頑張っているとは思うのですが、さすがに進歩したDASH2を見た後だと見劣りします。

 ダンジョンの仕掛けも、DASH2に比べるとバリエーションに乏しいです。とはいえ、こちらにしかないベルトコンベアなどの仕掛けもありますから一長一短でしょうか。面白いな、と思ったのはほとんどのダンジョンが壊せる壁越しにつながっている事でしょうか。
 ボス敵は全般的にDASH2より強いです。実際は、DASH2のロックオン移動攻撃が便利すぎるから、ボスが弱く感じているのかもしれませんが、単純に撃ちまくっていれば倒せるというボスは結構少なかったかと思います。
 また、DASH2ではボス戦の手前に必ずセーブポイントがあったので、そこでセーブし、態勢を整えてから望むことができたのですが、本作ではそうではないです。この辺の不満点は、DASH2できっちり改善されているということですね。ともかく、本作はそれほど親切設計ではないので慎重に進める必要があります。

 ギャルゲーとしては、トロンのロックへの一目惚れ(?)から始まる彼女の心の動きが結構楽しめます。メインではないので出番は多くないですが、DASH2より敵役が少ない分相対的に目立っています。

 サブイベントやクリアしないといけないダンジョン等は多いですが、ストーリーと呼べるようなものはほとんどありません。最後のほうで、DASH2の終盤で明かされる「ロックマン・トリッガー」「エデン」などのキーワードが出てきますが、かなり唐突です。私はDASH2でこれらのキーワードの意味を知ってからプレイしたので、充分理解できましたが発売当初にプレイした方々は頭の中に疑問符が飛び回ったのではないでしょうか。

 私の体調のせいでもあるかと思うのですが、プレイ中に何度か3D酔いに見舞われました。DASH2ではロックの動作と背景の流れる速度がきっちり同期していたので、そういうことはなかったのですが、本作ではちょっと辛い部分がありました。テクスチャが荒い事も原因の一つなんでしょうか。

 総プレイ時間は、ゲーム累計時間で15時間程度でした。実際はゲームオーバーになってカウントされていない時間もありますので、20時間程度はかかっていると思います。
 私がプレイしたROMも廉価版と言うことで、発売してからかなり経っている古さの見えるゲームではありますが、アクションRPGとしての面白さはしっかりしていますので、興味のある方はぜひプレイして欲しいです。


ときめきメモリアル2 Substories Dancing Summer Vacation

コナミ VX200-J1(SLPM 86549〜50) アドベンチャー
一押し:白雪美帆
 ときめきメモリアル2の外伝ストーリーがDance Dance Revolution(以下DDR)をフューチャリングして登場です。

 主人公(名前入力可能)は、ひびきの高校の1年生。幼なじみの光との再会も果たし、久々のひびきのでの生活と学園生活を満喫していた。最初の夏休みの半ばにさしかかったある日、寿美幸に誘われて遊びにいったゲームセンターで美幸がDDRで予想外のパフォーマンスと高得点を披露する。それを見込んだ関係者からDDR全国大会の地区予選へ出場する事を薦められる。しかし、美幸の高得点とパフォーマンスは、彼女のいつもの不幸炸裂による偶然の産物であり、彼女の実力は並み以下だった。そこで美幸は主人公と組んでデュオで出場しようと提案。美幸を中心に、主人公やその回りのヒロイン達を巻き込んでの夏の終わりの物語。さて、その結末は。

 ゲーム期間は、8/16から8/29までの約2週間です。ゲームは、マップ移動と会話画面、ミニゲームにわかれます。ゲームの進行如何で流れは変わり、毎日こうという形はありません。基本的にストーリーに乗っている場合は、マップ画面は出てこず、ほぼ自動的に進行します。逆にストーリーから外れてしまった場合は、毎日移動画面と会話画面を交互に見る事になります。ストーリーに乗っている場合は、これもストーリーの都合でミニゲームをプレイすることがあります。これは、プレイヤーが操作する場合と操作しない場合があります。基本的には、会話画面での選択を的確に行っていけばストーリーは進みます。一部、ミニゲームであまりにも結果が悪かった場合や、重要な選択肢で間違った選択をした場合には「コースアウト」と呼ばれる状態になってしまいます。これが前述のストーリーから外れてしまった場合です。この状態になってしまうと、もうメインヒロインの3人とは会う事が出来ず、彼女たちのエンディングを見ることは不可能になってしまいます。ただし、サブヒロイン達のイベントを見る為には、故意にコースアウトさせないといけない場合がありますので、必ずしも悪いという訳ではありません。ミニゲームは、同メーカーの発売しているDDRそのものです。タイトル〜プレイ説明〜音楽選択〜ゲームの流れや表示される内容もほぼ同等です。違うのは使用されている音楽で、今作ではときめきメモリアル/ときめきの放課後/ときめきメモリアル2で使われた歌のクラブリミックスバージョンが使われています。本編中で遊べるのは「Hero」のみですが、ゲームを一度クリアすると見られるおまけモードでは、全7曲を遊ぶ事ができます。また、このおまけモードでは本編中で見たCGやエンディングをもう一度見る事ができます。
 今作では、ときめきメモリアル2のオプションディスクとして発売されたHibikino Watcher添付CD-ROMのEVSを利用する事ができます。

 私は今作をときめきメモリアルに対するドラマシリーズの様なものと思っていたのですが、プレイした感想は、あくまで「Substory」なのね、という物でした。主人公はときめきメモリアル2の主人公と同一なのはともかく、時間設定が1年生の夏休みということで、各ヒロイン達との関係はあまり進展しておらず、しかもゲームが8月末で終わるものですから、ヒロイン達と伝説の鐘を鳴らすような仲にはならないのです。
 また、これはキャラの設定上の適材適所なんでしょうが、メインヒロイン中一番出番が多くなるのが寿美幸だというのが辛いです。好き嫌いの問題ではなくて、彼女の声は凄く甲高い声で演技されており、大変耳ざわりなのです。本編収録中にも彼女の音声をチェックしていたミキサーさんが倒れたという出来事があったみたいですし。

 絵や音声、キャラの台詞などは本編と同じくスタジオフォーマが担当しているので、同等のクオリティに仕上がっています。システムは突出した物はありませんが軽く、L2ボタン押し下げによる高速メッセージスキップがあるので繰り返しプレイもある程度耐えられます。ただ、ミニゲーム部分が全くスキップできないのが辛いですね。セーブロードはちょっと特殊で、セーブはゲームの一日の終わりにセーブするかどうかを聞かれて行えます。ロードはタイトル画面から「ゲームスタート」ではなく、「オプション」を選んでその中の「シナリオロード」を選ばないといけません。この形になっている為にゲーム中にもオプション画面を呼び出す事で任意にロードができるのですが、ちょっとわかりにくいです。

 シナリオの方は上に書いた様に、あくまで1年目の夏休みの中に起きたちょっと大きな出来事程度にしか語られません。個人的な意見を言わせてもらうと、これなら丸ごとときめきメモリアル2本編に組み込んで、特殊イベントとして扱ってもいいんじゃないか、と思いました。
 サブヒロイン達のイベントも、イベントCGが用意されていて頑張ってはいますが、やはり本編の1イベント程度にしか感じられません。
 ただし、ときめきメモリアル2本編ではあくまで隠れキャラとして扱われていた白雪真帆が大きく登場します。彼女と白雪美帆の双子コントが好きな人は、それだけで充分楽しめる事請け合いです。

 ときめきメモリアルドラマシリーズは、本編であくまで無色だった主人公に「サッカー部補欠」だとか「バンドマン」だとかの色を付ける事で、ドラマティックな物語の基礎を作っていました。ただし、その分本編と設定が微妙に違うという部分が出てきました。今作は、その部分を嫌ってか本編と全くほぼ同じ状態から始めているのですね。アプローチとしてはどちらもありかと思いますが、出来た物語を見るとやはり前者の方が良かったのではないかと感じてしまいます。

 DDR部分は「本物」ですので非常によくできています。ANOTHERも選択できますし、隠しで高速モードや低速モードもプレイできます。私は見ていませんが、全曲のBASIC/ANOTHERをA評価以上でクリアしたデータがあれば、全曲を一気に遊ぶメドレーモードなども登場するらしいです。なにより、おなじみの歌のクラブアレンジがかなり気持ちよく、特に「勇気の神様」はその疾走感とリズムを刻む感覚が非常に気持ちよく、プレイしていてかなりハイになれます。

 1プレイの時間は、2時間程度。ゲーム自体の難易度は、それほど難しくないです。悪い出来ではないと思いますが、良い出来だとも言えない内容でした。そして比較されたのが前作のドラマシリーズだった為に評価が落ち込んでいるという感じでしょうか。
 このゲームは、ときめきメモリアル2の関連ソフトというより、DDRの関連ソフトと言った方がいいのかもしれませんね。


ときめきメモリアル2

コナミ VX095-J1(SLPM 86355〜9) 恋愛シミュレーション
一押し:陽ノ下光
 恋愛シミュレーションの金字塔とみずから言ってはばからない、ビッグタイトルの続編です。発売日に買って、充分気に入っていたのですが、なんとなくオールクリアするのが遅れてレビューがこんなに遅れてしまいました。ちなみに、これを書いている2000/11/26は、発売日(1999/11/25)の約1年後だったりします。

 ときめきメモリアル(以下前作)の舞台である「きらめき」の隣町である「ひびきの」が舞台の恋愛シミュレーションです。主人公は、まずひびきのでの幼い頃の数日間を体験して、そこでいくつかの思い出を作って、そして一旦ひびきのから引っ越してしまう事になります。そして、高校に上がるのにちょうど良いタイミングにひびきのに戻ってきた主人公が、子供のころ仲良しだった陽ノ下光とひびきの高校で再会する所からゲームは始まります。

 ゲーム期間は、最初の幼年期の数日間とひびきの高校に入学して卒業するまでの3年間です。幼年期は、3Dのアドベンチャーになっていて、ここで起こしたイベントは高校時代に対応するイベントを起こす為のトリガになっていたり、それ以外の会話イベントなども高校時代開始時の初期パラメタに影響するようになっています。時間はリアルタイムで進行し、夜になると近所のお姉さんである麻生華澄が迎えに来て、一日が終了します。絵面は面白いモードですが、どうも動作が重く、さらにときどき引っかかるような挙動があっていまいち快適に遊べません。子供の頃の思い出をプレイヤーに実際に体験してもらうというシステムは非常に面白い発想ですし、実際本編との連動は成功していると思うのですが、もう少しこの幼年期自体が遊びやすければよかったと思います。
 高校に入ってからの3年間は、基本的に前作と同じ形です。「文型」「理系」「芸術」「運動」「遊び」「容姿」「部活」「休息」のコマンドを使って、主人公を育成します。また、ヒロインと知り合い電話番号を知ったら、休日に彼女に電話してデートの約束を取りつけ、デートします。そうして仲良くなると、相手からもお誘いがかかったりバレンタインデーにチョコレートを貰えたりして、最終的に卒業式の日に告白されて、ハッピーエンディング、となります。
 ミニゲームなども健在で、今作でも運動会の物や、文化祭、縁日等でいろいろなものを遊ぶ事ができます。また、今作の戦闘シーンですが、前作のそれはファイナルファンタジーが2Dだった頃のものをパロディしていましたが、今作ではファイナルファンタジー7(以降)のパロディとなっていて、全てがポリゴンで描写され、非常に迫力があります。もちろん、戦闘の内容は怪しげな部活奥義だったりしてコミカルなんですが。
 もちろん、ヒロインたちのときめきに対する傷心度、いわゆる爆弾も健在です。今作では、比較的点灯してから爆発するまでの時間が長いみたいで、慎重にプレイしていれば早々爆発することはないような気がしますが、油断は禁物です。

 高校での3年間で、前作と違うのは、天候がデートに影響すること、ディスクが分割されている為かディスク毎に一定レベル以上ヒロインと仲良くなれなくなっている事、コマンドの成否他の部分に3Dキャラが採用されている事、ヒロインにも成績のパラメタがあり一緒に頑張る事で彼女たちの進路も変わる事、などでしょうか。列挙すると結構多いように感じますが、前作の良かった部分は壊さずに新しい要素を附加するという形になっていて、それほど大きな差を感じることはありませんでした。
 それ以外の部分も含めての新しい要素というと、Emotional Voice System(EVS)が大きいでしょうか。これは要するにプレイヤーが入力した名前を声優さんの声で読み上げてくれるという機能ですが、一般的な名前のイントネーション等は大体入力するだけで自然になるように調整してくれる優れものです。データ容量の関係か、ゲームには1ヒロインのみしか利用できず、作成できるのも2ヒロインのみに限られています。また、作成したデータはメモリカードを11ブロックも占有してしまいます。なお、このデータは本編発売後に発売されたHibikino Watcherというムック本3冊のそれぞれの付録CD-ROMに本編に収録されていないヒロインのEVSデータが添付しており、こちらで作成して本編に読み込ませる事で、お気に入りのヒロインに名前を呼んでもらう事が可能になりました。いい事づくめな様なこの機能ですが、既存の技術に比べると遥かに進化していると思えるものの、やはり演技した台詞に接続すると違和感を覚えてしまいますね。
 他には、立ちCGのパターンの増強があります。例えば、新たに横を見るというパターンが作られた事などがあります。これにより、目をそらすとか、その場にいる別のキャラを見るという様な絵を立ちCGだけで作る事ができるようになっています。他には、同じ季節でもヒロインの主人公に対する感情によってデートにやってくる時の服装が違うとか、特定のタイミングのプレゼントにより新たな立ちCGが増える等の仕掛けも用意されています。

 クリア後のおまけも健在です。今作では、前作で隠し的だったエンディングの閲覧も出来るようになっています。アルバムも全てのヒロインの分をそれぞれ保存しておけるようになっています。全く新しいおまけとして、クリアしたヒロインの音声アラームを搭載した時計プログラムがあります。これはポケットステーションにダウンロードして単独で利用できるのですが、なんとこの時計の音声にもEVSデータが利用できるのです。

 上にもちらっと書いていますが、今作はCD5枚組みと前作の5倍もの容量になっています。それでヒロインの数はほぼ同じですから、相対的にかなりボリュームアップしている……はずなのですが、それを感じさせません。音声のサンプリングレートや、CGの解像度を高めるなどのクオリティの方に容量を注いでいるのでしょうかね。まあ、それだけの容量を意識させずに消化させるというのもそれはそれで凄い事だと思います。

 前作同様にとても楽しめて、非常に気に入ったのですが、少しだけ気に入らない部分があります。それは前述したディスク毎に一定レベル以上好感度が上がらなくなっているシステムです。この為に、一部のヒロインはしばらくの間デートに誘い続けても全く手応えがないのに、ディスクが切り替わった瞬間態度が豹変するという様な印象が強いです。他には、メッセージの表示を「速い」にしていると、文章の上の方がスクロールアウトしてしまって読めなくなる事などがあります。
 あとはそうであれば良かった、というレベルの話ですが、できれば全てのヒロインに同時に自分の名前を呼んでもらいつつゲームをしたかったです。一人だけ名前を呼んでくれるというのは、やはり違和感を感じますからね。先程のディスク切り替え毎のリミッタとあわせて、PS2用にDVDでリメイクしてくれれば解決しそうな要素なので、ぜひそういう完全版が欲しいものです。

 1プレイの時間は、コマンドの成否のアニメーションをなしにすれば5時間程度です。
 私は全てのヒロインのエンディングは見ましたが、一部のヒロインはトゥルーエンドを迎えておらず、しかも卒業間近に友人に戦いを挑まれ、彼女を奪われるというイベントなども見ていません。プレイ回数は10回以上、総プレイ時間は50時間は下らないと思いますが、それでも見たことのないイベントがある、それだけ奥の深いゲームです。最近ギャルゲーにはまって、ときメモの名前は知ってるけど今更プレイするのも、と思ってる方はぜひこの2だけでもプレイして欲しい所です。


テイルズ オブ エターニア

ナムコ SLPS 03050〜2 RPG
一押し:メルディ
 テイルズオブファンタジア(以下TOP)、テイルズオブデスティニー(以下ToD)に続くテイルズシリーズの第3弾です。TOPからToDの時と同様にシステムは引き継いでいますが、ストーリーなどは全く関係がありません。

 システムを引き継いだシリーズということで、基本的にはTOP、ToDと同様にフィールドマップを移動して、コンボが楽しいリアルタイムの戦闘シーンで敵を倒して物語を進めるという形式になっています。
 どちらかというとPSでの前作となるTOPのシステムの発展系ですね。

 TOPまでと決定的に違うのが、町などでのイベントシーンと戦闘時に操作するキャラが同じになった事でしょうか。これによって、それぞれのシーンでキャラがかなり細かく動いてくれます。そのキャラ絵の頭身が上がった事で可愛さが減少したと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、私は表情豊かな動作の見られる今作の絵の方が気に入りました。
 また、今までは任意に発生させないといけなかったフェイスウィンドウでの会話イベント(今作ではスキットといいます)が、ダンジョン中の特定の場所で自動的に発生するようになっているのもいいですね。もちろん、スキット自体もフィールドにいる時であればいつでも見る事ができます。そして、今作のスキットはキャンプですので、見る事によって時間が朝に戻ります。フィールドマップで登場する敵キャラは時間帯に合わせて変化するので、これをうまく使えば苦手な敵キャラを避ける事ができます。
 今作でも、キャラ毎の役割ははっきりしています。主に晶霊術(呪文)を使うのはメルディとキールですが、この二人はクレーメルケイジというアイテムを持っており、ここに大晶霊(精霊)を封じる事によって新しい呪文を得る事になります。そして、その大晶霊の力を使った呪文を多用する事で大晶霊のレベルが上がり、それによってさらに強力な呪文を使う事が出来るようになります。ただしそういった強力な呪文は大抵他の晶霊の力を借りるものです。ですが、この呪文を使う時に術者のクレーメルケイジにそれらの晶霊が同時に存在してはいけません。具体的にどういう事かというと、火がメインで風の力を補助とする呪文を使う時は、クレーメルケイジに火の大晶霊が入っていて、且つ風の大晶霊が入っていない必要があるということです。二つ以上の組み合わせはないのですが、クレーメルケイジの数は二つで入手できる大晶霊の数は10にも及びますので、うまく入れ換えて必要な呪文をピックアップしないといけません。
 NPCの行動は前作以前よりかなり細かく設定できるようになりました。ボタンで任意に起こせるのは前作同様L2ボタン、R2ボタン2個のみですが、戦闘時にどういう敵を優先して攻撃するか、攻撃するならどういう攻撃をするかというのを作戦ターゲットと作戦バーという項目で設定する事ができます。
 前作までと違って多人数での操作も最初から考慮されています。マルチタップを接続して操作モードを変更してやれば特殊なアイテムがなくても多人数でのプレイが可能です。マニュアル操作は、TOP同様アイテムをゲットしないといけませんが、装備品として装備する必要はなくなったので気軽に多人数プレイが楽しめるようになりました。
 前衛で戦う事になるリッド(剣士)とファラ(拳法家)には、それぞれ「切り」「突き」と「蹴り」「拳」というレベルが用意されています。これらは戦闘時にそれらの行動を多用する事で上昇し、一定のレベルに達する事で新しい必殺技を覚えて行きます。リッドの場合はそれにさらに必殺技毎の使用回数も参照され、特定の必殺技を一定の回数以上使う(当てる)事で必殺技を組み合わせた奥義を覚える事ができます。
 他に便利機能としてオート料理があります。TOP同様食材を買って料理する事で、いろいろな効果を得る事ができるのですが、今作では例えば「誰かが状態不良になった時」等の条件を設定しておく事で戦闘終了時にその条件にあてはまれば自動的に料理を実行してくれるようになりました。それも、指定した条件毎にどの料理を誰が作るかまで設定できるので、うまく使うとかなり便利です。
 ちなみに、今作ではこの料理は町マップにいろんなオブジェに変装(?)して隠れているワンダーシェフを見つける事で教えてもらう事ができるようになっています。
 今作もミニゲームが多数用意されています。明らかに本編と分離したものもありますが、本編の中に組み込まれているものもあります。また、特定のアイテムを貰い、それを使う事でポケットステーション用のゲームを楽しむこともできます。ToD、TOPでは一部にそれぞれ別作品のキャラが登場していましたが、今作ではこのミニゲーム部分にToD、TOPのキャラがいろいろ登場しています。

 ストーリーは、ちょっとしんどい展開をする事もありましたが、それなりにわかりやすくてよかったのではないでしょうか。なにより、主人公のリッドが保守的に平穏を望むタイプで、でも優しいから、正義を信じてトラブルに突っ込んでいくファラの為に頑張るという構図が新鮮で楽しかったです。キールとメルディのコンビもなんか微笑ましいですし。大晶霊のキャラもスキットによってある程度わかる様になっていますし、キャラの立て方はなかなかいいのではないでしょうか。ただ、パーティに参加できるキャラなのにほとんど参加させなくてもいい、チャットとフォッグはもうちょっと出番があってもよかったのではないかと思います。あんまりキャラが出張りすぎて散漫になっても問題ですけど。

 不満点は……
 戦闘シーンのバランスがきつ目で雑魚戦でも迂闊に行動すると簡単にやられるというのはちょっと辛かったです。最後まで、ほとんど自分達が強くなったと感じる事がなかったですから。
 また、ストーリーを語る上で必要なのでしょうけど、その世界でしか通用しない用語が多くてちょっと文章の理解に手間取ることがありました。ネタバレに近くなるかもしれませんが、マニュアル、もしくはゲーム内ヘルプとして用語集が欲しかった所です。

 とはいえ、全体的にはかなり親切に作られたRPGだと思います。戦闘バランスがきつ目なのでドラクエなどの非リアルタイム型のRPGを好んでプレイしている人には向かないと思いますが、ある程度のアクションゲームが出来る人になら充分お薦めできる出来ではないかと思います。
 ちなみに総プレイ時間は、40時間程度でした。ディスク3枚組みの割に短いですが、その分スキットの音声が多いということなのでしょう。


天使のプレゼント〜マール王国物語〜

日本一ソフトウェア SLPS 20066 ミュージカルRPG
一押し:シェリー
 前作前々作の外伝的シナリオを詰め込んだ、まさしくファンに対するプレゼントともいえる本作ですが、プラットフォームはPSからPS2に変更されて部分的にパワーアップが図られています。

 シナリオはオムニバスで、その内容は前々作のシナリオ中にあった語られなかった出来事であったり、前作のエピローグの更に後の騒動であったり、はたまた今作での全てのパーティキャラが集うボーナス的なシナリオであったりと、なかなか盛り沢山の内容になっています。中心となるのは、表題作である「天使がくれた物語」で、これは前作や前々作で少し語られた、ヒロイン達の母、祖母にあたるシェリーが主人公の、シリーズの起源となった物語です。

 システムは基本的な部分は前作とほぼ同じですが、戦闘シーンの扱いがまた変更になりました。前作ではパーティメンバーの後ろにつく人形やモンスターは補助的な役割でしたが、今作では実際にパーティに参加して戦います。ただし、指示を出せるのは人形に対してのみで、基本的には彼らが勝手に行動してくれるのを期待するしかありません。パーティのリーダーとその後ろにつくキャラには相性というモノがあって、これが1〜5の値を取るのですが、この値が高ければ高いほど行動を起こしてくれるようになります。もちろん、前作同様後ろについたメンバーの能力に合わせてパーティリーダーのパラメタが上下しますから、相性だけにとらわれずにパーティ編成するという考え方もありです。
 また、前作でもあった「とくしゅ」コマンドですが、今作ではパーティリーダーは自身の持っているコマンド以外に現在編成されているパーティのメンバーにあわせた合体技を使う事も出来るようになっています。前作にも同様の要素がありましたが、今作ではこの組み合わせがかなり多くなっていますので、いろいろな組み合わせを試してみる楽しみがあります。
 アイテムもパーティリーダー以外にも装備させる事が可能になっていますので、属性を附加するイノチウムを装備させてより強力な魔法を使えるようにするなどの調整も出来るようになっています。
 リアルタイムっぽい、テンポの良い戦闘シーンも健在です。オートモードも全力モードと節約モードの2通りしか作戦が選べませんが、ボタン一発で起動するようになっているので非常に便利です。パーティメンバーが最大16人(匹)とかなり多いのですが、テンポの良い戦闘シーンとオート戦闘の手軽さのおかげでそれほど苦にならない様になっています。
 前作とは違って、魔法や特殊はキャラ毎に設定されたSPを消費する事で利用できる事になっています。これはアイテムや女神像で回復させるしか回復手段がないので、前作のように無補給で動き回ることは難しくなっています。とはいえ、今まで通りボスの手前やシーンの切り替わる場所等には女神像が置かれていますので、難易度としては楽な方だと思います。
 パーティが最大16人(匹)構成になったということで、モンスターを仲間にする事も重要な戦略となりました。これをフォローする技やアイテムもあるので、それらをうまく使っていく事になります。ただし、仲間にできるモンスターの最大数は決まっていますので、不要なモンスターは仲間から外さないといけません。今作では、シリーズおなじみの女神像でHPやSPの回復が出来るのですが、同様にここでモンスターを野に放す事によって「きせき」を起こす事ができます。これは3匹までモンスターを選んで、その合計レベルにあわせたご褒美が貰えるというものです。ご褒美の内容は例えば、武器や防具が貰えたり、全員に経験値を貰えたり、別のモンスターを貰えたりといろいろです。「きせき」の内容はモンスターのレベルにあわせてランダムとなるので、アイテムなどが欲しい時は何度も選択し直す事になるかと思います。
 女神像では他に「しょうかん」というコマンドが利用できます。これは他のシナリオで仲間にしたモンスターを召喚するコマンドですが、現在の主人公のレベル以下のモンスターしか呼び出す事ができません。シナリオによっては、最初から主人公のレベルがとんでもなく高く、仲間にできるモンスターも高レベルというのがあるのですが、こういう所で仲間にしたモンスターはやはり特定のシナリオでしか召喚するのは難しいです。また、この「しょうかん」コマンドで呼び出されたモンスターは、前のシナリオで最後に装備していたアイテムをそのまま引き継いでくるので、クリア直前に強力な装備をレベルの低いモンスターに装備させておいて、次のシナリオを楽にする等という技が使えます。最終的に召喚することのできない主人公達人間や人形の装備していたアイテムも引き継がれる事になっているのですが。
 ゲーム開始時、挑戦できるシナリオは「母を訪ねて…」しかありませんが、これをクリアする事によってその次のシナリオが、という感じでシナリオは増えていき、最終的に6つのシナリオを楽しむ事ができます。クリアしたシナリオは、前回クリアした時のレベルを引き継いで、もう一度最初からプレイする事が可能なので、仲間にし損ねたモンスターをゲットする事や用意されている繰り返さないとクリアできない(であろう)イベントを楽しむ事ができるようになっています。
 プラットフォームがPSからPS2になった事で何が変わったかというと、実はそんなに変わっていません。主な変更点は背景マップがポリゴンになったということでしょうか。これにより、立体的なトラップや上下関係を活かしたマップなどがよりリアルに表現されるようになっています。また、いつものミュージカルシーンでの演出もこれのおかげでより迫力が増しています。あとはメモリが増えたおかげか、ゲーム中のロードというモノをほとんど意識しないでプレイできるようになっています。ただし、その代わりにゲーム起動時に40秒程度のロード時間を要求されてしまうのですが。

 シナリオは、オムニバスで前作、前々作をプレイしている事が前提となっていますが、前提を満たしていれば充分楽しめるでしょう。そうでない場合は、それらの作品の重要なギミックを知る事になってしまうので、前2作をプレイするつもりがあるのならそちらからプレイする事をお薦めします。
 とはいえ、シナリオはやはり短めで、どちらかというとパーティを強くする戦闘中心のRPGであるような印象を受けました。それはそれで面白いのですが、思い入れの強いキャラ達がたくさん登場するので、あまりパーティのメンツを入れ換える気が起こらないのがもったいないですね。また、鍛えるのが楽しいはずなのに、最終シナリオではクリアレベルがかなり高い所にセットされているおかげで、強力なキャラと弱いキャラを同時に参加させて弱いキャラを一気に成長させていくという事をしないといけないのもなんか違うような気がしました。
 音声は、前作と同程度には用意されています。歌は、1シナリオに対して1〜2曲程度ですね。最終シナリオにはなかったですが。

 最終シナリオの重要な扉の存在に全く気付かずかなりの時間を無駄にしたので、総プレイ時間は40時間程度でした。プレイ時間は前2作より長いですが、シナリオを楽しんだ時間という意味では一番短いような気がします。楽しめなかった訳ではないですが、あくまで前2作を遊んだ人の為のファンアイテムと言った感じですね。とはいえ、やはり「天使がくれた物語」でこのシリーズの根源を再確認できて、このシリーズを遊んできてよかったと思えたのは確かです。
 上に書いている通り、前2作をプレイして、これはどうしようか迷っている人にはお薦めできます。前2作をプレイしていなくてこれをどうしようか迷っている人は廉価版も出ている前2作を先にプレイする事をお薦めします。


てんたま

KID SLPS 03132 アドベンチャー
一押し:七瀬結花
 KIDと言えば、昔はPC18禁ゲームのたいしたことのない移植ばかりであまり評価は高くなかったのですが、Memories Off、infinity(Never 7)、夢のつばさとオリジナル作品でなかなかの評価を受けるようになりました。私もinfinityで充分その力を味わいましたので、期待を持って今作を購入しました。

 主人公「早瀬川椎名(名前変更不可)」は、高校2年。1年のときに起こった辛い出来事を引きずっている。ある夜、そんな椎名の元に天使見習いの花梨がやってくる。彼女は一人前の天使となる為の卒業試験として椎名を幸せにする為にやってきたのだという。紆余曲折の末、椎名の家に居候することになる花梨。「辛い出来事」の内容を知っている花梨は椎名が幸せになるには恋人が必要と考え、椎名の幼なじみ達や周囲の女の子達と彼女も知り合っていくのだった。卒業試験結果発表のクリスマスイブの日、花梨は無事役目を果たし、卒業する事ができるのだろうか。それとも別の結果を迎えることになるのだろうか。

 ゲームは11月1日から12月24日までの約2ヶ月間です。基本的に11月下旬にヒロインが確定し、12月はそのヒロイン専用のシナリオが進行するというタイプの流れになっています。日付は11月中は基本的に1日毎に進行しますが、12月に入るとイベントのある日のみを見ていく事になります。
 システムはオーソドックスな選択肢型です。11月中は朝起きて、花梨とのやりとりがあって、登校シーンがあって、場合によっては昼休みのイベントがあって、放課後になって行動の選択となります。ここでは行き先を選択するのではなく、主にヒロインを追いかける形の選択肢が提示されます。ただ、選択肢の内容を鵜呑みにしてそれを選択してもお目当てのヒロインが登場しない場合もあります。また、この選択はフラグ状況によって表示されたりされなかったりしますので、○月×日だから必ずこの選択が表示される、と限ったものではありません。要するにイベントが繋がっていて、特定のイベントを見ないと次のイベントが発生しない様になっている訳ですね。もちろん、イベント中にも選択肢は時折表示されます。これに適切に答えないと、放課後の選択でお目当てのヒロインを追いかけていても、最終的にそのヒロインを攻略できない可能性があります。
 その他、操作系等は面白い作りになっています。コントローラを右手だけで握っても左手だけで握っても問題なく操作できるようにキーアサインがなされているのです。また、デュアルショックや〜2等では左右のアナログスティックとR3/L3ボタンにも対応していて、それぞれ1本だけでの操作も可能となっています。テキストの読み返しやスキップ機能を利用しようとすると左手のみやスティックのみの操作では不可能なので、右手片手操作が一番でしょうか。これならかろうじてオプションメニューも呼び出せますし。ただ、個人的には各種方向キー/スティックで容赦なくメッセージが送られてしまうのは善し悪しだと思います。特にアナログスティックは不意に引っかかって操作してしまうことがあるので、これだけでもオフにできると良かったのに、と思いました。
 ちらっと書きましたが、メッセージスキップやバックログ機能も完備されています。スキップはオプションで全てスキップか既読のみスキップかが選択できますし、バックログはそんなにたくさんは巻き戻せませんが、どのくらい戻ったのかを視覚的にわかるように、Windowsのスクロールバーのような調子でメッセージウィンドウが上下する様になっています。なかなか面白いギミックです。ただ、バックログ中のフォントの色が背景の絵との差が弱くていまいち読みづらいのが残念です。バックログから指定したメッセージの音声を再生できないもの同じく残念な点ですね。他にはウィンドウの透過度合やBGM/SE/音声のボリュームの調整、振動のオンオフ等が設定できます。
 セーブは1ブロックで30個可能と、小容量で充分な枠を用意してくれています。ただ、infinityの様にその時点でのサムネイルを残す形式ではなくなったのが残念です。今作ではセーブした時点のメッセージウィンドウの内容がセーブできるのですが、これはいまいち参考にならないことがあるので……

 CGは、絵柄が非常にシンプルなもので、いまいち特徴がありません。実際の画面で見ると特に不満は感じないのが不思議な感じです。立ちCGはちょっとPSの解像度の問題で描ききれてないと感じるところがありますね。場面によっては立ちCGが大きく表示される事があるのですが、もしかすると全ての立ちCGはこの大きさで描かれていて普段は縮小されて表示されているのではないか、等と感じてしまいました。立ちCGの使い方自体は、青い鳥同様固定位置指定がないようで、立ち絵だけでいろいろな場面を見せてくれました。
 音楽は……いまいち印象に残っていません。逆にエンディングに使われている曲などには、なんでこんな陳腐な音を使ってるんだろうと疑問に思うこともありました。そういえばこれもinfinity同様テーマソングがありませんね。
 音声は、一部キャストに実力のある有名な声優さんが起用されていますが、それ以外のキャストは私の知らない方ばかりです。それでも、それなりに上手い人もいるのですが、堪えがたい人なんかもいて、いまいち評価できません。

 シナリオは、異世界からの押しかけ物なのに、花梨が全く天使としての超常能力を使わないのが珍しいですね。このことについて、掲示板で「彼女は頭の中で言い争う天使と悪魔の『天使』ではないか」という意見がありましたが、なるほどそう考えると彼女が力を使わない(使えない?)事が理解できます。ただ、そういう風に好意的に解釈しないと「設定をいかせていない」という事になってしまうのですが。
 先に公開されたCGで見かけたデフォルメ気味のイベント絵や、マニュアルのキャラ紹介のコメントを見ると「コミカル」な話を想像してしまうのですが、実はそういう方向性はほとんどなく、状況に思い悩む日々が続く、まっとうな恋愛物だったりします。これも、個人的に期待したものと違っていました。
 また、先に挙げたキャラ紹介のコメントや、マニュアルのプロローグを見ると、ゲーム中で語られていない設定が書かれていたりして、もしかしてこのゲームは企画と出来上がったものが違ってしまったのじゃないか、なんて疑ってしまいます。吉沢初音と知り合うきっかけもゲーム中では「貴史に誘われて女子校の文化祭に行った事」ですが、キャラ紹介には「貴史のナンパツアーで女子校アサリに来ていた時」ではありませんしね。もちろん、これも好意的に解釈すれば同じなんでしょうけど。

 あと、主人公がもてもてだというのがちょっと納得が行かなかったですね。私が文章から受けた印象ではあれ程もてるキャラだとは思えませんでした。もしかしたら、これが花梨の超常能力だったのかもしれませんが、登場するヒロインの半分くらいは花梨が来る前から主人公に好意を抱いていたみたいですし。そもそも、そんなことはかけらも触れられていませんでしたし。

 とにかく、それなりに期待してたがために余計に外された感が強かったです。期待せずにプレイすればそれなりに楽しめたのかもしれませんね。
 1回のプレイ時間はスキップなしだと6時間程度でしょうか。共通部分をスキップすれば2〜3時間程度で終われます。個人的には、シナリオの面白さもキャラの魅力もCGの美しさも並かそれ以下と感じたので、お薦めできません。それでも薦めるとすれば花梨役のこおろぎさとみさんのファンの方、でしょうか。彼女のシナリオは楽しめましたし、なんといってもこおろぎさとみさんの演技のおかげで花梨は非常に「生きた」キャラとなっていますので。


シスター・プリンセス

メディアワークス SLPS 03156-7 アドベンチャー
一押し:咲耶
 電撃G'sマガジンでの読者参加企画として始まった「シスタープリンセス」をゲーム化したものです。とはいえ、もともとキャラを楽しむタイプの読者参加企画ですから、ゲーム化にあたって採用されているのは妹達の設定くらいなのですが。

 主人公(名前設定可能)は、両親から離れて暮らす学生です。彼にはなんと9人もの妹がいます。彼女達とも別に暮らす主人公は、バレンタインも近い2/13、妹の一人の可憐のお誘いで妹達が開いてくれるパーティに参加することにしました。会場に行ってみると予想外の豪邸に案内されます。どうやってこんな豪邸の部屋を借りたのか心配になった主人公は妹達にそれを尋ねようとしますが次々に現れる久々に会う妹達にうやむやにされます。そのうち、見慣れない女の子3人が登場して……それが原因で大騒ぎになり、妹達共々会場から追い出されてしまいます。そこで先に現れた女の子達と再び会い、彼女達が実は主人公の妹だと言うことを知らされるのでした。ただでさえ非常識に妹の多い主人公にさらに3人の妹が増えました。彼女達はみんな兄である主人公が大好きで主人公を振り回します。そんなどたばたの毎日。ゲーム期間の1ヶ月を過ごした後に何かが変わるでしょうか。

 ゲーム期間は上に書いたように2/13からの1ヶ月間です。ゲームが始まるとまず「マイシスター」を決定します。これは特にお気に入りの妹を設定する機能で、これを設定した妹との関係を進行させた場合特別なイベントが起こったりします。また、マップ移動時や登下校選択時に選択した妹が存在する場合は、彼女にデフォルトでカーソルが合うようになります。ゲームの一日は、朝に一緒に登校する妹を選択し、学校でのイベントを見て、一緒に下校する妹を選択し、放課後に出かける場所を選び、寝る前に妹からのメールをチェックするという流れになります。休日の場合は、午前と午後それぞれが先の放課後のマップ移動と同様の移動シーンになります。一緒に登下校する妹は、同じ学校に通っている妹以外にも近くの若草学園に通っている妹も選択できますが、この二つの学校に通っていない妹は選択できません。マップ移動シーンでは、どこに誰ががいるかがちゃんと表示されるのでセーブ&ロードで自力で妹を見つけるという様な無駄な労力を要求されることはありません。妹からのメールは全て音声つきです。もちろん、メールが来る日と来ない日があります。メールの内容によっては読み終わった後に選択肢が表示される事があります。返事を違えてもメールなのでその場で反応が見られるわけではありませんが、のちのちに影響してくることがありますので慎重に選びましょう。メールには写真が貼付されていることがあります。これはメールの背景に自動的に表示されるのですが、文章を読んでいる時は背景は暗くなっているので、そこにも注意を払いましょう。
 ゲームのシステムは非常にシンプルで、既読スキップや読み戻し機能などはありません。一応メッセージのスキップ機能はありますが、それだけですね。とはいえ、スキップするしないを判別するイベントの切れ目が非常にわかりやすいので、あまり困ることもありませんでした。セーブ/ロード速度はそれほど速くはなく、夜のメールが読める状態の時にしかそれを選択することができません。
 セーブ容量は3ブロックで枠は12個です。妹が12人いることとそれによってエンディングの数が膨大(後述)なことを考えるともう少し多くしてほしかったですね。
 ディスクは2枚組みですが、ディスクの交換は2/28が終わった後にのみとなっています。ただ、エンディングを見た後は当然ディスク2を挿入しているのですが「おまけ」を見ようとするとディスク1を要求されるのはちょっと面倒に感じました。

 このゲームでは、妹達にそれぞれ好感度が用意されています。このパラメタは表示されません。この手のゲームではどちらも当たり前ですよね。それとは別に「血縁度」という隠しパラメタが用意されています。これが高くなると「血縁エンド」に到達し、逆にこれが低くなると「非血縁エンド」に到達します。そうです、なんとプレイ中の選択でその妹が「実の妹(血縁)」であるか「義理の妹(非血縁)」であるかが変わるのです。非常に斬新なパラメタだといえましょう。それに先の好感度が合わさってほぼ全てのヒロインに「血縁ベストエンド」「血縁ノーマルエンド」「非血縁ベストエンド」「非血縁ノーマルエンド」という4つのエンディングが用意されているのです。これにより、妹12人×4で48個ものエンディングがあることになります。正しくは妹の一人には3つしかエンディングがありませんので47個なのですが、どちらにせよ膨大なエンディング数です。とはいえ、それぞれのルートをいちいち見る必要があるかというとそうではなく、どのルートを通ってもエンディングが違う以外はほぼ同じ流れになってしまいます。もちろん、それぞれのエンディングを目指す為に選択肢を変えていかないといけませんので、その影響で展開が少し変わりますが、それだけです。「血縁」「非血縁」ではイメージ的にずいぶん違うその後が待っていると思いますので、できればもう少し、終盤だけでも展開を変えてほしかった所ですね。

 CGは、プレイステーション標準の320×240ではなく、横の解像度を上げて絵の緻密さを上げています。とはいえ、やはり縦の解像度が240のままなので「頑張ってる」とは思えても「良い」とは言い切れませんね。プレイステーションのゲームとしては奇麗なのですが、ドリームキャストやプレイステーション2で発売されているギャルゲーの絵を見るとやはり辛いです。絵柄じたいは、原画の魅力をそれほど損なう事なく、またCGの枚数も妹の人数の割には多く、かなり頑張っていることが見えます。立ちCGでときどき少し怪しいなと思えるものがありますが、許容範囲ですね。
 音楽は……はっきりいうとダメです。妹それぞれをイメージした曲を起こしていたりと、曲の内容自体は頑張っていると思うのですが、プレイステーションの音源で鳴らす際に全く手を加えずに鳴らしていると思われる、しょぼい音です。また、このシンプルなゲーム内容でどこにそんなに負荷がかかっているのかわからないのですが、ゲーム中頻繁にBGMのテンポが狂います。聞いていて辛いので、私はプレイが始まると早急に音声のボリュームをミュートしていました。
 逆に音声は非常に強力です。誌上企画で字面だけ見ていて、かなり癇に障っていた四葉などは音声のおかげで非常に好感が持てるキャラになりました。演技的には拙い人もいるのですが、演じている役が「妹」、しかも小学生〜中学生程度と考えるとこのくらいでもいいのかも、などとごまかされてしまいました。

 シナリオは、誌上企画同様、ないに等しいですね。お目当ての妹と仲良くして、そして結ばれたり(非血縁エンド)、同居したり(血縁エンド)するゲームです。基本設定がまず常識から逸脱しているので、何が来てもすでにプレイヤーが動じなくなっているぶんめちゃくちゃやっていて、そこそこ楽しめました。もちろん、入り口の段階でダメだと思った人には中身も楽しめないでしょうが(苦笑)。
 ちなみに、普通にギャルゲーをプレイしているように妹に対して優しく嫌われないように相手に合わせて選択していくと非血縁エンドに進むことになります。実の兄妹として仲良くするには厳しいことも言わなきゃいけないということですかね。しかし実の妹であっても「お兄ちゃん好き好き」という態度を変えない妹ばかりなので、それはそれで危ない雰囲気の漂うエンディングになるのでした。

 ともかく、妹の個性に尽きるゲームですね。妹が12人いるという設定が細かい説明なしに受け止められて、妹キャラに抵抗がないというのなら一度プレイしてみることをお薦めします。プレイを続けるに付けて自分の感覚が麻痺していくのがよくわかります(笑)。

 ちなみに、私もさすがにコンプはしていません。現状、咲耶、鞠絵、白雪、四葉、可憐、春歌と非血縁エンドを見て、四葉で血縁エンドを見たところです。先に非血縁エンドを見た妹は血縁エンドも見ようと思っていますので、もう少しプレイを継続すると思います。
 1プレイの時間は、オンリープレイに徹しても全ての音声を聞いていると6時間程度でしょうか。共通イベントをどんどんスキップすれば、3時間程度、非血縁を見た後に血縁を見る程度のプレイなら1時間半くらいでしょうか。


トゥルーラブストーリー3

エンターブレイン SLPS 25038 恋愛シミュレーション
一押し:かなめ
 お気に入りのトゥルーラブストーリーシリーズ、最新作はプレイステーション2での登場です。今作では、舞台が中学になってゲーム期間が1年になってと、いろいろな違いが事前に提示されたのですが、実際の感触はどうでしょうか。

 前述の通り、今作では舞台は中学校となりました。そして、プレイ期間は1年間です。今までのシリーズ作品では転校までの一ヶ月で気になっていたヒロインに告白するという流れだったのが、卒業までの1年でそれをなしとげるというような形に変わりました。
 主人公のパラメタは今までのようにプレイ前に自分で設定するのではなく、プレイ中の行動で変わっていくという形式になっています。といってもややこしいものではなく、画面右上に常に状態が表示され、変化は移動シーンでの移動先選択によるものだけとなっています。とはいえ、主人公のパラメタには違いないので、一部のイベントの発生条件や学校行事の内容に影響を与えることがあります。もちろん、ヒロイン達の好みのタイプというのも健在で、合わせなくてもクリアはできますが、合わせているとより容易にそのヒロインの好感度が上昇するようになっています。
 ヒロインの好感度は、今までの様に一日が終わった後にかなめに会うことで見ることが出来ます。彼女はシリーズ作品とは違って、双子の姉なので、今までのモノとはちょっと趣が違いますね。また、ここで見られる好感度表も様変わりしています。今までは「あこがれ」と「なかよし」の二軸があって、どちらを優先して伸ばしていくか、もしくはまんべんなく伸ばしていくかで流れが違っていたりしたのですが、今作では正三角形の表で現されます。左右方向は前作で言う所の「なかよし」度に相当します。縦方向は「あこがれ」度というより「親密」度ですかね。縦方向の頂点には「こいびと」という文字が描かれています。ヒロイン達の初期感情値は、出会いのイベントの内容によってかなり幅があり、それによってそのゲーム中に発生するイベント内容が変わるという様な形になっています。
 時間の進め方もかなり変わりました。今までは期間が短かった為に一日一日をきっちり過ごしていましたが、今作では「頑張る日」と言うのを決めて、その日のみ既存作の様な選択を行うようにして進めていきます。頑張る日は、前に頑張った日から1週間までの間の一日を選択できるようになっています。ただ、「頑張る」日ですので、連続して頑張っているとどんどん「やる気」が減少していきます。これが低いと、頑張る日選択のカレンダーにガイドマークが表示されなくなっていきます。また、各種学校行事などでも力が発揮できなくなってしまいます。一日置きに頑張るのならやる気は減少しませんから、基本はこのパターンで行動するのが吉でしょう。
 このガイドマークには、ヒロインごとのイベントを示すものや、学校行事の存在を示すもの、告白できる日を示すものなど、いろいろな種類があります。ガイドマークの出ていない日にはイベントは発生しませんが、ヒロインが登場しないわけではないので、積極的にこれを選んでヒロインに会っていきましょう。
 今作では移動先に対するガイドマークはありませんが、移動先が少ないですし、ゲーム期間が長い為少しくらいミスしてもフォローが効く為に、我慢できるレベルになっています。
 平日は、朝〜マップ移動〜放課後〜夜という流れになっています。休日はマップ移動時の移動先が違うだけでだいたい同じです。ただし、ガイドマークの内容によっては、あらゆる選択がなく、いきなりイベントが起こってそのまま夜に進むこともあります。朝は既存作同様に、仲のよい友達やヒロイン達と遭遇する事があります。マップ移動では、状況により休み時間や放課後にイベントが起こります。放課後には、ヒロインや友達に一緒に下校しようと誘ったり誘われたりします。もちろん、仲良くなければ誘ってもOKしてくれません。OKされなかった場合は、やる気が下がってしまいます。既存作では、ここで誰にも誘われなかった場合、寄り道と称した学校外のマップ移動があったのですが、今作ではそれは省かれたようです。また、期間が長い為に雨の日なども多数存在するのですが、雨の日は下校は絶対に発生しないようになっているようです。休日は、行き先が変わるほかに毎月もらえるこづかいからアイテムを購入することが出来ます。これは、ヒロインとの下校時にプレゼントに使うことが出来ます。今作では休日もマップ移動のあとにヒロインに遭遇して一緒に帰宅する事ができるようになっています。このときは当然ですが、下校モードの私服バージョンを見ることが出来ます。
 下校モードも今までとは少し変わっています。今までは全てのメニューが最初から使えましたが、今作ではメニューは2段構成となっていて、たとえば「誘う」コマンドは「好きな場所」を選んでからでないと使えないようになっています。コンボという要素も導入されました。今までのチェーン会話とは違って、「バッチリだ!」と主人公が感じた会話を続けることによってゲージの上昇率を上げる事ができます。これは、最大3つまで繋げることができます。プレイ期間が長い為、時期によって同じコマンドでも反応が違うように調整されています。
 また、既存作でも下校に誘った後に好感度が高まった別のヒロインに遭遇するとそのヒロインの好感度が下がるという様な要素がありましたが、今作では遭遇するキャラによっては一緒に下校する事になってしまう場合もあります。このときは、当然ながら下校モードの画面に二人のキャラが並んで表示されるのです。振った話題によっては主人公をそっちのけで盛り上がったりしますし、放っておくと勝手に話題を振ってきて時間を消費させたりします。もちろん、二人きりではないのでデートに誘ったりする一部のコマンドは使用不能になりますし、ゲーム進行の面から考えると障害でしかないのですが……これがかなり面白いです。後述する目線の振り方なんかも合わさってかなり絵的にも自然ですし。

 今作はプレイステーション2専用ということで、ボリュームの割にディスク枚数は1枚ですし、当然絵も非常に奇麗になっています。クオリティだけでなく、各キャラのもつアニメパターンも多くなっているようで、立ちCGの表現力はかなり豊かです。下校モードでもバストアップも同様で、目線の動きやまゆの動きなどで、かなりいろいろな表情を見せてくれます。
 音声や音楽も聞いていて「圧縮してるな」と感じさせないクオリティになっていて、耳ざわりが良かったです。プレイしているうちにヒロインごとのテーマ曲も覚えられましたし、大幅に進歩したというほどではないですが、健闘してるといえるでしょう。
 操作系は……正直もう少し頑張ってほしかった所です。繰り返しプレイするとほとんど代わり映えのしない学校行事を何度も見ることになるのですが、文章スキップの機能すらなく、ボタンを連打しまくらなくてはいけません。一応、文章自動送り機能はあるのですが、これは音声が発生された後に何秒か待って自動的に先に進む機能なので、特に高速というわけではありませんし。まあ、連打していても誤って選択肢を選んでしまわないような構造にはなっているのですが……

 シナリオは、レギュラーヒロインについては既存作同様ほとんどなし。サブヒロインの3人のうち二人は完全にイベントだけで流れがコントロールされているので逆に下校モードなどが用意されていません。残りの一人は隠れキャラ然としていますので、これも下校モードはなし。そんな感じで、今作では割と多くの女性キャラが登場するのですが、実は半分程度は非攻略対象なのです。発売前に雑誌にキャラ紹介されていて、且つイベントCGなども掲載されていましたから、私はてっきりそれらが全てヒロインだと思っていたのですが……ふたを開けてみるとレギュラーの4人とサブキャラ3人しかエンディングが用意されていないのでした。何故かエンディングのある隠れキャラよりエンディングのないサブキャラの方がCGが多かったりして頭をひねってしまいます。サブキャラによってはエンディングはなくてもイベントチェーンは存在していますし。また、そのイベントチェーンもめちゃくちゃ思わせぶりな癖に何も起こらないという様なキャラもいますし。なんか、「時間(もしくは予算)があればそれらのキャラも攻略対象にしようと思ってたけど、時間(もしくは予算)が尽きたのでここまでで発売しました」という様な事象が隠されているのではないかとかんぐってしまいます。
 もちろん、楽しめなかったかというとそうではなく、かなり長い時間これ一本で満足できたのは確かなのですが。ゲーム期間が1年になった為に一人のヒロインに対して用意すべきCGの量が跳ね上がったなどの原因は考えつきますが、ハード的にはプレイステーション2とDVD-ROMを使うことでカバーできてると思われますから、あとは開発元の頑張りしだいだったと思うんですよね。思わせぶりにイベントがあるだけのキャラ達なんて混乱の元だと思うのです。
 あと、ゲーム期間が折角1年間になっているのに、レギュラーキャラの好感度をオンリープレイで上昇させると2学期早々に告白できて、そしてゲームが終了してしまうというのはちょっと違うのではないでしょうか。できればその時点で仲良くなれて、そのまま残りの期間を二人で過ごすという様な楽しみ方もできてほしかった様に思えます。現状そうなっていない為に、たとえば冬のデートイベントを見たければゲームを故意に冗長に進行させて冬まで進行させなければならないのです。先に書いたメッセージスキップがない問題も合わせて、かなり面倒に感じました。一度クリアしたヒロインは2学期スタートや3学期スタートという項目が選べても良かったのではないでしょうか。

 1プレイの時間は6時間程度。といっても、それは最初から初めて1年間を過ごした場合の時間で、レギュラーヒロインをオンリープレイで狙った場合は3時間程度で終われます。
 不満点の多くはプレイステーション2になったのに物量の大幅アップが体感できなかった事に起因するものですね。ゲーム自体の雰囲気はシリーズ作品から変わっていませんので、ファンの方にはお薦めできます。ただ、対象ハードが変わりましたから、この為だけにプレイステーション2を買う価値があるかといわれると……難しい所です。


ときめきメモリアル2対戦ぱずるだま

コナミ VX237-J1(SLPM 86753) パズル
一押し:陽ノ下光
 今までここにレビューは書いていなかったのですが、ぱずるだまシリーズは私の一番お気に入りの落ちモノパズルゲームでして、これ以外にもPSで発売した全ての作品を購入していたのです。そんなシリーズの最新作はときめきメモリアル2をフィーチャーした内容となっています。

 ゲーム内容は、進め!対戦ぱずるだまの頃から変わっていません。通常のこだま、おおだまによる連鎖以外に悪玉や善玉があるという形式です。もちろん、これらは出現させない設定にもできます。
 各種オプションも充実しており、その辺はおおむね直系の前作と言える「ときめきメモリアル対戦ぱずるだま」(以下前作)と同様になっています。お気に入りヒロインを選択する事で、起動メッセージをしゃべるヒロインを変更できることなども同じです。
 根性モードでプレイしないと、名前が入力できず、エンディングを見ても思い出モードに登録されないのも同じです。
 違う所といえば、選択したヒロインの攻撃パターンを任意に選択できることでしょうか。前作ではキャラ差による難易度の差が著しかったですから、これは有り難い配慮です。また、今作では前作のように固定のボスキャラ的存在がいません。前作では伊集院や好雄に泣かされた人も多いかと思いますが、先の攻撃パターンの選択と合わせてかなり楽にクリアできるようになりました。
 といっても、やはり最終戦の超連鎖大合戦モード(通称ロボ作モード)も健在なので、ここだけは運に近いものがありますし、ここで負けるとコンティニューが出来ずにゲームオーバーになるというのも同じです。

 操作感は、PSでの初回作品であったツインビー対戦ぱずるだまのときこそぎくしゃくした感じがありましたが、今作は全く問題なく積むか否かの瀬戸際にも思った通りの操作ができました。
 お目当ての連鎖攻撃アニメーションは前作ほどのインパクトはないですね。絵は同じパターンで台詞のみ違うというのも多いですし。あと、ここに限った事ではないのですが、本編と絵柄が違っていて一部のキャラが別人に見える所が痛いです。
 逆にオープニングムービーは、本編と同じキャラデザの絵がよく動いており、非常に見ごたえがありました。
 音楽や音声は、本編と同じか、同じキャストによる新録なので、安定して楽しめます。
 エンディングもおおむね本編に沿っているのですが、一部のキャラは微妙に違っていますね。

 今作の隠しキャラは、本編での隠しキャラと同じです。彼女たちはプレイ回数を重ねれば自然と登場しますので、労せず見られると思います。

 私の中ではすでに定番といえるシリーズなので、このレビューの文章量は少ないですが、ゲームとしては充分楽しめています。ただ、ときめきメモリアル2に思い入れのない人が改めて買う必要があるかといわれると否ですね。お薦めできるのはときめきメモリアル2が好きで、ぱずるだまシリーズが好きな人、且つシリーズ作品を持ってない人でしょうか。持っていても楽しめると思いますが、はっきりいうと目新しい部分はほとんどなくて、キャラが差し変わっただけのモノですので。

メインメニュー
hugie@733x.com