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ねこぱら

ミンク Windows95/98版 18禁 スゴロク恋愛シミュレーション
一押し:五百蔵珠枝
 すごろく風のボードゲームである事、絵柄が非常に特徴的な事で注目していた作品です。

 ゲームは双六とはちょっと違いますが、移動出来るマスが用意されており、その上をサイコロを振って出た目の数だけ移動する、という形式の進行をします。マス目は横一列が一日に対応しています。奥に進むと日付が進んでいきます。横方向へはサイコロの目が許すかぎり、何度でも往復出来ますが、日付が戻るような移動は一切出来ません。
 このフィールド上には、ヒロインやライバルがプレイヤー同様サイコロを振って移動しています。彼等と同じマスに止まる事で会話したりプレゼントしたり、デートに誘ったりすることができます。会話したり、プレゼントしたりすると好感度が上昇します。このとき、同じキャラと連続して接触しつづけると連鎖ならぬ「恋鎖」して、好感度の上昇率がどんどん上がっていきます。また、主人公キャラ以外のキャラ同士が接触した場合も、主人公への好感度が上下します。異性同士が接触した場合は減少、同性同士が接触した場合は上昇します。こちらに恋鎖要素はありません。
 マスには、場所が設定されています。基本的に学校内と学校外に別れます。学生でないキャラは、学校内マスに侵入することはできません。
 プレイヤー以外のキャラ達は、止まったマスの日付、場所によってイベントが発生します。このとき、イベントが発生するキャラは画面上で拡大されて表示されるので、一目で視認することができます。この状態で主人公を同じマスに止める事で、イベントを進めることができます。
 フィールド上には、アイテムが配置されており、これを入手する事によってゲームを有利に進めることができるようになります。例えば、指定の日付で指定キャラを足留めする鳥もちだとか、サイコロを振る代わりに指定したヒロインと全く同じ数だけ移動するストーキング、プレイヤー付近の1マスを通行不能にする通行止めなどです。アイテムを組み合わせると、30恋鎖以上の好感度上昇も夢ではありません。
 そうして、好感度を上げ、イベントをこなして3月末日まで進むとゲームが終了、エンディングとなります。

 インストール直後は、ヒロインが5人、ライバルが1人ですが、これはゲームクリア時に蓄積されるSP(サービスポイント)が増加するにしたがって増えていきます。最終的にヒロインは8人、ライバルは2人になります。また、サービスポイントは他にも影響します。CGモードや攻略テクニックなどのおまけ要素を開くのもSP次第なのです。とはいえ、バッドエンドでもそれなりの点数は貰えますし、累積していくものですし、消費しませんから、誰でもプレイしつづければ全ての要素を見ることができるようになります。ちなみに、900点以上貯めると、全てのイベントシーンを鑑賞出来るようにまでなってしまいます。

 画面は、各種ボタンにいたるまで細かく書き込まれており、統一された雰囲気からとても良い印象を受けます。フィールド上をアニメーションしながら移動するキャラ達は、待機状態すらも各々全く違うアニメパターンが用意されています。季節にあわせて、桜の花びらが舞ったりと、その他のオブジェクトも非常に滑らかに動きます。PC上でこれだけ賑やかな画面が作れるのだな、というのが感想です。
 CGの塗りも、「アニメ塗り」と言ってしまうにはもったいない、独特の塗りです。これがしゃぶり姫と同じ方の絵だというのだから驚きです。
 音楽も、各キャラごとのテーマ曲、季節ごとのテーマ曲など、数も豊富でゲームの雰囲気とそのテーマの雰囲気両方に適合している明るくポップな感じで良くできてます。
 音声は、一部非常に癖の強いキャラがいますが、概ハイレベルです。「イメージと違う」と感じるキャラは一人もいませんでした。また、このゲームではイベントシーン以外でも、フィールド上で1回休みになった時などにキャラが喋るのですが、この辺もキャラの個性を表現していて面白いです。

 CGもゲーム自体も見かけは非常にポップな感じで、薄いゲームなのかな、と思ったら大間違いです。Hシーンはそれほど濃くはないですが、脱がしモードという読んで字の如くのモードがありますし、シナリオもキャラによっては「一味違います」。

 誉めてばっかりなので、不満点も述べておきます。
 サイコロというランダム要素を含んでいる為か、イベントが起こる範囲(日付)が広めに設定されていることが多く、セーブロードを多用して毎イベントを発生した直後に押さえるようなプレイをすると、イベント間が長くなってしまって中弛みを感じてしまうことがあります。
 また、基本的にバグにはぶつからなかったのですが、DirectX使用時にゲームウィンドウがアクティブでなくなると復帰することができません。
 セーブロードメニューは、本の形になっており、奥の方のページを利用する時はいちいち全ページアニメーションしてめくられていくのがちょっとうっとうしいです。

 1プレイの時間は、6時間程度と結構かかりますし、読むゲームと違って繰り返しプレイをしても短縮出来る部分がほとんどありません。それでも、プレイするたびに面白く感じ、またある程度の繰り返しプレイへのごほうびが用意されている点などが、苦痛を削いでいます。
 かなり誉めっぱなしのレビューですが、実際かなり高いレベルで完成されたゲームだと思います。この絵が嫌いじゃなくて、ボードゲーム系のゲームが嫌いじゃなければぜひチャレンジしてみて欲しい1作です。

ヒロイン

ちぇりーそふと Windows95/98版 18禁 恋愛育成シミュレーション
一押し:雨宮由美
 デビュー作の「永遠の都」が評判良く、またスタッフのほとんどが女性という事で注目していたちぇりーそふとの第二作目です。

 主人公は、私立ひよこ学園に転校してきた高校2年生。前の学校で演劇部に所属していた為、この学校でも演劇部に勧誘される。ひよこ学園の演劇部はいろいろあって、現在女生徒5名のみで演劇の成立すら危ぶまれている。主人公は、このクラブのたった一人の男性部員として主役を勤め、見事にコンクールに優勝することができるでしょうか。そして、主人公にとっての「ヒロイン」は誰なのでしょうか。

 物語は主人公が、転入してくる所から始まり、演劇コンクールの予選を経て、本大会、もしくは文化祭で終了します。ゲームの進行如何で予選の合否が決まり、それによってその先が分岐する形になります。
 主人公は新参者でいきなり主役を任される訳ですが、それを考慮して相手役を3人のヒロインの中から選択することができます。エンディングの存在するヒロインは他に2名いるのですが、彼女達は恵を相手役に選択した時のみ、仲良くなることができます。
 育成ものですから、パラメタやスケジュール選択が存在します。パラメタはヒロインそれぞれの演技力、体力と、大道具、小道具、衣装の出来の5種類です。これらは週初めに決めたスケジュールに合わせて増加していきます。後ろ3つのパラメタは絶対に必要なもので、これがコンクール予選時、本大会時、文化祭時に100%に達していなければ、その時点でゲームオーバーになってしまいます。逆にヒロイン達のパラメタは、主人公の相手役のパラメタのみが重要です。相手役のパラメタが予選時に一定以上でないと、予選を通過出来ず、文化祭へ向けて練習するシナリオに分岐します。予選を通過出来ればもちろん本大会目指して頑張るシナリオに分岐します。とはいえ、選択出来るスケジュールもシンプルで相関も簡単なので、育成自体は余り重要でないといえるでしょう。
 ヒロインとの関係は、表示されない好感度であらわされます。これは、ヒロインと会話している時に時々出てくる選択肢を選ぶ事で上下します。このとき、好感度が上がる場合/下がる場合は、相応のSEが発声されます。これと「一つ前の選択支に戻る」ボタンを併用すれば、自在に好感度をコントロール出来ます。また、狙っているヒロイン以外の好感度もある程度キープしておかなければなりません。
 週初めのスケジュール入力の前には知り合いに電話する事ができます。この時に、ヒロイン攻略のヒントを教えてもらえたり、ヒロイン達のパラメタを上昇させる事が出来たりと、至れり尽せりです。

 このゲームの特徴の一つは、主人公が勝手に喋らない事です。基本的に主人公は喋らず、ヒロイン達の問いかけに対してプレイヤーが選ぶ言葉だけが主人公のセリフになるのです。プレイする前はどうなるか不安だったのですが、主人公の個性が固定されないという気持ち悪さよりも、プレイヤーの考えと違う考えを勝手に述べる事がない快適さのほうが優りました。
 次に、練習中のメッセージがたくさん用意されている事です。これは宣伝文句ほど凄くはありませんでした。乱数の作り方が適当なのか、結構1プレイ中に同じメッセージを見せられることがあります。せっかく多いのに、いまいち内容が印象深くないというのも辛い所かもしれません。
 もう一つ、親切設計だという事が挙げられます。前述したように「一つ前の選択支に戻る」ボタンが存在します。これにより、選択ミスはほとんどなくなります。さらにクイックセーブ/ロード、メッセージスキップなどの機能もついています。さらにゲームクリア後のボーナスとして、スペシャルスタートメニューが用意されています。これは、相手役選択終了時、予選終了後(予選通過)、予選終了後(予選落)の任意の場所からスタート出来る機能です。もちろん相手役によってシナリオは変わりますので、相手役ごとにそれぞれの場所からスタート出来ます。まあ、予選終了後スタートのメニューはそのヒロインを1度クリアしないと選択出来ませんが。ちぇりーそふとは前作でも同様に親切設計をされていたそうですが、これからもこういう設計を心掛けて欲しいものです。

 CGは、女の子の表情づけはちょっと特徴がありますが、バリエーション豊かで楽しいです。ただ、バストアップのCG等は問題ないのですが、Hシーンなどで全身が画面に入ると、腰からお尻にかけての描き方が気になります。非常に細いんですね。CGによってはお尻がないと言える様なものもありますし。もうちょっと頑張って欲しい所です。
 音楽は、悪くないです。音声は、いまいちです。声優さんの演技が下手というのではなく、ほとんどのシーンでは音声は断片的にしか使われておらず、しかも表示されている文章と「イメージ的に似た(同じ)ニュアンスの言葉」を出力するだけなのです。一部のイベントシーンではちゃんとメッセージ通りに喋るのですが、この普段の音声のちぐはぐさが気になって、私は早々に音声をオフにしてしまいました。

 シナリオはシンプルなものですが、ヒロイン達の心の動きは上手く表現されていると思います。シナリオというよりキャラクタ中心のゲームですね。また、これは攻略対象のヒロイン達だけに限った事ではなく、主人公のクラスメート達などの日常会話などもしっかり描かれており、学園生活の雰囲気を楽しめます。

 音声の件もそうですが、どうも作りが甘いです。途中で作りなおした部分が多いんじゃないでしょうか。例えば、製品版でも放置されていますが電話する時の「雨宮由美」のアイコンは明らかに「雪宮由美」と書かれていますし。せっかくの親切設計も妙に重いシステムが印象を悪くしています。スケジュール入力時の操作性も悪いです。唐突に挿入される電話直後のHシーンも不可解ですし。

 私はこのメーカーのゲームは初めてプレイしたのですが、まだまだ粗削りですね。狙っている所は悪くないと思いますので、もう少し追いかけたいと思います。
 1プレイは8時間程度、絵が気に入って学園ものが好きで、ちょっとくらいシステムが重くても大丈夫な人にはお薦め出来ます。

どきどきサマーレッスン〜教科書は教えてくれないっ〜

MEGAMI Windows95/98版 18禁 アドベンチャー
一押し:睦月桜
 宇宙帝王さんの原画という事で、注目しつつも同様のMINDがいまいちの出来だったので、保留にしていたゲームです。そうこうするうちにプレイした方々の評価が聞こえてきて、それらが概好意的だった為に購入に踏み切りました。

 主人公(名前変更可)は、割と名の通った大学に通う学生。暇を持て余した夏休み、有意義に過ごす為にはお金が必要と考え、アルバイトを始めるも「出会い」がない事に不満を抱く。主人公は、「出会い」のあるアルバイトを探しているうちに素晴らしいアイデアを思い付いた。それは家庭教師。家庭教師ならお金が貰えて出会いがあって、女の子と二人きりで親密になれる可能性があるのだ。思い立って、告知の貼り紙をしたり出会いの雑誌に広告を出したりしたのだが、なかなか依頼は来ない。金も尽きてきたし、もう男でもなんでもいいから仕事が欲しいと思っていた時、玄関の呼び鈴が鳴る。ドアを開けるとそこには、数ヶ月前に隣に引っ越してきた美女「睦月楓」が立っていた。彼女は、自分の妹「睦月桜」を白鷺学園に編入させる為に、主人公に家庭教師をお願いしたいという。主人公は、美人姉妹の依頼を一も二もなく受理し、これからの生活に妖しい期待をふくらませるのだった。

 コマンド選択のみで進行していくごくシンプルなシステムです。画面にパラメタなどは一切表示されません。ですが、内部ではエンディング分岐に必要な数値はカウントしていて、例えば真面目に勉強を教えた回数が少なければ桜は編入試験に不合格になります。
 このゲームには特徴的なギミックが二つあります。一つは「発射位置選択システム」です。これは、射精時にどこに出すかということを選択するものです。この選択は、ルーレットのようになっていて、タイミング良く場所を選択しないと全て失敗(膣内射精)扱いになってしまいます。もう一つはHシーンの展開に合わせて画面が緩急豊かに揺れるシステムです。慣れないと気持ち悪く感じるかもしれませんが、まあこういうのも面白いと思います。また、このシーンでは、メッセージは自動送りになって、マウスクリックを受けつけなくなります。手を自由にする為(苦笑)の親切機能だと思うのですが、自分の速度で文章を読みたい人には邪魔な機能です。ちなみに、これら二つの機能は1度クリアした後にはオフにすることができます。
 売りとして告知されていた訳ではないのですが、私が珍しいな、と感じたのは、いわゆる「立ちCG」レベルである程度のHシーンが展開する事です。大体のゲームだと立ちCGで裸までは用意していても、Hシーンに入ったら画面を切り換えて1枚絵にしてしまっていました。このゲームでは、1枚絵までのつなぎにそれなりの枚数の立ちCGによるHシーンが展開されるのです。人によっては全部1枚絵を起して欲しいと思われるかもしれませんが、私は気に入りました。

 ……と、H関連のシステムしか紹介してませんが、実際ゲームもH中心のものです。桜も楓も基本的に主人公を好いており、主人公の要求をすんなり受け入れてしまいます。この辺は昔懐かしいタイプのHゲームだといえるでしょう。
 ところが、物語中盤以降には桜、楓それぞれが大きな問題を抱えている事が露見します。最終的にこれらを取り除いてエンディングを迎える訳ですが、起伏が用意されたおかげで達成感を感じさせられました。
 また、ヒロインが楓と桜の二人に完全に絞られているので、彼女達のキャラクタは思い入れできるだけ、きちんと掘り下げられています。また、CG枚数もそれぞれ結構な枚数が用意されています。

 CGは、立ちCGはちょっと色がいまいちかと思いますが、MINDより頑張ってます。1枚絵の方は、宇宙帝王さんの個人CGに迫る所まで来ました。
 音楽は、ゲームの雰囲気にあわせた夏っぽい、明るい曲が多いです。一部の曲は聞いている時間が結構長くなるので、そこそこ印象に残りました。

 ゲームがシンプルな割に、選択肢の数は多く、スキップしながらでもそこそこ時間がかかります。と言っても、スキップしまくりで1時間、ちゃんと読んで3〜4時間程度でしょうか。
 購入前に聞いた評判通り、MINDとは比べ物にならないくらい良くできていました。スタッフロールを見ると、かなりの項目で宇宙帝王さん自身の名前が上がっています。以前の作品が不本意だったから、力の限り手を入れさせてもらったんでしょうかね。そういう関係もあって、氏のCGや物語が好きな人なら買いだと言えるでしょう。

 関係ないですが、一押しが桜ちゃんになっていますが、実は楓さんも充分一押しレベルです。ただ、順位を付けるとすると、全身で感情をあらわす可愛さが突出していた桜ちゃんを押す、ということです。

ラブレッスン

Melody Windows95/98版 18禁 ピュア&インモラル・アドベンチャー
一押し:桜井千佳子
 最近デフォ買いになってきているMelodyの新作です。今作では「コレクター」という作品に登場した桜井千佳子先生がメインヒロインになっています。

 主人公(名前変更可能)は、有名進学校「城ケ崎学園」に通う3年生。野球推薦でこの学園に入学したのですが、とある事件で野球部を退部し、現在は放送部に所属しています。主人公は1年前のその事件を切っ掛けに仲良くなった後輩の「霧島蛍」に告白しますが、玉砕します。傷心の主人公の前に現れたのは新任の英語教師「桜井千佳子」。彼女は一人暮らしの主人公のマンションの隣の部屋に引っ越してきます。期末テストや模試、そして大学受験が目前に迫った今、彼女と出会った主人公はどう変わっていくのでしょうか。

 システムは、時々表示される3択〜4択程度の選択肢を選択して進行させるシンプルなアドベンチャーです。最近のゲームにしては、メニューが少なく物足りなさを感じさせます。セーブデータにコメントが残せて20個までセーブ出来るのはいいのですが、「タイトルに戻る」がなかったり、CGモードがなかったりするのは辛いです。CGモードがないかわりにHシーンの回想モードは存在しますが、できればCGモードも欲しい所です。メッセージスキップ機能も押せば次の選択肢まで進行するだけのものですし、しかもちょっとスキップが遅いです。メッセージの読み返し機能もありません。

 音楽はさすがメロディと言った所で、どの曲もクオリティが高いです。特に今作ではしっとりとしたピアノ曲がシーンの雰囲気とマッチングしていて印象深いです。
 CGは、原画がやぼったい雰囲気があるせいかインパクトに欠けますが、塗りは丁寧です。原画は私はトゥルーラブストーリーを彷彿させられて、気に入りました。

 このゲームのポイントはやはりシナリオでしょう。大筋としてピュアサイドとインモラルサイドの2通りの流れと、ピュアサイドの場合はメインヒロインの千佳子先生と結ばれる流れ、サブヒロインの蛍と結ばれる流れがあります。
 ピュアサイドでは、主人公が蛍に振られて千佳子先生に惹かれていく中で、蛍が主人公への気持ちに気付き、教師と教え子という立場に悩みながら主人公へ好意を持ち始める千佳子先生という、三角関係の微妙な心情が描かれています。音楽を合わせた演出としっかりしたテキストのおかげで、非常にうまく盛り上げています。どちらのヒロインと結ばれる場合でも大筋は同じで、終盤の少しのイベントが違うだけというのが少し残念ですが、それはやはり蛍はメインではないから仕方がないのでしょうね。
 インモラルサイドでは、千佳子に対して歪んだ形の愛をぶつける主人公と、それを次第に受け入れていく千佳子が描かれます。こちらは「インモラル」という言葉から想像されるようにH三昧です。とはいえ、いまどきの多くのいわゆる「鬼畜系」ゲームと違って、主人公の愛の形は歪んでいるものの、あくまで千佳子が大事なことは変わりないので、暴力をふるったり、SMまがいの事をしたりということはありません。

 上記のシステムの紹介だけ見るとプレイする気が失せるかもしれませんが、私は充分楽しめました。システムに最低限の機能が揃っていて、シナリオ(テキスト)が良ければ楽しめる、という好例だと思います。もちろん、これでシステムが良ければもっと評価はできるのでしょうが、システムに力を入れたばかりにバグが増えるのでは困りますので、この程度のバランスでもいいのかもしれません。
 1回のプレイ時間は、スキップなしで4時間程度、スキップしまくりなら2時間程度でしょうか。絵柄が嫌いでなければ、プレイする価値はあるのではないかと思います。

たたかえ!プリンセス

TRIANGLE SMMA-0003 Windows95/98版 18禁 アドベンチャー
一押し:レミア・スイーテス・イクセリア
 お気に入りのソフトハウス、トライアングルの「スーパーメロメロアドベンチャー」シリーズの第3弾です。一つ前のカウボーイ・ベイベ〜がちょっと残念な出来だったのですが、今作で挽回出来るでしょうか

 主人公、吉祥寺拓郎は世界的な科学者を両親にもつ高校生。「世界的な」という表現のとおり、両親は世界中を飛び回っており拓郎は大きな邸宅で一人暮らし状態です。幼馴染の御那岡はづきに世話を焼いてもらいながらも、一人暮らしの面倒さを嘆き「かわいい女の子が毎日傍にいてくれないかなあ」などと日々考えています。ですが、彼女を作る努力などというものもする気のない主人公には「空から降って」きてくれでもしない限り縁のない話なのでした。……と思った時、頭上からすごい音が響きます。音の原因を探って屋根の上に上がると、そこにはかわいい女の子が妙な乗り物らしきものと共にいました。レミアと名乗る彼女は、なんと遠い星のお姫様で、「正義の味方」になる為に地球に研修に来たというのです。彼女の「第一接触者と行動を共にする」という言葉に従って、拓郎の家に居着いたレミア、彼女は立派に研修を終え、正義の味方になれるでしょうか。そして、拓郎との関係はどうなるのでしょうか。

 ゲームのシステムは、シリーズのえ〜んじぇる!!カウボーイ・ベイベ〜とほぼ同じです。また、ゲームの流れもほぼ同じです。
 今作では、え〜んじぇる!!のポイントや、カウボーイ・ベイベ〜の稼ぎの様なお話ごとの目に見える評価要素はないのですが、どうもレミアのH度が細かく評価されているようで、それによって見られるシーンが細かく変わります。大まかなエンディングは、レミア、はづき、真穂の3人のヒロインのうちいずれかと結ばれるもの、誰とも結ばれないものの4つなのですが、このレミアのH度の判定のおかげでこの4つを制覇しただけではおまけモードの「Hを見る」の項目が埋まりません。

 とはいえ、全てのシナリオを見る事にこだわらなければ、ゲーム自体はゲームオーバーもなくどんどん進んでいく簡単なものです。
 原画は、少し崩れぎみだった前作に比べると丁寧に描かれています。シナリオの関係で、ファミレス制服、ウェディングドレス、デパガなど、7変化するレミアのコスチュームも奇麗に描かれています。CGの塗りも頑張ってます。
 音楽は……ボリュームが小さかったせいであんまり印象に残ってません。
 音声は、前作同様女性の声はフルボイスです。普通のセリフはスキップしがちな私が全部のセリフを聞きたくなったくらいハイレベルです。
 シナリオは、軽妙なノリでテンポ良く進みます。ちょっとレミアの妹のティルルと姉のラーシェの絡みがくどいかな、と思える所もありましたが、それも声優さんが活き活きと演技しているおかげで苦になりません。

 相変わらずのクオリティで楽しませてもらったのですが、そろそろトライアングルにはちょっと違うものを作って欲しいような気がします。「大作」はいらないのです。今くらいのサイズで今までと違うものを作って欲しいです。とはいえ、今作の4話と最終話の間に挿入されていた次回作のCMを見ると11月にはもう次の作品がでるようですから、次の作品はこのままなのかもしれません。でも、とにかく何かチャレンジをして欲しく思います。
 プレイ時間は、音声を全部聞いて5〜6時間程度、エンディング確認のためだけにスキップしまくれば1時間程度です。シリーズが気に入ってる人にはお薦め出来ます。また、シリーズを知らなくても、明るいノリでHもたくさんあって気軽に遊べるものが欲しい人にもお薦め出来るでしょう。

とらいあんぐるハート2〜さざなみ女子寮〜

JANIS/ivory JJN-003 Windows95/98版 18禁 アドベンチャー
一押し:椎名ゆうひ
 前作の評判を受けて、最近では珍しく凄い速度で開発された2作目です。

 主人公「槙原耕介」は、九州の実家の洋食屋でコックとして平凡な日々を過ごす青年です。ある時、耕介は伯母の電話を受けます。内容は、彼女が管理人を勤めている「さざなみ女子寮」を彼女が旅行している2週間の間、面倒を見てくれないか、というものでした。その女子寮は、昔に数度会った事のある従姉の「槙原愛」がオーナーを勤める所です。耕介は暇を持て余していたこともあり、その仕事を引き受けます。しかし、そこは女子寮、住人の女の子達からは反発を受けます。耕介は無事に管理人代理を勤められるでしょうか。そして、さざなみ女子寮でどんな日々を過ごすのでしょうか。

 ゲームは、マップ移動パートが挿入されるコマンド選択式のアドベンチャーです。マップ移動パートは、ヒロインが居る場所が示されて、そこにしかいけなくなっていますし、基本的にお目当てのヒロインを追いかけ続けていれば、そのヒロインのシナリオを追いかけられるので、障害にはなっていません。もともとの仕様としては、住人達の依頼する仕事をこなしていくシミュレーションパートのようなものもあったようなのですが、製品にはそのパートの断片が残っているのみです。盲腸といえば盲腸なのですが、これもヒロイン達との日常生活を表現するシナリオの一部になっています。
 上記したように移動でのフラグ立ては簡単です。ですので、各ヒロインシナリオのクリアにはそれ以外の会話での選択が重要になってきます。とはいっても、ほとんどの場合は常識的な、相手を思いやった選択をしていればちゃんと進行するのですが。

 このゲームの特徴はなんといっても日常生活の描写でしょう。主人公の槙原耕介の性格のおかげで、あくまで爽やかにヒロイン達との共同生活が描かれます。これは一人のヒロインとくっついた後も同様で、誰かと恋人になったからといって嫉妬されたりすることもありません。また、ヒロイン達の性格もそれぞれ個性的に表現されていて、且つ良く動くので「賑やかな寮生活」を堪能出来ます。
 シナリオは、3部構成になっていて、1部は管理人代理を請け負ってから、管理人になるまでの間、2部は管理人になって誰かと恋人同士になるまで、3部はそれぞれのヒロインのシナリオとなります。この第3部が、それまでの平和な日常とはうって変わって重たい問題が噴出したりと、見事に前作の展開を受け継いでいます。
 キャラ萌え要素も健在です。主人公が寮の管理人で、ほとんどのヒロインが寮住まいということで、一つ屋根の下に住んでいる訳です。シナリオによっては寮公認の恋人どうしになるわけですが、そうなったらもう、らぶらぶ全開って感じです。

 今作では、攻略出来るヒロインが12人と大幅に増えたのですが、開発期間が短かったせいか、一人のヒロインに対するイベントCGの枚数は少ないです。ゲーム期間は前作より長くなっているのですから、ここはもうちょっと頑張って欲しかった所です。
 音声は、攻略可能なヒロイン(+α)のみフルボイスになりました。ヒロインがフルボイスになったのはいいのですが、その為か掛け合いの片方に音声がなかったりするとちょっと悲しい状況になります。音声のクオリティは前作同様か、それ以上です。キャライメージにあった声優さんを的確に採用していますし、声だけでも魅力的だと感じる方も幾人かいらっしゃいます。
 音楽も、前作よりはパワーアップしていると感じます。ただ、OP/EDに用意された歌は相変わらずですが。

 残念なのは、ヒロイン達の関係が原因で一人のシナリオを進めると、関係するもう一人のヒロインのシナリオの概要がわかってしまう、というような事が頻繁にあった事ですかね。こういうリンクした作りは面白くもあるのですが、もう片方のシナリオを進行させた時に新鮮味が感じられなくなる、という弊害もありますね。
 システムも少し退化しています。前作にあったクイックセーブ、クイックロード機能は今回はなくなっています。
 あとは、前述した通りCG枚数が少ない事でしょうか。それに伴い、ヒロインとのらぶらぶデート等の描写が、ゲーム期間の割にほとんどありません。

 隠し的な扱いですが、前作のヒロインやサブキャラの一部が攻略対象ヒロインとして登場します。ですので、できれば前作をプレイしてから今作をプレイするのがいいでしょう。とはいえ、時系列的にはこちらの方が前作より前の作品ですし、シナリオはどちらも勝るとも劣らないと思うので、気に入ったヒロインがいるほうから始める、などという考え方もありだと思います。もしくは、学園生活がしたければ前作、寮生活がしたければ今作といった感じでしょうか。

 1プレイの時間は、ゲーム期間が長くなった事や音声が強化された事で、10時間程度です。繰り返しプレイすると、重複するイベントが多くなるので、それらをスキップすれば1プレイ2〜4時間程度まで短縮出来ます。
 前作を気に入った人なら買い、興味があるだけの人も、一度プレイしてみて欲しいです。

怪奇!ドリル男の恐怖

テトラテック Windows95/98版 18禁 アドベンチャー
一押し:雪乃
 雑誌でタイトルを見た瞬間に購入確定した、素晴らしいタイトルです。ストーリーや、その他は気にせず購入したのですが、内容はどうでしょうか。

 雪乃、葉月、彩花の三姉妹は、予約したペンションに行くべく森の中をさまよっていた。雪乃の手違いで、平日に突然出かけなくてはならなくなった事や、彩花が地図をなくしてしまった事など、いろいろな要因によっていらいらが募る中、雨が降り出した。せめて雨宿り出来る場所はないかと思い辺りを見回すと見つかった古ぼけた洋館。三姉妹は、その人気のない洋館に侵入する。その館に恐ろしい怪人が住まう事を知らずに。

 まず、このゲームで驚かされるのはそのパッケージ構成でしょう。箱は弁当箱のように上下にわかれるようになっていて、下の箱は飾りもそっけもない段ボールの箱です。パッケージ絵もレトロ調に描かれていて、Hゲームにありがちな画面写真は側面に薄く印刷されているのみです。そしてパッケージを開けると、中にはCD-ROMが収納されたレコードジャケット(CDではありません)風のデザインの紙ジャケットと、初回特典のメンコ、プラモデルの設計図のように広げていくと1枚の大きな紙になるマニュアルが入っています。メンコは、昔懐かしい厚紙を2枚張り合わせたもので、表面にはパッケージ同様のレトロ調のゲーム登場キャラが描かれており、裏面はメンコらしくじゃんけんマーク等が印刷されています。CD-ROMは、ジャケットデザインに合わせて、LPレコード風のデザインになっています。

 ゲームは、館の中を移動しながら、部屋ではオブジェクトにマウスカーソルを合わせてアイテムを探したりするタイプのアドベンチャーです。
 NEW GAMEを選択してプロローグが終わると、三姉妹のうちの誰を主人公にするかを選びます。この選択でゲーム中の物語や登場人物の役割などが変わってきます。
 ヒロイン達が探検する館の中には、リンガリンガという腕にドリル、股間に巨大なガトリング砲を装備した怪人が存在します。リンガリンガは、シナリオ如何で目的が変わりますが、館に侵入した人を襲います。彼とヒロインが遭遇すると、カーソルが「!」マークになります。このときにマウスカーソルを素早く上下左右に動かしつづけると、彼の攻撃を避けることができます。避けた場合も、彼は続けて追いかけてきますので、部屋にある花瓶やフライパン等で攻撃して撃退するか、箪笥やトイレに隠れてやり過ごさない限り、延々追いかけられます。避けられなかった場合は、ヒロインの服が破られます。ヒロインの服は4段階の状態があり、4回破られるとヒロインはリンガリンガに囚われゲームオーバーとなってしまいます。館の中には、攻略に必要なアイテム以外に、何着かの服が隠されています。これを見つけ、着替える事でリンガリンガの攻撃に耐える回数を増やすことができます。
 このリンガリンガの追いかけはある程度リアルタイムで処理されています。一つの部屋の中でぼーっとしていると、突然彼が近づいてくるのです。また、終盤には彼と対峙して戦うシーンなども存在するのですが、この時も素早い操作が要求されます。
 このゲームは、ヒロインが屋敷の謎を解き三姉妹揃って屋敷を脱出する事が目的ですから、Hなシーンというのはほとんどがゲームオーバーのシーンとなります。ヒロインが着ている服によって、特定の罠/場所でゲームオーバーになると特別なHシーンが発生したりもします。ゲームオーバーになっても、終盤の一部の罠以外の場合は、すぐにコンティニュー出来るようになっていますので、Hなシーン目当てで罠にかかりまくっても安心です。
 カーソルを使ってアイテムを探したりするゲームの場合、細かいポイントに合わせないと見つからないものがあったりして難しい場合が多いのですが、このゲームはそれほど難しくありません。また、ゲームのヒント(服の場所、現在着ている服でHシーンが見られる場所、次にやるべき事)もゲーム中の特定キャラが教えてくれますので、難しくありません。

 絵はちょっと特徴に欠けますが、全体通してバランスが取れていると思います。
 音楽、というかSEは、結構うまく使われていまして、例えば隠れてリンガリンガをやり過ごそうとした場合は、実際の結果の前にこの音で成否がわかったりします。ただ、通常の移動時も足音の分だけ待たされるのは辛い所です。これはSEをオフにすれば対応出来ますが、そうすると前述のリンガリンガ関係の効果音も一緒にオフになってしまいます。
 音声は、フルボイスで全員キャライメージにあった声優さんが起用されていると思います。

 問題点は、プログラム/システムが弱い事でしょうか。例えば、私の環境だとゲームをフルスクリーンにして、ウィンドウに戻すとPlus!で拡大されていた壁紙が元の大きさに戻ってしまいます。フルスクリーンになっていても、タスクバーが「隠れる」「最前列」設定になっていると、すぐにタスクバーが操作できます。この為、画面の最下部に表示されるメニューを選択するのが難しいです。また、ゲームオーバー直後にコンティニュー出来る仕様の為か、時々よくわからない流れで進行する事もありました。そういえば、リンガリンガに追いかけられている時は、屋根裏から降りるとテラスに移動するのですが、これもバグなんでしょうか。あと、確かめた訳ではないのですが、システムリソースをリークしている雰囲気があります。再起動せずに何度かプレイ/終了を繰り返していくとどんどん重たくなりますから。
 プログラム本体と、スクリプトの両方が弱いという事でしょうね。他の部分は気に入ったのにもったいないです。
 メッセージスキップがない事は、あまりメッセージを読まないゲームなので難点というほどではないと思います。まあ、あるに越したことはないですが、他に直すべき場所はたくさんありますので。

 慣れれば1プレイの時間は1時間半〜2時間程度で終われます。「怪奇!」とか「恐怖」とかタイトルにある割に、恐くはないんですが、ゲームとして楽しめる作品だと思います。多少のバグに目を瞑れる寛大な方にはお薦め出来るでしょう。
 ちなみに、ヒロイン毎にゲームの物語が違うと書きましたが、物語的には三女の彩花の物語が一番気に入りました。このゲームの雰囲気からすると想像も出来ないでしょうが、クリアした後にちょっと暖かな気持ちになれました。ただ、キャラ的にはおっとりぼけぼけお姉ちゃんの雪乃が一押しなのですが。

コートの中の天使達

ピンパイ KSGW70160 Windows95/98版 18禁 育成シミュレーション+マルチシナリオアドベンチャー
一押し:円井晶
 アニメやコンシューマゲーム等で人気のキャラクタデザイナーを起用したゲームです。ご多分に漏れず、私も絵だけで購入してしまいました。

 かつて日本の名バレープレイヤーとして名を馳せた「元浦央」は、後進を育てる為に引退後、名門男子バレー部の監督となる。しかし、その型破りな練習方法が災いし練習中に生徒に怪我を負わせてしまう。かねてから独断的な行動で他者の批判を浴びてきた元浦は、ここぞとばかりに叩かれ、その学校を追われてしまう。友人の薦めで青田学園に勤めるものの、そこには男子バレー部はなく、目標を失い元浦は腐っていった。女子バレー部の監督を勤めるものの、元浦はやる気を失ったままであった。チームをまとめる円井姉妹は、そんな元浦を立ち直らせようと説得するが、うまくいかず、そんな元浦に愛想をつかし妹の玖美までもが退部してしまう。そしてその状況に激高した元浦は自分を貶めた人間たちへの復讐として、部員たちの調教に乗り出すのだった。

 システムは簡易な育成ものです。複数人数を同時に育成しますが、卒業や誕生のように他人まで手が回らない、等ということはなく、生徒達は指示した通りに練習を行ないます。育成メニューもパラメタに直結しているシンプルなものです。一応、ヒロイン同士の相性というものが設定されていて、ある組み合わせの場合は練習の成果が上がらないとか、逆に下がってしまうなどの変化があります。とはいえ、ずっと同じ組み合わせにしたからといって弊害がある訳ではなく、上がる組み合わせを見つけられれば、それをセットにして育成していけばゲーム終了までに確実に全員のパラメタを最大にできます。このパラメタは、途中で3回行われる試合で参照されます。試合ではカードによる指示を行なうモードと任せて結果だけを表示するモードがあります。はっきりいって、ちゃんと育成出来ていれば毎回「全て任せる」を選んで問題なしです。
 ゲーム期間は、3月下旬から6月下旬の全国大会までの3ヶ月間です。平日の1日の流れは、練習、居残り訓練、就寝とシンプルです。時々、それらの時間の間やその時間のかわりにイベントが挿入される事もあります。休日はイベントがなければ何もなく終了します。これらのイベントで時々現れる選択肢を的確に答えていく事で、各ヒロインとのエンディングに進むことができます。但し、ゲーム開始直後はそういうわけにはいかず、エンディング1を見る事でヒロインとのハッピーエンドを見る為のルートに進む選択肢が開かれます。

 CGは、背景は3Dで描かれており、一部テクスチャが粗すぎて違和感のあるものもありますが、体育館の床への映り込みなどはなかなか美しいです。ヒロイン達の立ちCGはベタッとしたアニメ塗りで、丁寧に塗ってはいるのですが、イベントCGとの違和感があります。イベントCGは十分に美しいです。キャラデザの良さを十二分に活かせています。
 音声はピンパイらしく、非常に豪華な声優さんを揃えており、演技もうまいです。特にふみえとひとみは二人で一人セットのセリフが多いので、非常に聞いていて楽しめます。

 ゲームとしてみると、非常に難しいです。イベントが連続して起こらず、前の選択肢が正しいのか間違っているのかがすぐに判断出来ないのです。攻略情報を見つけたので頑張ってプレイ出来ましたが、そうでないなら15個ある番号の振られているエンディングに到達する事すら難しいでしょう。
 それを我慢してプレイ出来るほど面白いか、というとそうでもなく。ヒロイン達の掛け合いなどはそれなりに楽しいのですが、各人のイベントが飛び飛びになってしまっていて、印象が薄れます。ハッピーエンド系の個々のイベントはわりといいだけに残念です。また、育成も普通に気をつけていれば簡単に完成できる上に、それの意味があまり感じられません。指示を出した場合のバレーの試合も、見ていてよくわからないですし、パラメタが影響しているのか、カードが影響しているのかも見て理解出来ません。
 また、今時のゲームにしては、コンフィグ項目がほとんどないのもいただけません。フルスクリーン固定なのは置いておいても、音声のオンオフ、BGMのオンオフすらできません。できるのはメッセージの速度の変更のみです。また、メッセージスキップもマウス操作では出来ず、キーボードのCTRLキーを押し下げする事で行ないます。私は最終的に、CTRLキーの上に重しを置いてプレイしていました。

 結局CGの魅力だけで最後までプレイした訳ですが、CGにそれだけの価値があったかは疑問です。1プレイの時間は10〜15時間程度、スキップしまくりでも5時間程度はかかると思います。

days innocent

inspire Windows95/98版 18禁 リアルタイム・ノヴェルティックADV
一押し:俟野あかり
 神宮寺りおさんの絵に惹かれて延々買い続けているinspireの新作です。ここのソフトは外れ率が高いのですが、今作はどうでしょう。

 山々に囲まれたその街を見下ろす場所に、鳴瀞学院という学院があります。その学院と谷と一つ隔てた小山の上に、小さな神社があります。そこには若い宮司さんとその妹の二人が暮らしています。妹の名は楓。彼女は、中学を出てからずっと神社のお勤めをしています。彼女は身体が弱くて、それ以前もほとんど学校に行かずに過ごしてきました。そして、彼女もそんな毎日が特にかわったものだとは思っていませんでした。そんな平凡な毎日が流れ夏が過ぎた頃、楓は鳴瀞学院の院長を勤める伯母から、学院への編入を薦められたのです。楓は亡くなった母の通った学院に通う事で何を見つけることができるでしょうか。また無垢な彼女と接する事で、学院の他の生徒達はどんな風に変わっていくでしょうか。

 システムは少し特殊です。このゲームには、一切選択肢というものがありません。画面の上部に現在の時間を示すゲージが表示されており、これは基本的にリアルタイムに進行し続けます。1日は8つの時間帯に区切られており、その時間帯に対応して街のどこかでヒロイン達のイベントが起こります。もちろん、プレイヤーはこれを見ることができるのですが、そうする事によってその日の残りのイベントが見られないことがあります。その場合は、あえて今のイベントを見ずに時間を進めるという操作が必要になるのです。また、同じ時間帯に複数のイベントが発生することもあって、その場合は当然その中の一つのイベントしか見ることができません。
 こう書くと結構面倒なゲームのように思われるかもしれませんが、イベントの発生日時はそれほど厳密ではありません。発生する時間帯は決まっているのですが、日にちは『「平日(月曜から金曜)」「週末(金曜)」「週末で翌日が休み(金曜・土曜)」「週末の休日(土曜・日曜)」に発生するイベント』という風に分類されています。つまり、月曜に発生したイベントをパスしても、翌日の火曜の同じ時間帯に見るチャンスが訪れるという事です。平日のイベントは見るチャンスが多いですから、1回クリアすればほとんど見ることができるでしょう。ですので、狙いのヒロインの週末イベントを上手く起していく事がクリアのコツです。とはいえ、イベント発生サインが出た時点で、誰視点のイベントで、どこで起こっていて、誰と一緒にいるか、などという情報が見られるので、それほど難しくはないと思います。
 このゲームのメッセージは少し特殊で、第3者視点であるにもかかわらず、全て登場人物の会話だけで進行します。通常イベント中は、その場所の背景画が薄く表示され、その上に誰が登場しているかを示すSDの顔アイコンが表示され、その横にメッセージが表示されるという形になります。最新のメッセージ以外は消去されるので、誰が話したメッセージかがわかりやすいシステムだと言えます。1枚絵の表示されるイベントでは、1枚絵の下にウィンドウが開き、そこに顔アイコンと共にメッセージが表示されます。

 メッセージスキップは、顔アイコンを押し続ける事で可能です。まだ、1時間帯の早送りや1日の早送りボタンも用意されています。
 音声はありませんが、音楽はゲームの雰囲気にあっています。ゲーム中良く聞く事になるメイン画面で流れるトラック3の曲は、曲というより効果音的なものですが、非常に優しい雰囲気でこのゲームをうまく表現していると思います。
 シナリオは、4人のヒロインそれぞれのルートがあって完全に独立しているのですが、そのシナリオに関係しないイベントも楽しい会話のおかげで楽しめます。キャラが少ないのですが、その分しっかり立っていて、文章を見るだけで誰のセリフかわかるように工夫されています。

 前述した通り、このゲームもquadrant同様、主人公という存在はありません。とはいえ、quadrant程プレイヤーが遠くにいるように感じないのは、身近に感じられる舞台設定のおかげでしょうか。さておき、選択肢がない事やイベントを見る事で次のイベントが発生する形等、基本的なコンセプトはquadrantを継承しているといってもよいでしょう。あちらにはエンディングに分岐するイベント以外に何もしなくても起こるイベントが多数あって、そのおかげでゲームが難しくなっていましたが、こちらはエンディングに直結したイベントしかないので、随分簡単になっています。

 残念なのはCGが少ない事でしょうか。Hシーンを匂わす描写があり、ここでCGが表示されそうだ、という所でシーンがフェードアウトする、というような事が多々あって拍子抜けしました。そういう部分のほとんどは、次の展開への引きとなっているので、悪くはないのですが、もう少し多くてもいいのではないかと思います。
 一部のシナリオスクリプトのバグか、顔アイコンとセリフが対応してない部分がありました。話の流れと文章でキャラが特定出来るので、混乱することはないのですが、逆に見た瞬間に間違っているのがわかってしまいます。
 また、イベントの起し方によっては、何も起こらない日というのが何日も続いてしまうことがあるのが、辛い所でしょうか。

 私はこのゲームの雰囲気がとても気に入りました。ヒロイン達の素直さ、それを取り巻く人たちの優しさ等が、会話から感じ取れます。
 1プレイの時間は3〜4時間程度です。絵が気に入って、ちょっとくらい変なシステムでも対応出来るという臨機応変な人にはお薦め出来ます。

ハーレムレーサー〜恋のレギュレーション待ったなし!〜

PIL/ストーンへッズ/JAM JAM-1508 Windows98/95版 18禁 爆走・恋愛シミュレーション
一押し:本多せな
 MAID iN HEAVENで気に入ったキリヤマ太一氏の原画のゲームです。

 主人公は12のときにレーシングカートに乗って以来、今まで数々のレースカテゴリーをこなしてきた期待のドライバー。レース一辺倒で今まで生きてきた彼は、今年レース界の頂点の一歩手前である「F1/2」のエントリーチーム「ゴローワーク・フロスト・フジオ」のドライバーに大抜擢される。そして、チーム参加1日目に同じチームのドライバーである亜栗まさひこと出会う。彼は、主人公に勝つ為に傍らに女性のいる大事さを説いた。そして、このチームとその周りには女性の多いことを主人公に教える。要するに、シーズン中にレースに支障がないように女の子をゲットしろということらしい。彼女いない歴24年の主人公は、そんな都合のいいことが、等と思いつつも亜栗まさひこのアドバイスに従ってナンパに乗り出すのだった。

 育成シミュレーションということで、ゲームは育成メニューから始まります。1週間の頭に1週間分のメニューをセットし、それを順次消化していく事になります。平日はレース関連のトレーニング、土曜日は定例会議、日曜は女の子に送るプレゼントを買いに行ったりデートしたりできます。また、レース直前の1週間はスケジュールを変更することができず、与えられたメニューをこなすことになります。育成メニューは、前後関係で成功の度合が変化するという珍しいシステムになっています。例えば、ジムの翌日に休日を入れると休日の効果が最大になります。組み合わせは特定出来ますので、これさえ覚えて適切な組み合わせを見つけられれば、ほとんどメニューを変更しなくても育成は進んでいきます。スケジュール設定画面には、「先週と同じメニュー」というボタンもありますので、毎週同じメニューで育成するのも簡単です。日曜のデートはスケジュール設定の時点で誘いの電話をかけますので、デートに誘えなくて1日が無駄になる、というような事はありません。プレゼントは、女の子の誕生日にのみ渡すことができます。育成メニューでは、亜栗まさひこに電話をかけて女性に関する情報を聞くことができます。と言っても、彼から引き出せる情報はイベントのヒントと誕生日に渡すと効果的なアイテムくらいなのですが。
 デートは、女の子がやってきてから行動を選択し、そしてデートが終わって今回の感想を選択する、それだけです。もちろん途中のイベントは描写されますが、同じ場所には何度行っても同じテキストが繰り返されます。そして、いつでも右クリックメニューで見ることのできる女の子の好感度ハートが3つ以上になっていると、帰り際にホテルに誘うことができるようになります。
 そうしてパラメタを上昇させて、レースに臨みます。レースは予選とその翌日の本戦に別れていますが流れは同じです。プレイヤーがレースに対して出来ることは、その日のコンディション(天候/路面の状態)を見て3択の作戦を選択するのみです。その後、インタビューの選択を挟んでレースが始まります。レースは、アニメーションも何もなくトラブルが合った時のみそれらしい実況が入るのみのシンプルなものです。ちなみに、トラブルのないレースだといきなりゴールになってしまいます(笑)。そして、レースの結果が表示され、それに応じて人気パラメタが上昇/下降し、ヒロイン達の好感度が移行します。一応、ドライバーズポイントやチームポイントなどがきっちり計算されていきますが、ゲームクリアにおいては重要ではないようです。

 と、なんだかシンプルな育成で、しかも恋愛部分と噛み合っていないような説明ですが、まさにその通りです。頑張ってパラメタを最大にしても、レースの作戦の三択を誤ると、事故に巻き込まれてリタイヤしてしまいます。
 恋愛部分も、序盤こそデートに誘うのが難しいヒロインがいますが、少し経てば自然と障害はなくなります。オンリープレイをするのであれば、時間が足りないなんてことはあり得ないくらいです。

 そんな内容なのに、一応全ヒロインクリアまでプレイしたのは、CGの魅力と声の魅力でしょうか。
 CGが元で買ったゲームですので、これが気に入るのは当り前ですが、やはり良いです。Hシーンのダイナミックな構図等は他ではなかなか見られないですし。ただ、残念な事にCG枚数は少ないです。ヒロイン7人にそれぞれ8枚ずつで合計56枚しかありません。MAID iN HEAVENの圧倒的な物量を要求するわけではないですが、オンリープレイした場合の同じCG/イベントを見る回数を考えると、せめて今の1.5倍くらいは欲しかった所です。
 声は、ヒロインごとに非常に魅力的です。演技も申し分なかったです。なんだか有名声優さんを想像させる声の方なんかもいらっしゃって、ちょっと得した気分になれました。
 あとは、1プレイがお手軽で、同時攻略がし易かったからですかね。

 マニュアルのキャラ説明などを見ているともう少し複雑なゲームになりそうなのですが、仕様を縮小されたのでしょうか。CGにしろ声にしろ、素材はいいのにそれを活かしきれていないような気がします。
 また、私は余りF1関連の情報に詳しくないのですが、知っていると楽しめる事などもあるのかもしれませんね。
 そういえば、ゲームタイトル画面で使われるジングルはもろにT-スクエアの「TRUTH」のパロディになっていて、ちょっと受けました。

 1プレイの時間は3〜4時間程度です。絵が気に入って、こういうゲームだと知っているのならプレイしてもよいのではないでしょうか。

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