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ときめきメモリアルドラマシリーズVol.3 旅立ちの詩

KONAMI VX101-J1(SLPM 86224〜5) アドベンチャー
一押し:館林見晴
 ときめきメモリアルのヒロインの一人、藤崎詩織をメインヒロインに据えたアドベンチャーゲームです。
 ときめきメモリアルのプレイ期間は高校3年間でしたが、このゲームは、その中の高校3年の2月中旬から3月1日の卒業式までの十数日間に的を絞って、その分起伏にとんだストーリーを描いています。
 ……と、またまた虹色の青春彩のラブソングのときと同じフォーマットの書き出しです。前のレビューで書いているとおり、続けてこのゲームのプレイに移行しました。
 同じフォーマットを使ったので、上記のような出だしになっていますが、今作は藤崎詩織だけでなく永遠の隠れキャラ「館林見晴」もサブヒロインとして設定されており、彼女とのエンディングを迎えることもできます。

 主人公は、平凡な高校3年生。3年間、幼馴染で学園のヒロイン、藤崎詩織と同じクラスで高校生活を過ごしてきたが、彼女とはなんの進展もなく平穏な毎日を送っていた。卒業を目の前にした、2月上旬、主人公は早乙女好雄のお節介で藤崎詩織と共に卒業文集を編集する文集委員を勤める事になった。彼女との仲が進展する事を期待した主人公だが、2/14のバレンタインデー、詩織から好雄が貰っていたのと同じチョコレートを受け取り「ずっと仲のいい幼馴染でいましょうね。」と言われ、ショックを受ける。部屋に戻り、落ち込み、考える主人公。詩織に追い付こうとして、追い付けなかった中途半端を繰り返していた3年間。文集に載せる「一番輝いた時」という作文に書くことが全く見つけられない自分。自分に何もない事に気づいた主人公は、何かを見つける為に卒業式前日に行われるマラソン大会に全てを賭けることにした。

 基本的なシステムは、前作前々作と同じです。今作もマウス対応ですが、メインのミニゲームであるマラソンゲームがマウス非対応の為、つなぎ換えを考慮するとパッドで遊ぶのが良いのではないでしょうか。でも、このマラソンゲームってコントローラの○ボタンと×ボタンしか使わないんですよね。マウスで遊べてもいいと思うんですけど。

 今作は、前二作とは違って主人公にパラメタがあります。これはメインのマラソンゲームや、他のミニゲームをクリアする事で上昇していきます。と言っても、このパラメタが最終的に何か影響するかどうかは不明なんですが。
 マラソンゲーム以外にもたくさんミニゲームが入っています。前二作にあった、ギターゲームやシューティング(スタークラッシャー)、サッカーゲームなども収録されています。ギターゲームでは、前作で遊べなかった曲が入っているのがいいですね。他のゲーム達も、シリーズ通してかなりの数になるのですが、マンネリにならないようにいろいろ工夫されていて楽しいです。
 前作同様、マラソンゲーム以外のゲームは放課後に他のヒロイン達と会うことでプレイすることができます。前二作収録のゲームは、ゲームセンターやスポーツセンターに行く事で遊ぶことができます。
 もちろん、放課後モードや語り付きのアルバムモード等も健在です。
 また、今作で使用するメモリーカードに前二作のクリアデータを入れておくと、それぞれの卒業式シナリオ「虹色の卒業式」「彩の卒業式」というおまけシナリオをプレイすることができます。ちなみに、主人公の部屋で聞けるラジオですが、これらのおまけシナリオの終了おめでとうメッセージもありますので、これらを終えた後は一度放課後モードをプレイする事をお薦めします。

 今作は、藤崎詩織シナリオと館林見晴シナリオの二本のシナリオがあるわけですが、どちらもそれなりに盛り上がります。シーンの見せ方などは、シリーズ通してかなりうまいです。なのに、前二作ほど盛り上がらなかったように感じます。何故かと言うと、どちらをシナリオにしても、主人公とヒロインの二人だけでシナリオが進行しているのです。虹色の青春なら、サッカー部の中の自分、秋穂みのりと自分、虹野沙希と自分、彩のラブソングなら、「彩」の中の自分、美咲涼音と自分、片桐彩子と自分、とヒロインと自分以外にも脇を固めるキャラがいた訳です。ですが、今作ではそういうキャラがいません。それなりに盛り上がる素材はあるんですが、狭い範囲で完結してしまっているのです。ヒロインを二人にしてしまった為に、力が分散してしまったのでしょうか。とてももったいないと感じます。また、前作でも感じた事ですが、放課後の各ヒロイン達が目立ちすぎてメインのシナリオがぼやけてしまっています。

 システムについては、前作のレビューで不満点に挙げた、ボタンクリックからメニューの出現が遅い点は、今作では全く気になりませんでした。ただ、今作は構成上、1日がマラソンゲーム〜放課後ミニゲーム〜文集原稿校正ゲーム〜下校〜一日終了〜セーブ、となり、セーブポイント間が非常に長くなっています。ミニゲームの結果はあまりゲームに影響しないとは言え、あまり親切とは言えないと思います。

 思うに、この3部作はみんな同レベルの感動を与える力を持ったシナリオが組み込まれてるんだと思うんですよ。ただ、プレイする側がその感動に慣れていった為最後にプレイしたこの「旅立ちの詩」が弱く感じた、そういうことではないかと思います。
 これで、ときめきメモリアルは終了、ということらしいですが、それならもう少し頑張って欲しかった所です。
 プレイ時間はやはり8時間程度、まだ秋穂みのりちゃんの放課後シナリオを完結させていないので、それをプレイして終了としたいと思います。


私立ジャスティス学園 熱血青春日記2

カプコン SLPS 02120 対戦格闘+育成シミュレーション
一押し:ひなた
 私立ジャスティス学園のPS移植版に付属していた「熱血青春日記」がパワーアップして帰ってきました。今回はイベントが一新されただけでなく、新キャラが二人追加されています。

 20世紀末、全国の優秀な高校生が何者かに誘拐、あるいは襲われる事件が多発した。警察も大人も、もうあてにはできない!こんな中、ついに生徒達自身が立ち上がった。「俺達の学校は、俺達が守る!」生徒達はそれぞれの思いを胸に巨悪に立ち向かっていく。「目指すはジャスティス学園!」(以上マニュアルより)。

 ……という物語は、今作では余り重要ではないのです(笑)。一応、この物語に沿った「一人プレイ」モードも用意されているのですが、本作のメインは表題にもなっている「熱血青春日記2」モードです。
 「熱血青春日記2」モードでは、自分だけのオリジナルキャラを作成し、そのキャラでこのゲームに登場するキャラ達が通っている高校に入学し、1年間過ごすことが出来ます。
 まず、ゲームを開始すると名前を入力した後、志望校を選択します。ここで選択できる高校は、太陽学園・五輪高校・パシフィックハイスクール・外道高校・ジャスティス学園の5校です。これによって、最初に知り合えるキャラクタが変わります。その後、性別や生年月日、得意科目、好きな言葉を入力します。得意科目はキャラの初期パラメタに影響し、好きな言葉は初期パラメタとCPU操作時の性格に影響します。そして、目口鼻をモンタージュして作成して完成となります。
 このゲームは育成シミュレーションとなっていますが、スケジュールの入力などはなく、基本的に自動的に進んでいきます。成長のほとんどは、所属クラブにあわせたパラメタの上昇と、そのクラブ活動の月に一度の特別訓練によるものです。入学試験と1、2学期の中間試験はクイズ形式になっています。ここで出題される問題は、ジャスティス学園についての問題で、且つ種類も少ないのでくり返しプレイすれば覚えられるようになっています。各学期の期末には実技試験があります。ここでは実際に成長したキャラを操作して、出題される課題をクリアする事になります。さらに各学期末の試験の後には、ストリートファイターZEROシリーズのさくらと実戦をすることができます。各試験に合格したり、さくらとの実戦に勝利する事でも成長することができます。ちなみに、それぞれの試験では合否が判定されますが、だからといってゲームオーバーになったりすることはありません。
 月に一度、学校内を移動してキャラクタ達とコミュニケーションを行なえます。ここでお目当てのキャラと仲良くなっておけば、自動的にそのキャラとのイベントが発生します。
 また、学園生活ですからいろいろな節目に行事があります。臨海学校や、文化祭などです。これらのイベントの一部では、ミニゲームが発生します。また、学校行事以外にも、クリスマスや正月、バレンタインなどの年中行事もきちんと盛り込まれています。

 ミニゲームや、実技試験などは「熱血青春日記2」モード中に任意に練習することができます。もちろん、トップメニューから遊ぶこともできます。
 作成するキャラの性別は自由に選べますし、登場キャラクタ達も男性も女性もそれぞれたくさんいます。これらのキャラで学園生活するのですから、当然恋愛要素もあります。いろいろな行事の中で誰かと行動を共にする、などという露骨な選択が出ますので、ここでお目当てのキャラを選び続けていれば大体そのキャラとのハッピーエンドを迎えられるでしょう。
 3学期のさくらの進級試験を終え、完成したキャラは、最後に「愛と友情のツープラトン」攻撃を決めて、メモリーカードにセーブします。そして、それをトップメニューの「EDITキャラ登録」で登録する事によって、トップメニューから選べる各対戦モードで利用することができます。ここで登録できるキャラは「熱血青春日記2」モードのセーブ枠とは別に16キャラまで登録できます。また、今作では、COM時の各必殺技の使用率を調整できるようになっています。さらにそれを含めて、キャラデータをパスワードとして入出力するとが出来ます。これによって、簡単に遠方の人と作成したキャラが交換できるようになりました。

 恋愛物としてみると、小粒ですが、それなりにまとまっていて、そしてもともとのキャラが立っているぶん楽しいです。
 格闘ゲームとしてみると、ちょっと大味かもしれませんが、その分爽快感は抜群ですし、下手な人でもボタン連打でそれなりに戦える内容になっています。個人的には、3D版のあすか120%的な印象を持っています。格闘ゲームとしての要素も、リーグ戦やトーナメント戦、プレイヤー二人でチームを組む協力戦と、バリエーション豊かです。
 プレイしたミニゲームの成績に応じて、ポイントが貯まり、それを使って購買部でトレーディングカードを買ったり、エンディングを迎えたキャラの日記を買ったりする、コレクト要素もあります。
 さらに、ポケットステーションにも対応していて、こちらにもミニゲームが3種類とエンディングを迎えたキャラとメールでコミュニケーションするモードも付いていて、盛沢山です。

 「熱血青春日記2」モードは、1回のプレイ時間は2時間程度です。△ボタンを押しっぱなしにする事によって、次の選択肢までメッセージを早送りすることができるので、くり返しプレイも苦になりません。
 PS版の前作を気に入っていて、飽きていないのであれば買って損はしないと思います。派手な格闘ゲームや、お手軽に楽しめる恋愛物を求める人にもお薦めできると思います。特に恋愛物としては、主人公を女性にして男性キャラと恋愛を楽しむこともできますから、女性にもお薦めできますね。


カードキャプターさくら

アリカ SLPS 01830〜1 アニメチックストーリーゲーム
一押し:木之本桜
 コミック、NHKアニメで人気の同名作品のゲーム化です。これの前にゲームボーイ版の同名タイトルが発売されていますが、内容は別物です。

 物語、設定などは基本的にアニメに沿ったものになっています。
 進行は1話完結型になっていて、アニメのようにその話のタイトルが表示され、物語が語られ、マップ移動でイベントをこなし、ミニゲームをクリアしてお話し終了となります。ゲームの要所では、アニメからの取り込みムービーが挿入されます。
 マップ画面は、クォータービューです。ゲームを進行させる為のフラグが存在する場所は全て画面右下の全体マップに表示されていますので、何をしたら先に進むのかがわからない、等ということはないでしょう。ただ、クォータービューの弊害か、フラグ対象物に対して行動を起す時に、立ち位置が難しい事が少しありました。
 マップ画面中のキャラは全てドット絵で描かれているのですが、これのパターン数が非常に多いです。カードキャプターさくらと言えば、毎回変わる桜のバトルコスチュームが売り(の一つ)なんですが、これをドット絵できちんと再現しています。
 ミニゲームは、マップ画面同様書き込まれたドット絵で構成されています。ゲームの内容自体は、反射神経ゲーム、覚えゲーム、連打ゲーム、タロット風占い、流行のリズムゲームなど、バリエーションは豊かですが、難易度は全体的に低いです。
 マップ画面やミニゲーム中にも、TV版と同じキャストの音声がふんだんに盛り込まれており、ゲームの雰囲気を盛り上げてくれます。
 1話終了ごとに、CLAMP描き下ろしによる絵日記が表示されます。今回の話の内容をさくらが振り返る構成になっていて、長めの語りが聞けます。

 ゲーム中には、ストーリーと関係ない「ボイスカード」というアイテムが存在します。これは、メインメニューから選択する「ともよのへや」でさくらコインと交換で手に入れられる、ボイスデータのもとになっています。「ともよのへや」では、ボイスデータの他にミニゲームのプレイ、デザインデータ、ムービーギャラリー、さくらちゃんのえにっき、サウンドデータを選択することができます。このうち、ボイスデータ、デザインデータ、ムービーギャラリー、さくらちゃんのえにっきは、見たい項目をさくらコインで購入しなければなりません。さくらコインは本編プレイ以外にも、このモードのミニゲームでも入手することができます。ちなみに、ここでプレイ出来るミニゲームは基本的な部分は本編中のゲームと同じですが、使用ボタンが増えたり、ルールが変わったりして難易度が上がっています。
 「ともよのへや」で入手したボイスデータは、ポケットステーションにダウンロードすることができます。音声の長さにもよりますが、最大4つのデータを登録することができます。ここに登録したデータは、他人のポケットステーションと通信して交換することもできます。

 プレイするまではもっと難易度の高い、やりこみがいのあるゲームを想像していたのですが、違っていました。このゲームは、アニメカードキャプターさくらのメインターゲットである小さな子供たちを対象にしたゲームだったのです。ゲームの帯もマニュアルも全ての漢字にルビがふってあるし、ゲーム中には平仮名ばかり、「ママコン」という2Pコントローラによるフォロー機能が存在していたりと、徹底しています。これはこれで、本来のカードキャプターさくら「らしさ」を再現しているといえるのですが、ちょっと拍子抜けしてしまいました。
 また、ゲームのストーリーも、何も終わっていない中途半端な所で終わりになってしまいます。例えるなら、全26話のアニメの7話目で終わるといった感じでしょうか。
 とはいえ、カードキャプターさくらの雰囲気は充分再現されていますし、取込アニメの奇麗さのおかげで、TVシリーズの総集編を見返しているような気分にも浸れます。「アニメチックストーリーゲーム1」と表記されていますので、ぜひこの続きを出してちゃんと完結させて欲しいものです。

 コレクト要素にはまれなければ、4時間程度の本編プレイで終了になります。
 内容的には、良く出来たコレクターアイテムといった所でしょうか。出来自体は悪くないのですが、愛がなければ辛いと思います。カードキャプターさくらのファンの方、もしくはシンプルなミニゲームにはまりつづけられる方、お子様以外にはお薦め出来かねます。


Little Lovers SHE SO GAME

NTT出版 SLPM 86269〜86270 新感覚・高校生活テーブルトークRPG
一押し:日向さゆり
 PCで評判の育成シミュレーション「Little Lovers」のキャラクタをヒロインに据えた、ボードゲーム型恋愛ゲームです。

 このゲームには、6人のヒロインが設定されていますが、ゲームを始めるとまずこの中から今回のヒロインを選びます。次に、自分のキャラクタを作成します。このゲームは4人プレイ専用なのですが、プレイ人数が足りない時は、用意されたコンピュータキャラを選択して足りない人数を補います。ちなみに、コンピュータ専用キャラ達は、それぞれ個性が設定されており、ここの選択如何で難易度は大幅に変わってきますので要注意です。プレイに慣れないうちは、弱い3人組を選ぶのがいいと思います。
 ゲームが始まると、ルーレット画面が表示されます。マップは一本道で、1マスは1日に相当します。そして、主人公とライバル達は同じマスに止まっており、誰か一人の操作に合わせて全員が進んでいく、という形で日付が進んでいきます。マップは、学期ごとに区切られており、1年生の1学期から3年生の2学期までをプレイします。学期間には大抵大きなイベントが挟まれます。先に進む為のルーレットは、直接マップ上にゲージが移動して、任意の場所でボタンを押す事でそこに止まれるという形になります。進めるマスは、現在止まっているマスから6マス先までです。マスにはヒロインマス、パラメタアップマス等の属性が設定してあります。特殊なマスとして、強制ストップマスがあります。ここを通過しようとしたプレイヤーは強制的にストップして、そのマスでのイベントを見る事になります。強制ストップマスに止まったプレイヤーはイベント終了後、再びルーレットを選択して、進むことができます。
 主人公達には、知性、体力といったパラメタが設定されています。これらは、パラメタアップマスやクラブマス、その他のイベントなどで上下します。このパラメタは、上昇させれば自動的にヒロインに好かれるというような物ではないのですが、ヒロインごとに重要視するパラメタが設定されており、これが高くなれば好感度も上昇するようです。また、逆に時期に合わせて足切りパラメタというのが設定されています。これは、一定のパラメタがないとヒロインに会うことができなくなるというものです。足切りパラメタは学期毎に上昇しますので、ヒロインが重視しないパラメタもそれなりに上昇させていかなければなりません。
 パラメタアップマスや、クラブマスは、ルーレットによる目押しでパラメタの上昇率が変わってきます。また、クラブマスの場合は入ったクラブに応じて、大会期間というのが設定されており、その間のクラブマスでは、例えば野球部なら甲子園を目指して他校と試合することになります。これを期間内に繰り返し、大会に優勝すれば大幅な好感度アップが見込めます。が、クラブの目押しルーレットは、結構難しいうえに最後のほうになると制限時間付きで10個のルーレットを全部成功させないと試合に勝てません。ちなみにこのとき、同じクラブにライバルが入っていると自分が失敗してもライバルがもう一度チャレンジ出来ますので、確率が上がります。但し、その場合は優勝出来てもライバルの好感度も同様に上がってしまいます。
 ルーレットの目押し以外に重要な要素として、カードがあります。これは、マスに止まった後に購入出来ます。購入出来るカードはランダムに選ばれます。カードにはパラメタアップ系のカードや、ルーレット系のカード、他のライバルを邪魔するカードや、デートの補助カードなどがあります。
 ヒロインとの関係が「友達」以上になっていて、足切りされてなく、手元に電話カードがあればヒロインとデートの約束をすることができます。デートの行き先は、学期ごとに5種類用意されていて、すでにその学期で使用された場所は選べません。約束出来たプレイヤーは次の自分の番に次の休日マスを通ればデートに行くことができます。ここで、他のライバルに邪魔されたりしてデートマスに辿り着けなかった場合は、他の3人のライバルがデートを横取りしてしまいます。デートに入ると、まず性格系カードを使うことができます。これはヒロインに対する態度をあらわすカードで「男らしく」とか「優しく」などのカードがあります。もちろん、持っていなければ使えませんし、持っていても使わないこともできます。デート中の会話は、ヒロインの話す内容に合わせて、慎重にメッセージを送らねばなりません。○ボタンで肯定、×ボタンで否定、△ボタンでどちらでもないという意志を伝えられます。これは、押す毎にその選択が正しかったがどうかが表示されます。そして、デートの内容によっては選択肢が現れ、ここの受け答えも同じく評価されます。デートが終わると、別れ際に「別れ際カード」が使えます。ここで「見つめる」「抱き寄せる」などのカードが使えます。これを成功させるには、デート中の選択を間違えていない事が重要です。上手く成功すればデートで得た好感度を更に割り増しして貰えます。
 他に、学校行事に合わせたミニゲームなどもあります。これらも1位でクリアすれば、ヒロインの好感度を上昇させることができます。
 そして、3年2学期に入ると、そこまでは上昇する一方だった好感度が上昇しなくなります。3年2学期は、誰かの好感度が上昇すると、その分他のキャラの好感度が下がるようになるのです。そして、今まで見えなかった好感度が、表示されるようになります。そうして、好感度を奪い合い、3年1学期終わりのイベントでもらった告白カードを使い、3年2学期が終了すると後は判定を待つのみです。告白カードを使ったキャラの中からもっとも好感度の高いキャラがヒロインを射止める事になります。但し、もっとも高いキャラの好感度が「友達以上」にすら達していない場合は、誰も選ばれず寂しいエンディングを迎える事になります。

 ……と、ゲームの内容を記述するとこんなに盛沢山になります。久しぶりの「ゲーム」になってるギャルゲーです。とはいえ、ゲームが中心になりすぎて、シナリオが弱くなったりはしてません。ヒロインを一人に絞って進めていきますので、固定イベントを見るだけでも充分楽しめます。もちろん、ヒロインマスや、デートイベント等のテキストも矛盾していないですし、盛り上げてくれます。
 音声は、主人公達を除いてフルボイスです。うまいなと思ったのは、笑う部分や泣く部分などをテキストで表記せずに音声のみで表現していた事ですね。これ以外にも、校内放送なども同じく文章にしていません。こういう表現は面白いと思います。
 音楽は、インパクトはありませんが、くり返し聞いているうちに印象に残っているという感じです。シーンのイメージに合わせた選曲も的確だと思います。
 CGは、ちょっとジャギが目立ちますね。コンポジット入力を想定して調整したのでしょうか。私は、S-VHS入力をRGB変換してコンピュータのモニタに表示しているのですが、いまいち粗く感じました。絵自体は非常に美しいので、もう少し解像度の高い画面モードで表示してくれれば嬉しかったのですが。とは言え、一部のイベントCGはため息がでてしまうくらい奇麗です。

 ジャンルに「テーブルトークRPG」という言葉が入っていますが、私はちょっと違うんじゃないかと思います。テーブルトークRPGには明確な勝者はいませんが、このゲームは明らかにヒロインと結ばれたキャラが勝者だからです。
 そして、このゲームは「ゲーム」になってるぶん勝者になるのが大変です。ライバルによっては、こちらが優位に立てば容赦なく邪魔してきます。ミニゲームによっては、コンピュータに絶対勝てないと思えるようなものもあります。誕生日のサイコロゲームや、一部のイベントのじゃんけんゲームの様にランダム以外の何者でもない物も存在します。繰り返しプレイする事で、目押しは上手くなりますし、カードのうまい使い方も身につきますが、欲しいカードが買えるかどうかはやはりランダムです。じゃあ、ゲームとしてだめか、というとそうではなく、頑張ればなんとかなる、いえ、ものすごく頑張ればなんとかなると思います。
 私は攻略本を見ずにプレイしているのですが、リトルラバーズホームページのQ&Aや、SHE SO GAMEホームページのリプレイ等の参考記事がなければ納得行かない事だらけで終わっていたような気がします。

 決して面白くないわけではないのですが、とっつきが悪く、そして根気のいるゲームだと言えるでしょう。ゲーム全般に渡って目押しをしないといけない事もあり、気を抜くことができません。ここまでの文章を読んで、それでもやってみようと思うような方以外にはちょっとお薦め出来ないですね。
 1プレイの時間は、4時間程度です。もちろん、途中でリセットしてやりなおせばどんどん脹れ上がります。
 全ヒロインとのエンディングを見て、それぞれ気に入ったのですが、アルバムを埋める為にもっとプレイしよう、という気はちょっと起きません。次にプレイすることがあれば、それは多分対人間のマルチプレイになるでしょう。


ぽけかの〜宝条院静香〜

データム・ポリスター SLPS 02499 時間連動型育成シミュレーション
一押し:宝条院静香
 コンセプトが面白そうだったので、気になっていたゲームです。3人のヒロインを別売りにするというので迷っていた所、友人がこれ以外の2枚を買うと言っていたので、私はこれを買ってみました。

 主人公は、宝条院静香ちゃんの家庭教師となって、彼女を高校卒業まで育てるというのが、このゲームの流れです。育成はポケットステーションで行います。これは時計に合わせてリアルタイムで進行します。実時間の1日がゲーム時間の1年に対応していて、7日遊ぶとゲーム終了になります。
 ポケットステーションで出来る事は、「運動」「勉強」「料理」「遊び」「休み」のいずれかの育成メニューを指定する事と、別にダウンロードしたミニゲームを遊んでゲームで使えるお金を貯める事です。育成メニューは1日ごとに実行されます。新しいメニューを指定した時にメニューを実行中だった場合、新しいコマンドは予約され、翌日から適用される事になります。ヒロインにはストレス値も設定されており、苦手なメニューなどを長期間実行させると、これがどんどんたまっていきます。ストレスが上昇したらどうなるかは、マニュアルには書いてませんし、私のプレイでも何も起こらなかったので、ちょっとわかりません。他には、ぽけかのをダウンロードしたポケットステーション同士で通信して、パラメタアップをさせることもできます。
 プレイステーションに戻すと現在の時期に応じたイベントが発生することがあります。ポケットステーションのミニゲームで貯めたお金を使って、ヒロインにプレゼントを買ってあげることもできます。

 どちらかというと、プレイステーション上でイベントを見る事がゲームの大きな楽しみになると思うのですが、その為には相当まめにプレイステーションを起動しなければなりません。例えば、19時にプレイ開始した人は、8月のイベントが見たければ毎日午前3時にプレイステーションを起動せねばなりません。また、1日が1年間ですから、イベントの起こらなさそうな時期というのがほとんどないです。ですので、1回のプレイで全てのイベントを見るつもりの人は、7日間仕事にも学校にも行かず、さらに徹夜する覚悟が必要だと思われます。
 ポケットステーション上でも楽しめるのなら、それでも良いと思うのですが、上記した通りポケットステーション上で出来る事は非常に限られています。時々育成コマンドを変更してやる以外には、ミニゲームをプレイするか、ドットアニメーションを眺めていることしかできません。これでは「ぽけかの」である意味がないと思うのですが。

 一応私は1回、自分のできる範囲で世話をして終了しました。結果はパラメタ(好感度?)が足りなくて、バッドエンドみたいな感じでした。
 私の感想としては「暇と体力が有り余っている人以外にはお薦めできません」。データム・ポリスターといえば、ROOMMATEシリーズが有名ですが、これより更にプレイする人間に「ゲームに合わせること」を求められるゲームです。
 冒頭に書いた2枚買った友人も早々にあきらめたようですし、私もわざわざ人に借りてまでもう一度これをやろうとは思いませんでした。携帯できるゲームを目指すのなら、「どこでもいっしょ」を見習って単体でも楽しめるものを作って欲しかった所です。


リトルプリンセス〜マール王国の人形姫2〜

日本一ソフトウェア SLPS 02376 RPG
一押し:クレアトゥール・ローゼンクイーン
 マール王国の人形姫の続編です。舞台は前作の12年後、コルネットの娘のクルルがヒロインのRPGです。

 クルルはマール王国のお姫様。でも、おてんばな彼女はお城の中の生活に退屈しています。学校も春休み、両親も不在ということで、早速部屋を抜けだして街に出かけます。目的はもちろん、自分の「王子様」を見つける為。クルルの周りを巻き込んだ大冒険は、果たして彼女に何をもたらすのでしょうか。

 前作とほぼ同様のシステムのRPGです。前作との相違点は戦闘がタクティカルコンバットから、コマンド入力型に変更になり、それに伴い人形の扱いが変わったことや、人形以外に「とくしゅ」という必殺技が使えるようになった事でしょうか。また、人形が直接パーティに加わる形ではなくなった為、同行しているキャラ達がパーティとして戦いに参加します。彼等の中には人形を使える者もいますので、人形を育てるのは楽になりました。ですが、前作にあった「人形を幸せにする」という要素はないので、あくまで強くなる為の成長でしかありません。
 今作での人形は、パートナー指定したキャラのパラメタアップをしたり、戦闘中に彼等の修得した技/魔法を使うことができるという役目を持っています。彼等の技は、この世界の通貨である「イノチウム」を消費します。イノチウムは戦闘する事によって入手できますから、適度にバランスをとれば、補給なしで戦い続けることができます。
 他の追加要素としては、クルル日記と観察ノートがあります。クルル日記は、冒険中の出来事をクルルの視点で文章にしたもので、イベントが起こるごとに順次内容が増えていきます。観察ノートは、ゲーム中に遭遇した敵キャラやその他の登場キャラ達をクルルやクレアのコメントで紹介する図鑑です。これも、敵キャラや該当キャラに遭遇すれば自動的に書き込まれていきます。

 RPGとしてのボリュームは前作と比較して倍近くなっています。前作のレビューを書いた時に不満点としてあげた3つの項目は、それぞれ解消されていると思います。
 戦闘バランスは、前作が楽勝だったのに比べるとかなり強めになっています。中にはボスより強いんじゃないかと思えるようなザコキャラもいます。

 今作は人形の扱いが変わった関係で、メニュー画面の階層が非常に深くなってしまって、操作していて混乱することがありました。これだけが不満点ですね。

 前作に比べると、ヒロインの年齢が下がったせいか、残酷な出来事や心の痛む出来事などもなく、終始コミカルで且つ優しい雰囲気が漂っています。レビューは短いですが、私はとても楽しめました。
 プレイ時間は30時間程度です。前作同様プレイステーションの電源を入れっぱなしで放置した時間なども含まれていますし、無駄に経験値稼ぎをしていた時間もありますので、実際は25時間程度でも終れるのではないでしょうか。前作をプレイしていなくてもそれなりに楽しめると思いますが、ぜひ前作をプレイしてから遊んで欲しいです。


ヘキサムーンガーディアンズ

インクリメントP SLPS 02641〜2 インタラクティブエンタテイメント
一押し:葦浦弥生
 絵もテーマも私の好みのゲームですが、購入の直接のきっかけは井上喜久子さんが出演しておられる関連ラジオ番組を聞いていた事でした。

 主人公「轟堂大地」は月乃葉学園高校に通う学生。休日に補習授業に呼び出された彼は、時間まで広場噴水前で昼寝していた。時間ぎりぎりで幼なじみの「葉月睦」に起こされ、しぶしぶ校庭を横切って校舎に向かおうとした時。突然、空が裂け、その間に無気味な物体が現れた。そして、そこから弾けるように飛び出した巨大なクリスタルが校庭に落着した。続けて、クリスタルの中から現れた少女「ミューズ」を追って、複数の巨大ロボットが現れる。ミューズは、大地を「ドラグーン」と呼び、アコレイドという儀式の後、彼とともに鉄鋼魔神ドルガイヤーを呼び出した。

 ゲームは、10話構成になっていて、基本的に1話はアドベンチャーパートとシミュレーションパートにわかれています。
 前者は、アドベンチャーパートとなっていますが、実際はあらかじめ決まったお話しをボタンクリックで読んでいくだけのものです。立ちCGが状況に応じて変化するのですが、単純に切り替えるのではなくアニメーションするのが面白いです。
 後者は、スクエアで区切られた高低差のあるマップを使ったウォーゲームです。基本的に多数対少数なのですが、大体1対1なら味方のほうが強いので、それほど苦労しません。面白いのは、物理攻撃を行うと攻撃を受けたユニットが数マス後ろに飛ばされる事です。飛ばされた先に他のユニットや障害物があった場合、さらに追加ダメージを与えられます。高低差は移動が制限される場合とされない場合があります。どちらの場合も攻撃は行えるのがちょっと不自然な気がしますが。それ以外にも、地形効果や移動属性など、いろいろな要素はあるのですが、自軍ユニットが強いおかげで何も考えずに勝ち進めます。
 各話の終わりと、戦闘の直前にセーブポイントがあります。ここ以外でのセーブは出来ません。アドベンチャーパートが大体1時間程度かかりますので、できればこの途中でセーブできるようにして欲しかったところです。

 と、ゲームとしての説明はほぼこれだけで終わってしまいます。
 発表当初は複数のヒロインのうち、誰かとのエンディングを目指すタイプのギャルゲーかと思っていたのですが、蓋を開けてみると完全に一本道の「見るだけゲーム」でした。ただ、アドベンチャーパートをプレイしていると、結構な頻度で「どうしようか」とか「どこに行こう」というような問いかけがあります。これはもともと選択肢があったということなんでしょうか。問いかけておいて、勝手に考えをまとめて進行してしまうので、見ている側としては置いてけぼりというような印象を受けてしまいました。また、選択肢を削除してしまった為、作成した素材を全て見せる為に本来並列に並べるべきイベントが直列に並んでしまっています。おかげで少なからず冗長な展開が含まれてしまっています。
 シミュレーションパートも前述したように、力押しで何とかなってしまいます。まあ、このゲームはスーパーロボットの強さを楽しむというのも要素の一つでしょうから、こういうのもありなのかもしれませんが、アドベンチャーパートが「アドベンチャー」でなくなってしまっているのですから、もう少し凝って欲しかったように思います。

 絵は、鈴木典孝さんの原画とスタジオOXのセルワークで非常に魅力的です。アニメーションや表情の変化もさすがプロの仕事です。特にオープニングのムービーは圧巻です。テーマ曲の「MoonGazer」と相まって、作品への期待を膨らまされます。ただし、ゲーム画面は非常にもったいないです。画面サイズが320×240ドットで荒い事と、立ちCGをアニメーションしても背景に埋もれさせない為の措置かもしれませんが、立ちCGはくっきり黒で縁どりされており、しかもこの縁の取り方がおおざっぱで汚いです。
 音声は、若手声優中心ですが、最近名前の売れてきた人が多いので、みんな頑張っています。ただ、録音状態が良くないようで、一部の台詞が音割れしています。音楽は、まあシーンにあっているものが的確に使われているといえましょう。

 はっきりいうと、私はこの作品はゲームではなくアニメとして見たかったです。ゲームである(あった)為に冗長になったり、無駄に時間を占有したりする部分が非常にもったいなく感じました。せっかくの巨大ロボットたちも、戦闘時に毎回同じ攻撃ムービーしか見られないのは可哀想です。1話につき1時間30分程度のプレイ時間が必要ですが、アニメなら1話30分で表現できる内容ではないかと思います。
 面白くないわけではありませんが、「ゲーム」したい人にはお薦めできません。お薦めできるのは、オープニングムービーを見て「燃え」られた人でしょうか。


DEAD OR ALIVE2

TECMO プレイステーション2 SLPS 25002 対戦格闘
一押し:カスミ
 アーケードで、ドリームキャスト互換のNAOMI基盤で稼働している対戦格闘です。

 3D対戦格闘で、基本操作はバーチャファイターに似ています。8方向レバーと3つのボタンでキャラを操作し、敵を倒していきます。ボタンはそれぞれパンチ、キック、そしてフリーという割り当てになっています。パンチとキックは呼んで字の如くですが、フリーはこのゲーム独特の物です。単純に押す事でガードができ、パンチボタンと組み合わせる事で投げになります。これだけならバーチャファイターのガードボタンと同じなのですが、他にこのシリーズの特徴であるホールドを行うことができます。ホールドとは、他のゲームで「当て身投げ」等と呼ばれているもので、相手の攻撃を受け止めてそのまま反撃するという技です。そして、このボタンを押しながらレバーを上に入れっぱなしにしたりする事でフリーステップモードに入ることができます。この状態になると、レバーの上下左右でフィールドを自在に歩き回ることができます。プレイステーション2版の特殊操作として、このフリーステップがデュアルショックのアナログスティックでいつでもできる、もしくはL1/L2ボタンを押しながら方向キーでできる事と、ホールドのコマンドが簡易になっている事があります。ホールドのコマンドはアーケードの為の練習がしたい人の為に、設定で変更することができます。

 ゲームモードは8種類用意されています。ストーリーモードは、ラウンド間にストーリーデモが挟まれます。そして、1本先取で勝利となります。タイムアタックモードは、全8ラウンドの合計クリア時間を競うモードです。途中で負けてコンティニューすることはできますが、時間はそのまま累計されていきます。バーサスモードは、二人プレイの対戦モードです。タッグバトルモードは、二人でチームを組んで2対2で戦うモードです。コントローラやマルチタップを用意する事で、最大4人同時プレイが可能になります。もちろん一人でも二人のキャラを操ってコンピュータと対戦することができます。このモードでは、パートナーとの交代時に特殊攻撃をすることができます。もちろん、攻撃せずに交代することもできます。ただし、交代アクション中も当たり判定はあるので、うまく交代のタイミングを図らないとそのままKOされてしまいます。また、待機中のキャラは少しずつダメージが回復します。そして、同日発売の鉄拳タッグトーナメントと違い、勝利条件は相手チームの二人をそれぞれ倒す事です。サバイバルモードは、1本の体力ゲージで次々とコンピュータと戦いつづけるモードです。過去にあった他の格闘ゲームの同様のモードと違って、このゲームのサバイバルモードはラウンドの切れ目がありません。敵を倒すとすぐに次の敵がかかってきます。もちろん、その間にロードなどはありません。プレイステーション2のメモリ容量のおかげで演出できる緊迫感です。また、このモードでは敵を倒したり、ダウン中の敵に追撃する事でアイテムが出現します。得点アイテムと体力回復アイテムがありますが、どちらもフィールドに散らばるので、フリーステップで取りに行かなければなりません。これ以外にも敵を倒す事に一定量の体力が回復します。チームバトルモードは2〜5人のチームを組んでの勝ち抜き戦です。スパーリングモードは、いわゆる練習モードです。画面下部に自分の操作が表示され、敵にある程度任意の行動を設定することができます。

 このゲームの魅力は、ホールドと打撃による駆け引き、というのもありますが、やはり美しいグラフィックでしょう。本作のプレイヤーキャラたちは、格闘時のポリゴンモデルもストーリーデモ時のポリゴンモデルも同一です。アップになってもあらが見えません。それぞれ女性キャラはしなやかに柔らかそうに、男性キャラはたくましく固そうに表現されています。細部やアクセサリも凝っていて、見ごたえがあります。おまけ要素として、ストーリーモードをクリアする事で、各キャラの衣装(?)が増えるのですが、美しさも手伝って頑張って集める気になれます。
 背景も同様に美しく、ホタルの舞う渓流や、雪原、荒野などの自然、ステンドグラスに囲まれた小部屋や高層ビル内の部屋、日本風の家などの建造物もフィールド内外問わず丁寧に書きこまれています。

 難易度はちょっと高めかもしれませんが、良質な格闘ゲームだと言えるでしょう。残念な点は、ストーリーモードの「ストーリー」が説明不足でよくわからない事と、おまけのコスチューム数が少ない事でしょうか。あと、スパーリングモードで技表を表示したり、ステージを選んだりする事もできて欲しかったところです。

 ともかく、プレイステーション2のパワーを知るにふさわしい出来のゲームです。格闘ゲームが嫌いじゃなくて、プレイステーション2で何を買っていいか悩んでいる人にはお薦めしたい一本です。


infinity

KID SLPS 02669 アドベンチャー
一押し:守野くるみ
 KIDオリジナルのゲームです。PCゲームではおなじみの影崎夕那さんが原画を担当されています。ストーリーは賛否両論のあった「プリズマティカリゼーション」と同じ「時間の輪」がテーマになっています。

 主人公・石原誠(名前変更不可)は、とても大事に思っていた誰かを失う夢を見、目ざめる。今日は4月1日。今日から一週間、大学のゼミ合宿という名目で本土から離れた小島に仲間たち数人と旅行に来ている。仲間や島で知り合った人たちとの交流の中で、主人公は一人の女性に惹かれていく。だが、主人公はたびたび「未来を予知」してしまう。4/1に見た夢は果たして「予知」なのか。そして、不安に襲われる主人公は、夢の中で愛する人の手から零れ落ちた「鈴」を見つけてしまう。果たして主人公と彼の愛した女性はどうなるのか。

 上で簡単に物語を紹介してますが、上記内容は実はかなり実際のプレイ内容に食い込んでます。ねたばれだと思った方、ごめんなさい。
 ゲームシステムはシンプルな物語主導型の選択式アドベンチャーです。メッセージスキップも完全に既読だけのスキップが可能で、親切です。セーブも1ブロックで50ヶ所可能で、各項目にはその時点のスクリーンショットとイベントサブタイトルが付加されます。セーブもロードもゲーム中いつでも行えます。文章の巻き戻し機能も付いてます。ゲーム中も、ボタン連打していて選択肢を勝手に選んでしまわないように、選択肢表示直後は選択項目がなしになっています。と、特殊な機能はありませんが、必須と思える機能は完備していてそれぞれ使いやすいという、なかなかのシステムです。
 ゲーム期間は……ねたばれになるので書きませんが、ゲーム中盤でヒロインが決定して、そのあとはそのヒロイン中心の物語が進行します。
 基本的には、選択肢による好感度の積み重ねでヒロインが決定するシステムみたいです。一部のキャラは必須イベントがあるみたいですが。ただ、メインヒロイン(?)の川島優夏の必要好感度がかなり低い、というか、他のヒロインの必須好感度を満たせなかった場合は彼女のシナリオの強制的に進むようになっています。ですので、意識して各ヒロインと一緒に過ごすように選択していかないと、優夏以外のヒロインのルートに乗るのは難しいかもしれません。

 音声は、有名声優さんを起用しているだけあって、かなりレベルが高いです。特に優夏役の川上とも子さんの弾けた演技が強力です。残念なのは、メモリ容量の関係か、音声の質が低い事でしょうか。ヘッドフォンなどで聞いていると、音楽との音質の差がはっきりわかります。
 音楽は、シナリオの雰囲気に概ねあっている、なかなか良いものが多いです。ただ、曲数が少なく使いまわしが多いために、一部シーンで違和感があった事が残念ですね。残念といえば、コンシューマゲーム機のギャルゲーとしては珍しく唄がないのも残念です。
 絵は、イベントシーンの1枚絵は影崎さんの本領発揮といった感じで、かなり美しいです。しかし、立ちCGは妙に縦長に感じてしまいました。立ちCGとシナリオが食い違っている所なんかもちょっと残念です。特に気になったのが、酔っぱらった優夏が「しかも、人差し指と中指の2本を使って」指差した時の立ちCGが人差し指一本で指差している絵なのはあんまりです。確かに1、2回しか使われない絵なんでしょうが、こういうインパクトのあるシーンはぜひちゃんと絵を起こして欲しかったと思います。

 シナリオですが、私はかなり気に入りました。大きいのは主人公の知っていることとプレイヤーの知っていることがほとんど違わない事でしょうか。プレイヤーの知らない事は、説明くさくならない程度にゲーム中で説明されています。また、主人公がプレイヤーの思った通りに動いてくれたのもポイントが高いです。また、最終的に、すべてのキーワードが説明された訳ではないのですが、超常現象が基本となっていますので「そういうものだ」と納得しています。
 ゲーム中に表示される選択肢も、それほど意地悪ではありませんし、また選択を間違えたとしてもセーブロードが快適なおかげで簡単に取り戻せます。

 1プレイの時間は8時間程度でしょうか。ヒロイン毎のシナリオで、前半を何度もプレイしないといけないのですが、快適なスキップのおかげで我慢できます。
 立ちCGがいまいちな為、ちょっと見た目のインパクトに欠けますが、シナリオ勝負のギャルゲーとしてはかなりのレベルだと思います。プレイを迷っているのならぜひ挑戦して欲しい一本です。
 ただ、初回発売分はヒロインの一人のルートに入れないという巨大なバグがありますので、中古などで購入する方は気をつけてください。新品は基本的に回収・交換されているはずですが。


ロックマンDASH2〜エピソード2 大いなる遺産〜

カプコン SLPS 02711 フリーランニングRPG
一押し:トロン・ボーン
 雑誌で紹介されていた画面写真のポリゴンキャラのアニメ的表現に惹かれて買った作品です。

 ゲームは、3Dフィールドを自由に走り回れるタイプのシューティングRPGです。主人公ロックの基本的な攻撃方法は、左手に装備されたロックバスターによる射撃です。右手は、何も装備していない時は物や敵を持ち上げることができます。持ち上げた敵などは、同じく敵にぶつける事で双方にダメージを与えることができます。敵の中には投げてぶつける事でしか倒すことのできないものもいます。また、左手には特殊武器を装備する事も可能です。この特殊武器はダンジョンからメモや部品などを拾って来て、ロールに開発してもらう事で利用できるようになります。特殊武器はアクアブラスターやドリルアームの様に特殊な用途のものと、バスターランチャーやマシンガンアームの様な攻撃用のものなどがありますが、装備できるのは一つだけで、ダンジョン攻略中に切り替えることはできません。特殊武器には使用制限があって、特殊武器ゲージが0になってしまうと使えなくなってしまいます。他にも、頭やボディ、足、ロックバスターに装備できるアイテムがあります。これらの中には、特殊ダメージを軽減したり、ローラーダッシュという特殊アクションが出来る物等があります。
 この手の3Dシューティングは敵を捕捉するのが難しい事が多々ありますが、このゲームはロックオンという機能があってこれを利用する事で敵を攻撃しながら移動する事が簡単にできます。ただ、ロックオン中はロックオンしている敵の方向を向きますので、敵が複数いる場合は要注意です。
 ダンジョンを侵攻する時は、ロールがオペレーターとして音声でトラップについてのヒントやボスの情報などを与えてくれます。ボス前には基本的にセーブポイントが用意されています。

 このゲームの特徴として、購入のきっかけになったポリゴンによるアニメチックなデモが挙げられると思います。色づかいや影の落とし方がアニメ的で、さらに状況に合わせて非常に細かく表情を切り替えています。音声や動作、カメラワークも上手いですし、非常に見ごたえがあります。残念なのは、やはりプレイステーションのポリゴン描画能力が不足している事でしょうか。全体的に頑張ってはいるのですが、全てのキャラの手が常にげんこつで、かなり大胆なモデルになっているのが目立ちます。逆にすばらしいと思ったのは、お店の店員や街の住人などもみんなポリゴンで描かれていて、しかもそれぞれ見分けられるように描かれているところです。

 このゲーム、ギャルゲーというにはちょっと辛いのですが、一応ヒロインのロールには「愛情度」という見えないパラメタが用意されています。このパラメタは、彼女にプレゼントをしたり、物語冒頭の火事で燃えた家具などを購入する事などで上昇させることができます。逆に、とあるイベントでダンジョンに足を踏み入れた彼女を攻撃したり、彼女のお風呂を覗くと下がります。上がったからといって、らぶらぶなイベントがある訳ではないのですが。一応、このパラメタが上昇すると特殊武器のパワーアップにかかるお金が少なくて済むようになります。もちろん嫌われていると逆に高くなります。
 ロック自身にも、善悪のパラメタが存在しています。これは、戦闘により崩壊した村を募金によって復興させたりすると上昇します。逆に街に転がってる空き缶を蹴りまくって騒音を出しまくったり、無抵抗な動物や攻撃できるマップにいる一般人などを攻撃しまくると上昇します。悪になっていないと手に入らないアイテムなどはあるようですが、その代わり街でのアイテム購入料金などが高くなったりします。

 基本的に子供向けに作成されているようです。ゲーム中のメッセージの漢字にふりがなを表示する機能や、対話式のコントローラタイプの設定等がそれを感じさせます。また、漢検の協力でゲーム中のミニゲームに漢字検定問題があるのもその為でしょうか。

 各キャラクターの個性や物語はシンプルですが、楽しめました。ただ、一部のシリーズ既登場キャラについては説明不足というわけではないのですが、事前に前作をプレイしておいた方が楽しめるのではないかと思います。前作という意味では、このゲームのサブタイトルが「エピソード2」となっているように「エピソード1」にあたる作品が存在します。それは前作の「ロックマンDASH」ではなく、シリーズの外伝的作品の「トロンにコブン」に付属しているロックマンDASH2体験版が該当します。こちらを先にプレイしておけばマンダ島ポクテ村でのトロンとの対決時の台詞の内容などがより楽しめるでしょう。

 全くの衝動買いだったので、内容に関しては期待するほど理解できていなかったのですが、大変楽しめました。アクションとしての難易度は一部辛い所があるものの、基本的にはパワーアップする事によるごり押しが効きますし、慣れてくればテクニックでカバーできるようになります。難易度が物足りない人には、ゲーム中にゲームランクを上げるためのイベントがありますので、それにチャレンジしてください。私はA級試験は楽勝でクリアできましたが、S級試験は10回以上チャレンジしてもクリアできる気がしませんでした。
 総プレイ時間は、20時間強でした。シリーズになれている人なら15時間程度でクリアできるかもしれません。非常に良質なアクションRPGです。絵的に興味を持っただけの方にもぜひ遊んでみて欲しいですね。

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