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マール王国の人形姫

日本一ソフトウェア SLPS 01734 RPG
一押し:コルネット
 どきどきシャッターチャンスなど、ジグソーパズルゲームなどで足場を固めてきた日本一ソフトウェアの意欲作です。

 コルネットは、マール王国はオレンジ村に住む女の子。おじいさんと一緒に暮らすコルネットには、不思議な友達がいました。それは、人と同じように心を持った人形のクルル。コルネットは王子様に憧れ、いつか王子様と好き合う事を夢見ています。しかし、クルルは言いました。「女は行動力!待っているだけじゃ何も起こらない!」と。そして、コルネットはクルルとともに王子様に会うべく冒険に出かけるのでした。

 ゲームは極シンプルなRPGです。
 このゲームは、雑誌などでは「ミュージカルRPG」と銘打たれているように、物語中のいろいろな所に「歌」が盛り込まれています。それも単純に歌が流れるだけでなく、画面上のキャラも歌の流れに合わせて歌って踊ります。こういうシーンを採用したRPGが今までなかった訳ではありませんが、全編にわたって取り上げたのは今作が始めてではないでしょうか。
 ヴィジュアル的な特徴は、マップ上のドットキャラの細かいアニメーションや、メッセージウィンドウ横の顔ウィンドウの表情が細やかに変化する事でしょうか。どちらもかなりのパターンが用意されており、目が離せません。
 その他、RPGとしての特徴は、コルネットがとどめを刺したモンスターを仲間にすることができる事と、それとは別に特殊な人形が仲間になっていき本筋の物語とは別に彼らを幸せにしてあげるという目的がある事の2点でしょうか。前者は、最近では珍しくない要素ですが、このゲームの敵キャラはどれも可愛くコミカルに表現されていまして、損得抜きにして仲間にしたくなります。後者は、ゲームを長くやり込むための補助的な要素ですが、本筋の物語を進めていくだけで自然に達成されるもの等もあり、適度に絡んできます。

 マップは、ワールドマップとフィールドマップに分かれています。ワールドマップから行きたい所を選択し、その中のフィールドマップを歩き回る、という感じです。フィールドマップは、街とダンジョンの2種類があり、ダンジョンではランダムで敵に遭遇します。戦闘はクォータービューのタクティカル戦闘です。敵の強さは、それほどでもなく適当に戦っていても大体勝てます。また、オートモードが△ボタンに割り振られていますので、戦闘が面倒な場合はこのボタンを連打していれば簡単に終了します。ここで特徴的なのは、コルネットの「えんそう」コマンドです。これは、仲間の人形たちをパワーアップさせる技で、コレを使うと範囲内の味方の人形は1ターンの間パワーアップします。また、このときパワーアップした人形たちの数に応じて「ごほうび」ゲージが上昇し、このゲージを消費して強力な全体攻撃や全体回復などを行なうことができます。これらのエフェクトもこのゲームらしく、巨大なプリンやホットケーキが落ちてきて敵を押しつぶす、等という内容になっています。

 物語は、コルネット中心に進んでいき、いろいろなこの世界の過去の出来事なとの情報が得られるのですが、それらはあくまで世界観を演出するためだけの情報となっています。残酷な出来事や、心の痛むイベントなどもありますが、それらを含めても物語はコルネットを中心に「女は行動力」というテーマに沿って終始殺伐とせずに進んでいきます。変に問題定義をしたりしない所が、逆に新鮮に感じられます。

 お手軽なRPGで、テーマも難しくなく誰にでもお薦めできる良作です。
 あえて苦言を呈すなら、
・お手軽すぎてすぐに終わってしまう事
・上記項目に関係しますが、ウリである「歌」が少なく感じられる事
・声優が設定されているのに、歌以外の部分に声がついていない事
 等でしょうか。どれも容量があれば解決できる事なのですが、かといってお手軽感が削がれるのももったいない事なので、これはこれでバランスの取れた作品なのではないかと思います。

 私は1プレイ17時間で終了しました。途中、PSの電源を入れっぱなしにして他の事をやっていたりしましたので、15時間もあれば終了できると思います。仲間にした人形は、12体、幸せにした人形は6体でした。
 キャラに拒否反応を示さなければ、RPG入門作としてお薦めです。


エリーのアトリエ〜ザールブルグの錬金術士2〜

ガスト SLPS 01751 新感覚RPG
一押し:エルフィール(エリー)
 マリーのアトリエの続編です。

 エルフィール(エリー)は、伝染病で瀕死の重体だった所を前作の主人公であるマルローネ(マリー)に命を救われる。マリーの力に感銘を受けたエリーは、彼女のような錬金術士になるべくザールブルグに向かう。条件つきながらなんとかアカデミーに合格した彼女は、一人で生計をたてながら勉強するという事になり、かつてマリーが過ごした工房をあてがわれる。アカデミーを卒業するまでの4年間で彼女はどれだけ成長できるでしょうか、またマリーと再会することはできるのでしょうか。

 ゲームは前作同様、依頼を受け、依頼をこなし、お金を得、それをもとに新たな物を創るという風に流れます。今作は、酒場で受ける依頼が2種類に分かれています。一つは前作同様、具体的に物を指定してそれを作成するもので、もう一つは「珍しい物」「占いの道具」などの曖昧な依頼で、これに対して適切なものを提出するものです。後者の依頼は、「思いふける」事により作ったことのあるアイテムの中から適切なものを選ぶことができます。ここで、「ヘーベル湖の水」や「グスタフ槍の草」など、採取した原材料を提出することもできますが、これらの物ばかり渡していると錬金術士としての人気が下がってしまいます。
 原材料は、一部はアカデミーにも売っていますが、ほとんどは街の外で採集してこなければなりません。前作に比べると採集に赴ける場所の数が増えています。それに応じて材料が増え、それらから作成されるアイテムも増えています。前作では期限の5年中4年目にはほとんどのアイテムを創ることができましたが、今作では4年では半分も作れないのではないでしょうか。
 また、舞台は前作と同じですので、前作に引き続いて登場するキャラもたくさんいます。前作を遊んでいなくても楽しめると思いますが、前作を遊んでいた方がより楽しめる事でしょう。
 アイテムの調合にも新要素が加わっています。ある程度エリーに実力がついてくるとイングリド先生から「ブレンド調合」や「オリジナル調合」という特殊調合を教わります。「ブレンド調合」は、今あるレシピによる調合量を調整して、アイテムの品質を上げることが出来ます。ここで作った新しい調合量は、新しいレシピとして利用することができるようになります。「オリジナル調合」は、その名の通りゲーム中名前だけ知ることはできるものの、作り方のわからないアイテムを0から調合するものです。この方法でないと作れないアイテムもたくさん存在しますが、コレを使わなくてもそれなりのエンディングに到達することは可能です。

 主人公こそ変わっていますが、ゲーム自体は前作のパワーアップ版といって差し支えない物となっています。それだけに安心して楽しめますが、逆に新しい面白さというのはありません。

 ディスクアクセスを感じさせないだとか、細かい所へのこだわりは前作同様良くできています。前作のファンとしては、原画屋さんが変わってしまった事で絵の雰囲気が随分変わった事や、声優さんも一部変わった事が残念ですが、今作から遊ぶ方には関係ない事です。良くできているだけに、「もっと遊びやすく」という欲求はありますが基本的に不満はありません。

 今作は、基本的な期限は4年ですが、頑張ってプレイしているとマイスターランクへの進学で更に2年の期限延長があります。また、逆に成績がどうしようもなかった場合、前作のマリーが受けた「特別な卒業試験」を受けることもできるようになっているらしいです。もちろん、これを受けた場合5年期限が延長されます。
 1回のプレイ時間は10時間程度で、前作よりアイテムが増えた分頭を使わないといけなくなりました。と言っても、ゲーム中にストレスを感じるほどではなく、快適に遊ぶことができます。前作を楽しめた人にはお薦めです。


サウザンドアームズ

ATLUS SLPS 01780〜1 新感覚RPG
一押し:パルマ
 サクラ大戦のREDカンパニーと、女神転生のATLUS、さらに企画原案の伊東岳彦氏と、豪華スタッフを揃えたRPGです。

 マイスは、カントという平和な村の地方領主クリフ・トライアンフの息子。トライアンフ家は、代々精霊鍛冶師を生業とする一族で、マイスもやはりその能力を引き継いでいる。だが、マイスは精霊鍛冶師の修行もそこそこに、女の子の尻を追いかけ回していたのであった。
 その頃、世間は黒い軍団と呼ばれる侵略者に脅かされていた。やがて、カントにもその魔の手が伸びる。クリフは、村を守る事を放棄し早急に村人達を避難させる。そして、マイスもカントから近隣の街であるボイズビーに逃げ延びた。そこでマイスは美しい少女ソディナと、その兄である精霊鍛冶師のジャービルと出会う。紆余曲折あり、ジャービルに弟子入りしたマイスは修行の日々を送る。そこに、兄弟子であるシュミットが帰ってくる事で運命の輪は回りだす。

 精霊鍛冶師というのがキーワードになっているように、このゲームでは剣が非常に重要な役割を果たします。基本的に各キャラクタとも、武器は初期装備から変更されることはありません。鎧や盾などの防具もなく、辛うじてアクセサリとしてガントレットやリングが身につけられるだけです。では、どうやって強力になっていく敵キャラに対抗するのか、というと、剣を鍛えるのです。剣を鍛えることによって、剣自身の能力が上昇します。また、レベル等に応じて精霊魔法や必殺技も修得できます。この「剣を鍛える」という行為で重要なのが、一緒に想いを込めるヒロインです。ヒロイン達は、よろしく度というパラメタを持っています。これがマイスに対する好感度で、これが高ければ高いほど鍛えられる剣は強力になるのです。また、ヒロイン達には光・地・火・水・風の属性が設定されています。一緒に想いを込めたヒロインの属性に合わせて鍛えた剣の属性も変化します。
 ヒロイン達のよろしく度を上げるには、デートをしたりプレゼントする必要があります。街毎に配置されている縁結びの女神像の前で○ボタンを押すとデートすることができます。デートできるキャラは、パーティに入っているヒロイン達の他に、その街でしかデートできないヒロインも存在します。ヒロイン達には、よろしく度以外にウキウキ度というパラメタが設定されています。これは、ヒロインのバイオリズムのようなもので、これが高い時ほどデートの効果が上がります。デートは女の子から質問を受け、それに2択の選択をする事で進行します。ここで上手く選択をこなす事で、ヒロインのよろしく度を上昇させることができます。逆に、嫌われる解答を繰り返してしまうと、ヒロインは途中で帰ってしまいます。余りひどいと、よろしく度が下がってしまう事もあります。プレゼントも同様で、ヒロインの好きなものをプレゼントすればよろしく度が上昇しますが、嫌いなものをプレゼントしてしまうと下がってしまう事もあります。これらの他に、女の子毎に設定されたミニゲームで優秀な成績を取る事でよろしく度を上昇させることができます。
 戦闘はセミリアルタイムで、素早さのパラメタと選択した行動によって行動順番が変わります。パーティは、前衛一人、後衛二人の構成になるのですが、基本的に戦うのは前衛のみです。後衛は、アイテムと一部の精霊魔法を使うことしかできません。前衛は、持っている全ての精霊魔法と、武器による攻撃、その他各自が持っている特種技を使うことができます。これらの行動は、行動順番が回ってくるまでならいつでもキャンセルする事が可能です。間違ったコマンドを入力してしまった時もそうですが、敵が強力な攻撃をしてきた時に、現在の行動をキャンセルして回復魔法を使う、等という使い方が出来ます。
 マップはポリゴンで書かれ、その上に2Dで描かれたSDキャラが配置される、という構成になっています。イベントシーンに入る時は、カメラがパンして上手くアニメキャラによる画面に切り換えられます。また、このシーンでもアニメキャラとポリゴンの背景は上手く融合しています。イベントシーンに入らずとも、マップ上のSDキャラはかなりアニメーションパターンが多く、表情豊かに動きます。
 ムービーもそこそこ多く、そこでもセルアニメとポリゴンが上手く溶け込んでいます。こういう派手な色使いのセルアニメに違和感なくポリゴンの背景を馴染ませたものは、今まで見た事がなかったのですがやれば出来るものだな、と感心させられました。

 と、紹介だけ聞いていると素晴らしいゲームのように思えますが、かなり辛い部分もあります。
 まず、マップ関連の見づらい事です。具体的には、美しいポリゴンのマップのおかげでどこにいっていいのかわからなくなる事。それに関係しますが、自キャラが前景に隠れて見えなくなるような状態でマップを歩かないといけないところがある事。特に、ダンジョンでは視点の変更が出来ませんので、進むべき場所がわからない事が多々ありました。また、画面が暗すぎてTV画面を調整して明るさを最大にしてやっとまともに歩けたようなマップがある事。街、フィールドマップですら今まで書いた様な不都合がある事。街やフィールドマップでは、全体マップを表示できたり、カメラを自分で変更できたりするのですが、全体マップは常に同じ場所に表示されて邪魔ですし、全体マップの上下左右と操作の上下左右が一致しないので、思った方向に進めるようになるまで思考錯誤しないといけません。
 次に、街でのカメラの自動移動。このゲームでは、移動はその時点のカメラ対して上下左右に移動する、という風に設定されています。それだけならカメラを変更しなければ良いのですが、このゲームの街マップは前景に自キャラが隠れないようにしているのか、カメラがぐるぐる勝手に動くのです。おかげで、まっすぐ歩けません。「前景に隠れないように」と書きましたが、実際は前景に隠れて見えなくなる事も多々ありますし、全くいい事のないカメラアクションだと思います。ちなみに、このカメラパンは街マップだけで、フィールドマップやダンジョンマップでは起こりません。なぜこんな仕様になっているのか理解不能です。
 もう一つ、2Dキャラとポリゴンマップを融合させた為、マップ上の配置物との当り判定が解りにくい事。このおかげで、街の人に正面から話し掛けているはずなのに、全く反応しない、等という事が結構あります。そのせいで、会話/調査対象物の近くでは、○ボタンを連射しながら方向ボタンをぐりぐり操作しないといけない、という余計なストレスを発生させています。

 ストーリーは、お約束が楽しめる人なら受け入れられるでしょうし、ところどころかなり熱い展開もあります。ポリゴンとセルアニメを使ったムービーやイベントは、伊東岳彦氏やREDカンパニーの尽力か、見せ方が非常にうまいです。デートシーンは、単純なもののヒロイン達の反応は可愛らしく、質問の数も多く楽しめます。
 でも、万人には薦められません。前述した欠点を見て、心構えが出来た人以外には決してお薦めできません。雑誌の評価に「長所と短所の極端なゲーム」というものがありましたが、まさにその通りです。

 私の総プレイ時間は、40時間程度です。かなり気を散らしながらのプレイでしたので、集中できれば30時間程度で終われるのではないでしょうか。ちなみに、ディスク1とディスク2のプレイ時間は、3:1くらいです。ディスク2に移ってからも全ての場所に移動できたりすべてのヒロインとデートできたりする為に、ほとんどのデータは両方のディスクで共用しているのでしょう。

 最後に、バグ報告を一つ。最後にデートできるようになるメータリアというキャラとのデート中にセリフをスキップしまくっていると固まることがあります。他ではそういう不都合はなかったのですが、メータリアとのデートシーンでは2回も固まってしまいました。これからプレイされる方、これからこのシーンを通る方、お気を付けください。


トゥルーラブストーリー2

アスキー SLPS 01743〜5 シミュレーション
一押し:香坂麻衣子
 トゥルー・ラブストーリーの続編です。と言っても、登場キャラなどに共通性はなく「転校までの1ヶ月間」というテーマが同じだけです。

 前作からの変更点は、まずプレイする季節が春夏秋冬の4つから一学期、二学期、三学期の3つに変わったことです。スケールダウンのように感じますが、前作は四季通してCD1枚に対して今作は各学期毎にCD1枚のですので、各学期毎のイベントは大幅に増えています。登場キャラも、レギュラーキャラが4人に減った分、学期限定キャラが2人に増えています。
 立ちCGの表示にバリエーションが出来ました。もともとキャラの表情はかなり細かいコントロールを行なっていたシリーズですが、今作ではキャラの立ち位置の遠近を表現するようになりました。また、人物が二人同時に登場し主人公を含めて3人で会話するというパターンが増えました。コレのおかげで登場人物同志の横の繋がりが見えてきて、キャラを深めるのに役立っています。
 デートのバリエーションも増えました。前作は、各週末にデートに誘うことができましたが、その内容は毎回同じ(リメイク版では変化あり)になりました。今作では、前作の週末デートにあたるデートは最後の週にしか誘うことができません。しかし、その前の週に各学期ごとのイベントデート(七夕祭り、学園祭、球技大会)があり、下校時ならいつでも誘える下校デートが追加されています。これらにもイベントCGは用意されていますのでかなりのボリュームです。
 他には、主人公(プレイヤー)のデータを設定する時に、下校時のキーワードを3種類選択できるようになっていたり、行先決定時に「移動ガイド」というものを表示できて、どこに行けばイベントが起きそうなのかの参考になったりと、細かいところもパワーアップしています。

 もちろん、ディスク枚数が増えたおかげで前作以上にイベントCGは多くなっていますし、CGの表示されないイベントもたくさん増えています。前作では非常に多く感じた会話するだけの遭遇が、かなり少なく感じました。
 前作の良かった所はそのまま受け継いで、良くなかった部分は改良されている続編の見本のようなゲームですね。

 前作に比べると登場人物の「普通っぽさ」が薄れていますが、前作ですでに普通っぽいキャラを出しつくしている感はあるので、総入れ替えとなるとこういうキャラを出さざるをえないのかな、と思います。とはいっても、今作のキャラは気に入らないというわけではなく、大変気に入ってプレイを続けているのですが。

 今作では、前作と違い一部のキャラのストーリー性がかなり強くなっています。その為、Aというイベントを見ていないとBというイベントが起こらず、Bというイベントを見ていないとハッピーエンドにならない、という様な流れのイベントがいくつか存在します。これのおかげでストーリー性は確かに強くなっているのですが、ゲームの難易度も上がっています。特に学期限定キャラはこの傾向が強いので、はまっている方は気を付けてください。

 この文章は短いですが、非常に気に入っています。現在11回プレイしましたがまだまだプレイしつづけると思います。1回のプレイ時間は音声を一切飛ばさずにプレイして約4時間です。絵を見て無条件に却下する人以外にはぜひ遊んでほしいゲームです。


テイルズ オブ ファンタジア

ナムコ SLPS 01770 RPG
一押し:ミント・アドネード
 テイルズ・オブ・デスティニー(以下ToD)の前作にあたるゲームのPS移植版です。私はSFCではプレイしていませんでしたので、これが始めてのプレイとなります。RPGとしての主なパーツはToDと同様なので、ここではToDと違う部分について書きたいと思います。

 オープニングは、ToD同様美しいアニメーションが用意されています。藤島康介さんデザインの美麗なキャラが崩れずに動いているのは、OVA「ああっ女神さまっ」以来の感動です。また、ゲーム中の重要な一部のイベントにはムービーが挿入されます。
 戦闘シーンは、P-LMBS(プログレッシブ・リニアモーションバトルシステム)というらしいですが、アクションの楽しい戦闘です。ここでは、通常攻撃による2段攻撃が出来るようになりました。また、ToDと違って戦士系のキャラが少ない(というか、全員役割が違う)ので、隊列の変更や隊列の停止をうまく利用しないと苦戦するでしょう。
 操作しているキャラ以外に出す指示をL2ボタン、R2ボタンに登録しておくことができるようになりました。これにより、とにかく早い攻撃で敵の動作を封じる、という猛攻が簡単に行なえるようになっています。
 地上マップは、ジオラップ画面というのですが、ToDにあったAPW(アクティブパーティウィンドウ)は廃止されました。ワールドマップはToDよりは縮尺が大きくなって見易くなりました。
 APWは廃止されましたが、3Dフィールド上での会話モードは健在です。今作では、ジオラップ画面上にいるときならセレクトボタンを押す事で任意に起動できるようになりました。また、これ自体も「フェイスチャット」というものに変化しています。顔ウィンドウが状況に合わせて配置され、会話の流れにより表情が変わり、また場合によっては顔ウィンドウ自体が移動したりもします。ギャルゲー好きな方ならピンと来たかもしれませんが、これはスーチーパイの美少女漫才と同等のシステムです(笑)。この会話の内容は、状況に合わせた進行方向の指示だったりギャグだったりと、キャラを深めるのに一役買っています。
 ToDでは、ソーディアンという存在のおかげで、パーティキャラのほとんどは剣士+魔法使いという様な状態でしたが、今作はちゃんと役割分担があります。主人公クレスは剣士、その幼馴染の親友チェスターは弓使い、ミントは法術師(僧侶)、アーチェは魔法使い、クラースは召喚師、すずは忍者という具合になってます。
 SFC版のテイルズオブファンタジア、ToD共にフードサックというアイテムがあって、ここに街で買った食材を入れておく事で自動的にパーティのHPが回復しました。今作では、フードサック自体がなく、食材単品で回復させることができます。但し、これだとかなり効率が悪いです。それを解決する為の要素として料理というコマンドが出来ました。食材を組み合わせて料理する事で、大きくHPを回復したりTPを回復したり、状態異常を回復したりすることもできるのです。料理する時は、誰に料理させるかを選択するのですが、キャラとレシピごとに得意不得意が設定されていて、運が悪いと失敗して思いもよらぬ効果が出たりします。熟練度というのもあって、同じ料理を同じ人間が調理し続けると、最大5%のボーナスがつくようになります。ちなみに、ミントは全般的に料理が得意で、アーチェは苦手みたいです。
 キャラ達に称号が付きました。レベルが上がったり、使える魔法が増える事で新しい称号を得られたり、あるイベントを起こす事で得られる称号もあります。ステータス画面に表示する称号は任意に選択できるのですが、ゲームには影響しないみたいなので好みで選びましょう。
 同じく収集要素として、その名もずばりの「収集品」というカテゴリのアイテムが出来ました。本当に集めるだけで何の役にも立たないみたいですが、アイテム集めの好きな人は頑張って集めてみてください。

 等など、細かいところは色々変わっていますが、プレイしていて快適なのはToDゆずりです。
 全体的には、ToDに比べて最初から最後まで目的が一貫している事や、登場キャラが少ない為に個性が立っている事、フェイスチャットのおかげで普通に冒険しているだけでは伺い知れないキャラの側面が見えたりする事などのおかげで、随分印象は良いです。
 少しエンディングがあっさりしすぎかな、という気がしますが、余り語りすぎてイメージと違っているのも考え物ですから、これで良いのでしょう。

 私は、だいたいのサブイベントを終えて、プレイ時間70時間程度でクリアしました。寄り道をしなければ50時間程度でクリアできるのではないでしょうか。


Sonata

T&Eソフト SLPS 01843〜4 ドラマティックRPG
一押し:チハヤ・マグナス
 「どんなときも、どこにいても、生まれ変わっても、私を愛して……」というキャッチコピーで登場した、恋愛パラレルRPGです。私は、このゲームをバックアップするラジオ番組(かきくけ喜久子のさしすせSonata)をずーっと聞いていたので、興味がわいて購入しました。

 意中の彼女とのデートを楽しんでいるところから物語は始まります。映画を見おわって、公園を散歩している二人。そして、今こそ大切な一言を彼女に伝えようとしたその時。世界で一番大切な人は、不思議な光に包まれ消えてしまいます。何が起こったのかと考える間もなく、彼女を追って同じく光の中に飛び込む主人公。そして、主人公は気を失い、目が覚めると全ての記憶を失っていたのでした。

 このゲームは、3つのパラダイム(世界)を冒険するRPGです。3つのパラダイムとは「巨大学園ワールド」「ファンタジーワールド」「SFサイバーワールド」です。これらを冒険する順番は、ランダムに決まります。
 どのパラダイムでも、移動した直後は主人公はそれ以前の記憶を全て失っています。それぞれのパラダイムには8人のヒロインが存在します。彼女達は、3つのパラダイムにわたって存在しますが、それぞれのパラダイムに合わせて性格や嗜好が違っています。彼女達をパートナーに、パラダイムごとに設定された目的を達成するのがゲームの目的となります。
 一つのパラダイムに留まれる時間は8ヶ月で、ゲーム中ではライブエリア(ダンジョン外)の移動で半日、マグナホール(ダンジョン)で2回戦闘するごとに半日進んでいきます。8ヶ月経っても目的が達成できない場合、強制イベントが発生し、これをクリアできない場合ゲームオーバーになってしまいます。と言っても、真面目にマグナホールを探索していればゲーム内時間で2ヶ月もあれば目的は達成できるようになっているみたいです。
 パラメタは、RPGらしくHP、MP、攻撃力、防御力、素早さ、知識、容姿、経験値となっています。また、主人公にはFP(フェイタルポイント)、ヒロインたちには好感度が設定されています。FPは「運命を変える力」ということで、例えばこのポイントが3ポイント残っていれば、主人公はHPが0になってもその場で復活できます。また、戦闘中にパーティに組み込んだ女の子に対応した「フェイタル技」という強力な攻撃を使うこともできます。ヒロイン達の好感度は、読んで字のごとくなのですが、このゲームの場合「指ドキ!システム」という機能で彼女達の胸のドキドキを指先で感じることができます。もちろん、これはデュアルショックコントローラの振動機能を利用しています。
 パーティは主人公を含めて3人構成となります。パーティに組み込んだヒロインたちは、戦闘を重ねるごとに好感度が上がっていきます。但し、ヒロインごとにどういう行動で好感度が上がるかという設定がなされていますので、最初は色々行動してみて好感度が上がる行動を探しましょう。まあ、逃げる、防御するなどの消極的行動で好感度が上がることはないですし、どのヒロインでも主人公が敵にとどめを刺せば少しずつ好感度が上がりますから、戦闘を繰り返していればどんどん上昇します。
 マグナホールは、ポリゴンで構成されたダンジョンです。マグナホール内の操作には「ジャンプ」も設定されていますので、高低を利用したワナなども存在します。
 ライブエリアでは、一定の期間にある場所で、あるヒロインに遭遇すると1枚絵の表示されるイベントを見る事ができます。
 一つのパラダイムをクリアして、次のパラダイムに移動すると、主人公やヒロインの経験値・好感度などは、減少します。どういう基準で減少しているのかわかりませんが、とにかく前のパラダイムと同じパートナーをパーティに組み込むと、ほんの少しですが序盤が楽になります。
 そして、3つのパラダイムをクリアすると、そこまでの好感度のもっとも高かった(?)パートナーと二人で最終試練に突入します。ここでも、ダンジョンを冒険して、トラップをかいくぐり、謎を解き、敵を倒して、最後にボスを倒す、という構成になります。

 上の行で「好感度のもっとも高かった(?)」と書いていますが、私のプレイでは全てのパラダイムで仲間にしたみずほを差し置いて、二つのパラダイムでしか仲間にしていないちはやがパートナーとなりました。全てのパラダイムで、パーティに組み込んだ二人の好感度はゲージが振り切れるまで増やしていたのですが、これらの値の合計、と考えるとちはやがパートナーになるはずがないんですよね。よって、条件はよくわかりません。単純に、最後のパラダイムで一番好感度の高いヒロインがパートナーになる、とかだったら嫌だなあ。

 RPGとしては、序盤のバランスがちょっときついものの、トラップの難易度やバランスも含めて気軽に遊べる寡作だと思います。ですが、恋愛シミュレーション、というかギャルゲーとしてみると薄味です。私のプレイが、えんえんマグナホールに潜っていて、目的を達成する事だけに集中していたせいなんでしょうか。雑誌の攻略データを見ると、結構な数の1枚絵イベントがあるようなので、のんびり楽しめば良かったのかもしれませんね。
 また、各パラダイムの最終ボスとの戦いでは、その時点で好感度の高いパートナー一人がヒロイン扱いになって、いろいろセリフを喋ったりするのですが、その時にもう一人のヒロインがなんにも反応しないのとかが、いまいちですね。
 1回プレイが終了すると、セーブデータに表示されている「プレイ回数」が増えるのですが、これが増えても新たなゲームは初回プレイと何も変わらないようなのも、辛いです。RPGとしては分岐も何もない、一本道のゲームなのですから、くり返しプレイする事の苦痛を考慮してくれればよかったのですが、そういう要素は何もないようです。

 一つ、良かったのは最終ボスとの戦闘のBGMですね。これはちょっと感心させられました。

 1回のプレイ時間は20時間程度です。キャラ絵が気に入ったら、1回だけ、女の子の出てくるRPGとして遊ぶぶんには良いかもしれません。が、くり返しプレイしようと思うとかなり根気がいると思います。また、前述したようにパートナー決定の条件がよくわからないので、一人を狙ってプレイするのも難しそうです。まあ、これはパーティに組み込むキャラを一人にすればいいんでしょうけど。
 それほど期待していませんでしたが、その期待の度合と同じく、いまいちだったように感じます。


FAVORITE DEAR

NECインターチャネル SLPS 01759 複合型シミュレーション
一押し:アーシェ・ブレイダリク
 天使となって勇者を導き、間接的に世界を救うという設定が面白いゲームです。

 主人公は、新米天使。地上界の一つ、インフォスに時の流れが止まるという異常事態が発生しました。それは、インフォスが崩壊する前兆。それを回避する為、新米天使は大天使ガブリエルの命を受け、二人の妖精と共に地上に降り立ちます。ですが、地上界では、直接力を行使できない天使は「選ばれし者」を勇者として、天使の代理人にしなくてはなりません。新米天使は、勇者たちと心をかわし、インフォスの破滅を回避することができるでしょうか。

 ゲームを開始すると、主人公の設定を入力する事になります。名前、性別、誕生月を入力します。この内、性別や誕生月はその後のゲームの展開に関係します。そして、大天使ガブリエルからゲームの目的を説明されます。この途中で、質問がいくつかなされ、これによりお供の妖精が決定されます。
 ゲーム期間は10年間で、この間にインフォスを破滅に導く根源となるものを取り除けなければバッドエンドとなります。ゲームの1ターンは3週間に相当します。ということで、総ターン数160ターン中に目的を達成しなければならないということですね。
 1ターン中に出来る事は、まず予定を決める事です。天使自身は、待機、天界へ、勇者と同行の3つから選択できます。「待機」は読んで字のごとく、何もしません。これによりAP(行動ポイント)が30上昇します。また、待機中に妖精を同行させた勇者が依頼戦闘に突入した場合、妖精からの呼び出しが起こり、その場に「急行」することができます。「天界へ」は、天界に行っていろいろな事ができます。大天使ガブリエルは、レベルアップを認定してくれたり、アイテムをくれたりします。ラツィエルは、APと交換でアイテムを譲ってくれます。ティタニアは、APと交換で勇者や妖精たちの情報を教えてくれます。レミエルは、戦闘で死んでしまった勇者を復活させてくれます。「勇者と同行」は、勇者と共に行動します。行動を共にした勇者が戦闘に巻き込まれた場合、戦闘中に×ボタンを押す事で勇者に魔法をかけることができます。また、同行した場合勇者の信頼度がたくさん上昇し、状況によってはイベントが起こったりもします。
 妖精の予定は、休暇、勇者の探索、敵の探索、勇者に同行の4つです。休暇は、たまったストレスを減少させます。勇者の探索は、スカウトしていない勇者を発見する以外に、行方不明になった勇者を発見することもできます。敵の発見は、これで敵を発見する事でどの勇者が適任かを知ることができます。これで発見しなくても時間が経つと自動的にマップに敵が表示されますが、この場合誰を派遣するのが適切なのかわかりません。勇者と同行は、同行する勇者が戦闘に巻き込まれた場合、勇者と共に妖精も戦う事になります。ただし、妖精には勇者との相性が設定されています。合わない勇者と共に行動させると、妖精のストレスが余計にたまってしまいます。
 予定の行動が終わると、結果報告が行われます。例えば、誰某がレベルアップしたとか、どこそこで敵を見つけた、とかです。また、この時に勇者からの面会希望が報告されることがあります。面会に行けばその勇者の信頼度が上がり、行かないと下がります。面会希望は大抵二人の勇者から同時に起こります。そして、1ターンで面会できる勇者は一人だけですので、面会する勇者はよく考えて決めましょう。また、面会先では勇者からアイテムを貰ったりイベントが起こったりすることがあります。
 報告の後には、もう一段メニューがあります。ここでは、訪問、スカウトを行なうことができます。訪問は、すでにスカウトした勇者を尋ねて、任務を与えたり、アイテムを贈ったりすることができます。スカウトは、発見した勇者候補をスカウトすることができます。勇者候補と天使の相性によって、1度の訪問ではスカウトできないこともあります。スカウトできる勇者は最大6人です。
 これを繰り返し、インフォスの平和を維持する事になります。
 インフォスには平和度というパラメタが設定されています。これは最大200で、災厄を一つ取り除くたびに20ずつ回復します。また、災厄を長時間放置すると、その災厄が解決不能になって平和度を下げてしまうこともあります。インフォスは結構広い世界ですので、勇者を上手く配置して発見した災厄は速やかに取り除かないといけません。ちなみに、平和度が0になってもゲームオーバーになります。

 勇者候補は、男性7人、女性5人です。これらのキャラにはそれぞれのストーリーが設定されていて、重要なイベントでの選択如何によっては永遠に失われたり、敵に寝返ったりもします。もちろん、上手く進めていけば彼らとのエンディングを迎えることもできるのです。それぞれのストーリーはなかなかバリエーションに富んでいて面白いです。
 また、CGはNECインターチャネルお得意の横方向ハイレゾの画面モードを使った緻密な書き込みで、非常に美しいです。
 声は、勇者候補たちは新人さんばかりのようですが、みんな頑張っておられます。フルボイスではありませんが、重要なイベントでは大体喋ります。

 ゲームとしては、一人で複数人数を管理する難しさなどから「卒業」を連想してしまいますね。アレに比べると、一部のキャラを放っておいても何とかなるぶん、楽なのですが。

 声もよし、CGもよし、ストーリーもよし。なら、素晴らしいお薦めゲームなのか、というとそうではないのです。
 まず、ロードが遅いのです。シーンが変わったりして、音楽が変わるたびに音楽のデータを読んでいるのか、かなりCDアクセスが多いです。
 また、余計な画面エフェクトのせいで進行が遅いです。地図を見るコマンドがあるのですが、これを選択するたびに、画面中の雲が左右に流れてインフォスの地図にズームインするというアニメーションを見せられます。
 キーレスポンスもいまいち良くないです。押してワンテンポを置いてから反応する、というような感じで、急いでいる時などは非常にいらいらさせられます。
 メモリーカードの確認、セーブなども最近のソフトとしては遅いです。

 私のプレイでは、アーシェ(女王・女)、レイヴ(騎士団長・男)、ナーサディア(踊り子・女)、ディアン(医者・男)、ティア(村娘・女)、フィアナ(賞金稼ぎ・女)を勇者にして、アーシェとのエンディングを見ました。ちなみに、最初は真面目に全員鍛えていたのですが、どうも面会希望で男性キャラと女性キャラがバッティングしがちだったので、途中から割り切って男性二人は無視してプレイしてました(笑)。おかげでしょっちゅう行方不明になってましたが(笑)。
 クリアするとクリアデータをセーブでき、これを使うとクリアしたキャラの1枚絵イベントを鑑賞することができるようになります。このとき、新しいメモリーブロックを要求します。パッケージにはメモリーカードの必要ブロック数が3となっていますが、実際は、システムデータ(1ブロック)、セーブデータ(1セーブごとに2ブロック)、クリアデータ(システムデータとは別に1ブロック)となります。私はぎりぎりのメモリーカードを使っていた為に、クリアデータをセーブする際に空いているメモリーカードを探して大慌てしてしまいました。

 1プレイの時間は15時間程度です。遅い事に我慢できればなかなか楽しいゲームだと思います。あと、このゲームは私はギャルゲーだと思っていたのですが、どうもアンジェリーク等が好きな女性ゲーマーの方々に受けが良いようですね。ですので、そういうゲームが好きな方にもお薦めかもしれません。


DANCING BLADE2 かってに桃天使II〜Tears of Eden〜

コナミ VX129-J1(SLPM 86210〜2) インタラクティブアニメーション
一押し:乙姫
 かってに桃天使シリーズ第2弾です。

 都で旅の準備のためにアルバイトに精を出す、桃姫たち一行。そんなある日、都の上空に正体不明の浮き船が出現する。それは異国からの使者を乗せた船。使者「ムカエル」は国皇に謁見し、王が興味を示す桃源郷伝説の秘密と引き換えに交換条件を提示する。ムカエルの要求は自国の姫君である桃姫を連れ帰る事。条件は受け入れられ、国皇は桃姫の身柄を拘留する為、皇立機動隊を差し向ける……

 というような導入の「世界樹編」が今作のメインシナリオとなっています。前作同様、もう一つサブシナリオとして「竜宮城編」も収録されています。こちらは前作で「次回予告!?」として収録されていたムービーのルートとなっています。

 ゲームのシステムや、クリア後のボーナス、その他もろもろはほぼ前作に準じますので、詳しくはそちらのレビューを参照してください。
 前作から変わったといえる点は、まずCGアニメの多用でしょうか。最近のTVアニメの様に、セルアニメを制作する時間がないからCGアニメを突っ込んでおけ、というようなものではなくセルアニメもちゃんと動いて、要所にCGアニメが挿入されている、という感じです。
 また、今作ではエンディングが7つになりました。選択肢はあいかわらず露骨なので、ほとんどのエンディングは見るのに苦労しません。が、一部のエンディングに関してはかなり苦労させられました。お手軽な事も特徴の一つだったのに、それが薄れてしまったように感じます。
 前作で不満点の一つに挙げていた、主人公と各キャラが知り合った部分が描かれていない事ですが、今作では「あらすじモード」というモードの追加でフォローしています。コレの内容はすでに発売されているドラマCDに準じています。また、前作のあらすじも含まれています。
 今作でも次回予告らしいムービーが収録されていますが、なんと次回は学園物らしいです。素直に期待して待ちましょう(笑)。

 プレイ時間は竜宮城編に進むと30分程度、世界樹編に進むと50分程度、一部のルートを通ると1時間強と、前作に比べると少しボリュームアップしています。
 ちょっと難易度が上がってしまったのが不満ですが、それ以外は充分楽しめました。難解なエンディングをクリアする際にメモを取っていたのですが、これをここに公開しておきます。攻略に頭を悩ませるタイプのゲームじゃないので、お気軽に参照してください。


To Heart

アクアプラス SLPS 01919〜01920 ヴィジュアルノベル
一押し:来栖川芹香
 PCで大ブレイクしたTo HeartのPS移植版です。18禁から全年齢向けへのレーティングの変更に伴い、大幅な変更が加わっています。

 基本的な部分は、PC版と同じなので、まずはそちらのレビューを参照してください。
 移植されるにあたっての変更点は、たくさんあるのですが順を追って説明します。
 まず、音声がついた事です。ヒロイン達の声だけでなく、主人公以外のキャラ達は全て喋ります。PC版でイメージが出来てしまっている人には辛いかもしれませんが、演技に問題のある人はいませんし、声も慣れれば全員はまっていると言えます。また、主人公の名前をデフォルトのままでプレイすると、名前を呼ぶ部分もきちんと発声されるようになっています。
 そして、シナリオが変わりました。PC版は18禁で、PS版は全年齢向けなのですから、当然PC版に存在したHシーンをそのまま移植するわけにはいきません。だからといって、それを削除しただけの安易な改変をしているか、というとそうではなく、的確なアレンジによってまとめてくれています。シナリオによっては大幅に変更が加えられたりしていて、PC版をプレイした私にも楽しくプレイすることができました。
 シナリオが変更された事に伴って、CGも追加されています。これは、イベントCGだけでなく通常の立ちCGも同様で、PC版以上にくるくる表情豊かに変化します。
 放課後の移動が、専用画面に変更になりました。ここでは、どこに誰がいるのかというシンボルが表示されますので、PC版の時のように移動前にセーブして、会えなかったらロードする、という手間が省けます。
 オープニング、エンディングの歌が変更になりました。PC版の歌も良かったのですが、PS版の「Feeling Heart」「それぞれの未来へ」も馴染むと非常に心地好い曲です。

 他にもPS版オリジナル要素があります。
 デュアルショックへの対応で、ゲームの要所で振動が起こります。
 セーブは、1ブロックに10ヶ所、それを15ブロック全てにセーブする事で、最大1枚に149個(1個はシステムブロックになる)のセーブが可能です。
 コンシューマゲーム機の恋愛ゲームらしく(?)、ミニゲームも追加されました。「お嬢様は魔女」という横スクロールシューティング、PCのバラエティディスク「初音のないしょ!!」にも収録されていた「Heart by Heart」、対戦も出来るパズルゲームの「○△□×」、以上3本はミニゲームと呼ぶのは失礼な位作り込まれています。他にも「ウォーターサバイバル」や「肩もみマルチ」などがあります。肩もみマルチは、デュアルショックの振動を利用して、本当にマッサージ出来ます(笑)。
 ゲーム時間の毎週土曜日に、ゲーム内オリジナルのラジオ番組を聞くことができます。

 等など、追加/変更要素だけでも書くことは尽きないのですが、その他の部分も色々こだわりをもって作られています。
 例えば、文章を読みながらボタンを連射していても、選択肢を間違えて選択してしまわない機能です。選択肢に出会うと、まず十字ボタンの上か下を押さないと選択状態にならないんですね。
 メモリーカードへのセーブロードも軽快ですし、余計な画面エフェクトは大体ボタンを押す事で高速化/スキップすることができます。
 PC版同様、一度読んだ文章を高速で表示する機能や、次の選択肢までスキップする機能もあります。
 また、音声を個別にオフにする機能などもあります。
 ディスク2枚組なのですが、音声をオフにしているとディスク入れ換えなしで最後まで遊べるというのも親切です。

 残念なのは、BGMでしょうか。音声が付いた為に、CD-DAによるBGM再生が利用できなくなり、PS内蔵音源による演奏になっています。これはこれで頑張っているのですが、やはりCD-DAによるクリアな音には敵わないです。
 もう一つ、フリーズするバグがあることです。こちらは、ミニゲームからの復帰の際に良く起こります。ロードミスによるフリーズというのは、老朽化したPSではかなり起こりやすい現象なのですが、多くの人が同様の状況で遭遇しているようなので、これはやはりソフトのほうの問題でしょう。

 シナリオの改変は、PC版をプレイして気に入っている人には気に入らない場合もあるかと思いますが、私は全部のシナリオを楽しんでプレイできました。
 音声が入ったおかげで、1プレイの時間は長くなりましたが、快適なスキップ機能のおかげで2回目以降のプレイ時間は半減するようになっています。1回目は8時間、2回目以降は3〜6時間といったところでしょうか。
 不満点もありますが、それを打ち消せるだけのパワーを持った作品です。


ときめきメモリアルドラマシリーズVol.2 彩のラブソング

KONAMI VX076-J1(SLPM 86070〜1) アドベンチャー
一押し:美咲鈴音
 ときめきメモリアルのヒロインの一人、片桐彩子をメインヒロインに据えたアドベンチャーゲームです。
 ときめきメモリアルのプレイ期間は高校3年間でしたが、このゲームは、その中の高校2年の9月末から10月頭までの文化祭までの十数日間に的を絞って、その分起伏にとんだストーリーを描いています。
 ……と、虹色の青春のときと同じフォーマットの書き出しですが、前のレビューで書いているとおり、本当はこの「彩のラブソング」をプレイするつもりはありませんでした。ただ、ドラマシリーズ第3弾の「旅立ちの詩」をプレイするにあたって、プレイしておいたほうがよいと薦められたので、いまさらですがプレイしてみました。

 主人公は、学内でも有名なアマチュアバンド「彩」のギタリスト兼作曲家です。学園祭のバンドコンテストに向けて新曲を作曲するのですが、出来た曲に対する皆の評価に疑問を持ちます。自分の曲は「人マネ」なのか、自問している時に主人公は一人の女生徒と出会います。片桐彩子、主人公は彼女との出会いで忘れかけていた何かを思い出し始めます。

 基本的なシステムは、前作と同じです。今作もマウス対応ですが、メインのミニゲームであるギターゲームがマウス非対応の為、つなぎ換えを考慮するとパッドで遊ぶのが良いのではないでしょうか。
 このギターゲームですが、最近流行のリズムゲームと少し違っていてなかなか楽しいです。画面の指示通りに左手でコード(L1ボタン+十字キーの左右下)を押さえ、リズムに合わせて○ボタンで弦をはじきます。流れに合わせてコードを変えていくのは、感覚的にギターの弦を押さえるのに似ています。このゲームは、前作の様に、上手くならないとシナリオに影響する、等ということはないのでリラックスして楽しめます。
 また、ギターゲームに影響する事ですが、シナリオの進行上主人公は作曲をしなければなりません。これも、小節ごとに3パターンの旋律の候補が挙げられ、それを聞いて自分で選択していく事で進行します。と言っても、基本的に正解が設定されていて間違っている場合は、その旨をアドバイスされて修正しなければならないのですが。この自分で作曲した曲もギターゲームで演奏することができます。
 他にも、シューティングゲームや、漫才ゲーム、編み物ゲームなど、前作に比べるとミニゲームも格段に増えています。これらのミニゲームは、放課後に校内を移動する事で会える、他のヒロイン達のシナリオを進行させる事で遊ぶことができるようになります。他のヒロインのシナリオ、と言ってもあくまでこのゲームのメインヒロインは片桐彩子なので、他のヒロインとのエンディングがあるわけではないんですが。
 ちなみに、1回クリアした後のおまけとして、「放課後モード」というものがあります。名前から想像できるように、ゲーム中の放課後部分だけをプレイできるモードなのですが、これを使えば、いちいちメインシナリオをプレイしなくても、他のヒロインのシナリオだけを楽しむことができます。

 シナリオは、前作ほどでないにしろ良い感じです。前作をプレイした時には感じなかった事なのですが、このゲームはシーンの見せ方が非常にうまいです。音楽と絵の調和だけでなく、他のゲームだと1枚の絵だけで処理してしまうシーンを細かく分けてみたり、主人公視点からの絵だけでなく、カメラをずーっと引いたところからのカットを見せたりと、映像作品としてのこだわりを感じさせられました。

 不満点としては、ボタンをクリックしてからメニューが出るのが遅い点でしょうか。
 あとは、シナリオへの不満ですが、やはり主人公が鈍すぎる事ですかね。他の誰もが気付いていない鈴音ちゃんの怪我に気付ける主人公が、なぜ鈴音ちゃんの気持ちに気付けなかったのか。また、主人公が何故片桐彩子に惹かれていったのか。私がメインヒロインである片桐彩子より、美咲鈴音ちゃんの方に感情移入してしまったせいか、そのあたりがどうも納得いかなかったです。

 それ以外はおおむね満足な出来でした。このゲームをプレイした大きな理由である秋穂みのりちゃんの物語もきっちり追えましたし。
 プレイ時間は、前作同様8時間程度です。1回終了した後に、放課後モードで秋穂みのりちゃんの物語を堪能したところです。エンディングの曲のためにもう少しプレイしようかとも思いますが、さっさと3作目の「旅立ちの詩」に進まないといけないですね。

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